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「偲ぶ」の意味と使い方|例文5つ・「忍ぶ」との違い

社会人常識

訃報などのニュースでよく使われる言葉「偲ぶ(しのぶ)」の意味を正しく知っていますか。今回は「偲ぶ」の意味と使い方を、例文を使ってご紹介します。また、同じ読み方の「忍ぶ」についても意味と「偲ぶ」との違いについて紹介しています。

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偲ぶの意味

「偲ぶ」の意味と使い方|例文5つ・「忍ぶ」との違い

「偲ぶ」には大きく分けて3つの意味があります。1つ目は「なつかしく思い出す」という意味で、思い出をなつかしむ気持ちや賞賛・同情をもって思い出すということです。2つ目は「慕わしく思う」という意味で、物や人に対して、心惹かれて思いを巡らすということです。3つ目は「愛でる(めでる)」という意味で、目の前にある物の美しさに感心し、賞賛することです。

偲ぶの読み方

「偲ぶ」は「しのぶ」と読みます。よく「故人を偲ぶ」や「苦労を偲ぶ」などの使われ方をします。同じ読みをする言葉に「忍ぶ」や「慕ぶ」があります。「忍ぶ」についての「偲ぶ」との違いは後述しますが、「慕ぶ」は「偲ぶ」と同じ意味です。

「偲」の漢字の意味

「偲」という漢字は「人(にんべん)」と「思い」という構成でできています。そして、この言葉の意味をそのまま表現している構成でもあります。「偲」の漢字の意味は、「しのぶ」「かしこい」「励ましあうさま」などがあります。

偲ぶを使った例文

「偲ぶ」の意味と使い方|例文5つ・「忍ぶ」との違い

「偲ぶ」という言葉の意味についてお話ししました。「偲ぶ」には大きく分けて3つの意味がありますが、具体的にどのような使い方をするのかを、例文を使って5つご紹介します。

例文1:昔を偲ぶ

「昔を偲ぶ」は、過ぎ去ったり、遠く離れた人やものを懐かしむ気持ちを表す言葉です。古文においても、現代と同じ「懐かしく思う」という意味でも使われていました。「故郷を偲ぶ」も遠く離れた場所や過去を懐かしむ気持ちが含まれています。 【例文】 「彼に会うと若かったあの頃が偲ばれる。」 「昔住んでいたあの街を訪れて、過去の思い出を偲んでいた。」

例文2:苦労を偲ぶ

「苦労を偲ぶ」は「(人の)苦労してきた日々や気持ちに同情して思い返す」という意味です。こちらの場合は「懐かしむ」というよりも、その人の苦労に対する「賞賛」や「同情」の気持ちが強いです。 【例文】 「今のような科学が発達していないころの、先人の苦労を偲ぶ。」 「歴史博物館には当時の苦労を偲ぶ資料がたくさん保存されている。」

例文3:人柄が偲ばれる

「人柄が偲ばれる」は「(人・物などが自分にとって)好ましいことが推測される」という意味をもっています。この意味で使う場合は「偲ばれる」という形で使います。「偲ぶ」を「れる」という助動詞をつけた形にすると「尊敬」「受け身」「自発」の意味合いが強くなります。 【例文】 「暖かな家の雰囲気に家主の人柄が偲ばれる。」 「誕生日にこんなにたくさんの人が集まるとは、彼の人柄が偲ばれる。」

例文4:景色を偲ぶ

季節の草花や風景の美しさについて和歌を詠むことは平安時代の貴族にとっての娯楽であったため、「物の美しさを褒め称える」という意味を持つ「偲ぶ」は多くの古文に使われています。ここでは国語の授業でも習う有名な「万葉集」と「徒然草」から例文をご紹介します。 【例文】 「黄葉(もみつ)をば取りてそしのふ」(出典:万葉集) 訳文:黄色く色付いた葉を手に取って、その美しさを賞美する。 「浅茅(あさぢ)が宿に昔をしのぶこそ」(出典:徒然草) 訳文:茅が茂った荒れている家に、昔を思い出すことこそ

例文5:故人を偲ぶ

ニュースで訃報が伝えられたときなどに「故人を偲ぶ」という言葉をよく聞きますが、これは上記でご説明した意味を当てはめると「なつかしく思い出す」になります。つまり、亡くなってしまい、もう二度と会えなくなってしまった大事な人との思い出を懐かしんで、回想するということです。 【例文】 「故人を偲ぶために、写真やゆかりの品を飾ることにした。」 「故人を偲ぶ懐かしい思い出話をみんなで語り合った。」

新聞やニュースでは見かけたり聞いたりする表現でも、実際使いこなせるかは自信がないということは多いでしょう。特にビジネスシーンでは、取引先や目上の方に対する会話を、適切な敬語表現で円滑に進めたいものです。そのまま覚えてしまえる実例が豊富に載っていますので、参考にしてコミュニケーションに役立ててみませんか。

名前の通り、そのまま使えるので、会社の机の引き出しに入れた使用しています。

偲ぶの使い方

「偲ぶ」の意味と使い方|例文5つ・「忍ぶ」との違い

「偲ぶ」という言葉を知るきっかけが、ニュースなどの「故人を偲んで」や「偲ぶ会が行われました」という言葉だった方も多いでしょう。ここでは「偲ぶ会」とは何かについてご紹介していきます。

「偲ぶ会」とは

最近ではお葬式や告別式とは別に「偲ぶ会」を催す場合も多くなっています。「お葬式」は「故人を弔う」ための正式な儀式であり、厳粛な雰囲気の中行われるのが一般的です。「偲ぶ会」は「故人を偲ぶ」ことが目的ですので、リラックスした雰囲気で故人との思い出を集まった人たちで語り合ったりします。

「偲ぶ会」の例

「偲ぶ会」は「お別れ会」とも呼ばれることがあり、芸能人や著名人などの方がお亡くなりになったときに開催されることがあります。服装も喪服ではなく、平服(普段着)での出席を指定されることも多いです。開く時期にも決まりはなく、お葬式の後であれば、いつ開いても構いません。 【例文】 「故人にゆかりのある方たちにむけて、偲ぶ会を企画しようと思います。」 「〇〇さんを偲ぶ会に、ファンが大勢詰めかけました。」

偲ぶと忍ぶの違い

「偲ぶ」の意味と使い方|例文5つ・「忍ぶ」との違い

「しのぶ」という読み方をする言葉には「偲ぶ」の他に「忍ぶ」という言葉があります。こちらも、どこかで耳にしたことがある言葉だけれど、意味ははっきりとは分からないという方も多い言葉ではないでしょうか。「忍ぶ」にも大きく分けて3つの意味がありますので、意味と使い方をご紹介します。

忍ぶの意味

「忍ぶ」には3つの意味があります。1つ目は「辛いことをがまんする」「じっとこらえる」「耐える」という意味です。ここでの「辛いこと」というのは主に精神的な苦痛のことを表しています。2つ目は「自分の存在や行いを、他人に知られないようにこっそりする」「隠れる」という意味です。3つ目は「自分の気持ちを表すことを抑える・こらえる」という意味です。

忍ぶの使い方

「忍ぶ」の使い方を3つご紹介します。3種類の意味の違いを使い分けてみてください。 【例文】 「今はこの状況を耐え忍ぶしかない。」 「二人は人目を忍んで逢瀬を重ねた。」 「思い出の品を捨てるのは忍びなく、いまだに押入れにしまいこんだままです。」

しみじみと偲んでみよう

「偲ぶ」の意味と使い方|例文5つ・「忍ぶ」との違い

今回は「偲ぶ」という言葉の意味や使い方をご紹介しました。日常会話の中では自分では使わない言葉ですが、ニュースなどで見聞きすることもある言葉です。毎日忙しく日々を過ごしていると疲れてしまいます。そんなときに、大切な人たちとの思い出や大切な場所などを偲んでみるのはいかがでしょうか。きっと、「また頑張ろう」と前向きな気持ちになれるはずです。

偲ぶは素敵な言葉

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