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「概算」の意味と使い方・「概算」と「精算」の違いと使い分け

更新日:2024年08月18日

言葉の意味・例文

おおよその計算値を意味する「概算」の使い方を知ることにより、いろいろなところで記載されている概算の数字の意味を理解することができます。過去の数字と将来の数字がまじりあって概算となります。仕事やプライベートの場面でも使用してください。

「概算」の意味

「概算」の意味は辞書を引けばすぐに出てきますが、おおよその計算値です。現時点では正確な数字が出せないけれども合計値が必要となる場合に使用します。会社や国の予算などは概算として計画されます。正確な数字が必要なわけではありませんが、何らかの数字がなければまったく作業ができません。その拠り所として概算を提示することになります。

概算の考え方

一般的な「概算」の意味から正確な数字ではないのですが、この言葉を使う状況はお金の計算がほとんどです。その理由は計画している行事や作業などは未来のことですが、準備するために費用が発生します。誰かに作業をお願いしなければなりませんから、そのためのお金を準備します。そのお金を工面するために概算として計画を立てることになります。

「概算」の意味と使い方

「概算」の意味はおおよその計算値ですが、どのような時に使用するのでしょうか。いくつかの例を紹介します。

経費の概算

人に仕事を依頼する時には、正式な注文書を発行しなければなりません。その注文書には費用を記載します。競争入札などであれば、作業者側が提示した金額で注文すればいいだけですが、これまで進めてきた作業の経緯などで、発注する業者が決まっていることも少なくありません。 そのような場合、金額はやってみなければわからない部分も少なくないでしょう。また、状況によってさらに費用がかかるケースもあります。 そこで、まずは大まかに計算した概算で注文書を発行します。作業が進むにつれて、細かい金額が見えてきます。適切なタイミングで金額の追加をすれば発注者、作業者ともに問題はありません。金額が確定するまで作業ができないならば、いつまで経っても先に進めない状況となってしまいます。

国の概算要求

国家予算の審議などがニュースなどで流れる場合にも概算要求という言葉がたくさん出てきます。これは1年先の費用を意味していますから、現時点で正確な数字が出せるはずもありません。過去の経緯や人口の増減、次年度の重点項目の変化などを考慮して、この程度あれば十分だろうと計算した予算が概算要求となります。 もちろん、年度が始まった後で追加の予算申請や予算の取り消しなどが行われています。概算での要求をしなければ金額が決められません。ただ、適当に考えた数字ではなく、これまでの経緯などを踏まえた金額でなければなりません。 概算とは細かい部分を省略して計算することです。国の予算レベルであれば、例えば1,000万円未満は切り上げといった数字で計算することになるでしょう。

学校の運営計画書

学校などの法人では毎年の予算を組まなければなりません。そのためには入学してくる学生の数を把握することが必要です。ただ、試験に合格した学生がすべて入学するとは言えませんから、予定の数字として計算した概算で話を進めることになります。 学生一人当たりが払う入学金や授業料が概算の収入であり、先生の人数と支払う給料、学生が必要とする教材費などが支出となります。すべてはこれから発生する費用ですから、すべての数字は概算を意味します。その数字に意味を与えるために前年度の予算と実績を参考にして、積み上げて計画書を作成します。

旅行計画の概算

個人や家族で旅行に出掛ける時にはある程度の費用を計算しておくことが重要です。お金がなければ旅行の計画は絵に描いた餅で終わってしまうでしょう。計画した費用が概算を意味しています。貯金をしてお金を貯めるとしても、概算がなければどれだけ貯めれば足りるのか判断できません。

概算の精度

おおよその計算値を意味する概算でいろいろな計画が立てられます。ここで重要なことは概算の精度です。まったく的外れな数字の場合、計画そのものの根拠がなくなってしまいます。 もちろん、状況が大きく変わった場合は概算からずれることになりますが、それはずれた原因が明確であれば問題ないでしょう。概算を提示する時にその根拠となる数字をバックデータとして持っておくことが重要です。個人であれば言い訳を考える必要もありませんが国や会社の予算を適当にやることは大問題です。

観光客の概算

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初回公開日:2018年01月15日

記載されている内容は2018年01月15日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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