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更新日:2024年11月05日
「固定概念」という言葉が辞書に載っていないとご存じでしょうか?この記事では固定概念の意味と固定観念との違い、さらに固定観念の類語や英語表現について解説していきます。固定観念の意味を理解し、正しい日本語を使いたい人はぜひ最後まで読んでみてください。
「固定概念って聞いたことがあるけど間違いなの?」 「固定概念は正しくはどういったらいいの?」 「固定概念ってそもそもどんな意味?」 「固定概念」という言葉を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。しかし、「固定概念」が間違いであることを知っている人はあまり多くありません。 この記事では、「固定概念」が誤用であることと「固定観念」との違い、類語や言いかえ表現を紹介していきます。さらに、「固定観念」の使用例文や使う時の注意点、英語表現もまとめています。 この記事を読むことで、「固定概念」が間違いであることと正しい言葉の使い方がわかるため、正しい日本語を使えるようになるでしょう。 「固定概念」と間違って使っていた人は、ぜひ読んでみてください。
そもそも「固定概念」という言葉は、実は辞書に掲載されていません。 世間一般に、元から決まっている常識的な法則=「概念」を「固定」するとは、わざわざ決まっているものを固定する必要があるのか、という疑問が浮かぶのが「固定概念」という言葉です。 「固定概念」は、「概念」の意味を誤って解釈したために出現した、実際には意味や根拠が定まらない間違った言葉です。
「固定概念」は、正しくは「固定観念」です。 「固定観念」とは、世間が認知しているかいないかに関わらず、自分が持ち続けている固定された、考え方=観念によって、行動が決められてしまう様子を表す言葉です。
「観念」は「概念」と違い、世間一般に元々固定されている事実ではなく、それぞれの個人の主観的な考え方ですから、頭に「固定」がついても「観念を固定する」=「自分の考えに固執する」という意味になり、日本語として利にかなった言葉でしょう。 ではここで、「概念」と「観念」のそれぞれの意味を確認し違いをおさえておきましょう。
「概念」は、ある物事について、偶然的な性質は全て排除し、確かに共通する内容のみを集約して取り出し、「この物(事)は、~である」と断定した決まりごとという意味になります。 ペンギンの概念について言うと、「ペンギンは、多くの鳥が飛翔するために使う翼が特殊変異し、ひれ状となっているため、飛ぶことはできないが、水中を自在に泳ぐことができる鳥類の一種です。」となります。 「概念」とは元々固定(断定)された事実のことを表す言葉であり、そのことからも「固定概念」という言葉が大きな誤りだということがわかります。
それに対し「観念」とは、「概念」みたいに世間一般に多くの人々が、普遍的な事実として理解していることではありません。「観念」とは、物事に対してある個人が主観的に「○○は~である」と判断した事実を意味する言葉です。 例えば、「野菜だけを食べていれば、太らない」といった、それぞれの個人が持つ物事についての考え方を「観念」と言います。 このように「観念」は「概念」とは違い、共通する多くの根拠によって世間一般に固定された決まりごとではなく、ある個人が証拠は無いけれど、「あの物(事)は~である」と感じたことで生まれた考え方を意味します。
「固定観念」にはいくつか類語が存在します。ここではよく使用される類語について、その意味と「固定観念」との違いを紹介します。加えて、言い換え可能な表現として「固着観念」についても解説します。
「固定概念」という間違った言葉を生んだ原因として考えられる正しい日本語には、もう一つ象徴的な言葉が存在します。それが「既成概念(きせいがいねん)」です。 「既成概念」の「既成(きせい)」とは、「既成事実(きせいじじつ)」という言葉にも使われている、「すでに成り立ってしまって、認めるしかない」という意味の言葉です。 その「既成」に「概念」をつけた「既成概念」とは、「もうすでに成立している、世間一般に固定された普遍的な決まりごと」という意味になります。 「固定概念」という間違った言葉は、この「既成概念」と「固定観念」から発生し、人々の間で、知らぬ間に使われるようになったと考えられます。
「先入観(せんにゅうかん)」は、「物事についての主観的な考え」という意味では「固定観念」と同じです。 「固定観念」は、間違っているとしても、正しいと考えて固執してしまうのに対して、「先入観」は、できれば頭の中で固定してしまっている考えから脱却したいけれど、そのことに無意識にとらわれてしまうという、軽いトラウマに近い心理状況だということです。 「昨年は、あの打者にインコースの球ばかりを狙い撃ちされたという先入観があって、今年はアウトコース主体のピッチングになってしまっている」 このように、本当はインコースを攻めたいけれど、昨年何度もヒットされた記憶が抜けずに、思うようなピッチングができないという現象を「先入観」といいます。 これに対して「固定観念」は、「あの打者はインコースを攻めれば打ち取れる、という固定観念が捨てられずに、彼は大事な場面で長打を浴び、負け投手となった」。 このように、たとえ間違っていても、執着してしまう(固定)考え(観念)によって、行動が決定してしまう事をいいます。 つまり「先入観」は、(その考えから)抜け出したいのに抜け出せない状態であり、「固定観念」は、間違いだとしても決して捨てず自分が正しいと信じている考えです。そのため、この二つは似ているとはいえ、違う解釈をすべき言葉になります。
記載されている内容は2017年12月12日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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