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更新日:2024年07月16日
手紙やメールの結びの挨拶で「季節柄」と書かれているのを目にすることがあります。「季節柄」とは、どんな意味なのでしょうか。「時節柄」との違いはあるのでしょうか。どんな時にどのように使ったらよいか、類似表現と合わせて紹介します。
目次
「季節柄」と、手紙や挨拶文で書かれているのを目にすることがあります。この「季節柄」に続く文は「ご自愛ください」など、相手の健康を気遣う言葉が多く使われています。 「季節柄」の「季節」は、そのまま「四季」の「季節」です。「季節柄」全体の意味は「このような季節ですので」ということになります。 たとえば、「季節柄」と書かれたのが春先であるなら、まだ肌寒さが残り寒暖の差も大きい頃ですからというニュアンスです。「季節柄」に続いて、相手の健康を気遣う文を添えるのは、「まだ寒さが残りますので、体に気をつけてくださいね」ということになります。
「季節柄」と似た言葉に「時節柄」というものがあります。「時節柄」も「季節柄」と同じような使い方をします。「時節柄」と書かれた後に、相手を気遣う一文を加えるという具合です。 「時節柄」の場合、もうひとつ別の使われ方がされることがあります。「時節柄、お早めにお召し上がりください」など、発送された食品に添えられていることがあります。特に夏場などは、食品が傷みやすい季節です。一言添えて注意を促す意味で使われます。 また「時節柄」は、その時の「季節」のみを表すのではなく、その時代の「社会の風潮」を表す時など「このような時代ですから」という意味で、「季節」に留まらず幅広く使われています。
「季節柄」に続いて書かれることが多いのが「ご自愛ください」という一文です。「ご自愛ください」の「自愛」は、「自分を大事にする」という意味です。そのため「季節柄、ご自愛ください」と書くと「このような季節ですから、ご自分の体を大切にしてくださいね」という意味になります。 「ご自愛ください」という言葉は、普段の会話の中ではあまり使いませんが、手紙やメールなどで結びの挨拶として書かれていることが多いです。これは丁寧な言葉ですので、目上の人に対して使用しても差し支えありません。親しい間柄であれば、ビジネスシーンにおけるメールの文末に使用することも可能です。 「お体ご自愛ください」と書きたくなりますが、これは間違いです。「自愛」の二文字で「体」という意味も含まれていますので、重複表現となってしまいます。誰に対しても使える便利な表現ですが、特に目上の人に対して書く際は、この点に注意しましょう。また、すでに体調を崩している人には使えません。
「季節柄ご自愛ください」という言葉は、「このような季節ですから、お体を大切にしてください」という意味で使われます。年間を通して、誰にでも使うことのできる大変便利な表現です。 しかし、夏と冬とでは夏場なら暑さ、冬なら寒さというように何から体を気遣っているのかが変わってきます。暑さ寒さといった具体的な言葉を盛り込んで、「季節柄ご自愛ください」という意味の文を置き換えることができます。
夏は暑さが厳しい季節です。夏の暑さで体力を消耗し、体調を崩してしまうなどということもあります。そのため、夏なら「季節柄、ご自愛ください」という言葉は「暑さが厳しい季節なので、体を大切に」というニュアンスで使われます。同じような意味で使われる言葉の例をあげてみます。 「暑くなりますから、お体を大切にしてください」 「炎暑の折、くれぐれもお体お大事に」 上記は、具体的に「暑い」という言葉を用いています。 また、「ご自愛ください」を、より丁寧な言い回しにすることもできます。 「酷暑の折、ご自愛のほどお願い申し上げます」 「暑さ厳しき折、ご自愛なされますようお祈り申し上げます」
冬の場合は「寒さが厳しい季節ですので、体を大切に」というニュアンスになります。冬場は、寒さのため体を気遣います。風邪が流行しやすい季節でもあります。そのため、次のような用い方ができます。 「寒くなってまいりましたので、お風邪など召されませんようお気をつけくださいませ」 「まだまだ寒い日が続きますが、お体にお気をつけてお過ごしくださいませ」 「ご自愛ください」を丁寧な言い回しにすると、次のような使い方ができます。 「酷寒の折、ご自愛のほど、お祈り申し上げます」 年末などで多忙な中にある方に対しては、そのことを加えてもいいでしょう。 「ご多忙とは存じますが、くれぐれもご無理をなさらぬよう、お体にお気をつけてお過ごしくださいませ」 「ご多忙の由、ご自愛のほどお願い申し上げます」
記載されている内容は2017年12月12日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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