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「活を入れる」と「喝を入れる」はどっちが正しい漢字か

更新日:2020年08月07日

言葉の使い方

「かつをいれる」という言葉をよく使いますが、漢字で書くとなると自信がないという方も少なくないのではないでしょうか。また、その意味や使い方はどのようでしょう。今回は、「かつをいれる」の漢字での書き方、意味、類語などについてご紹介します。

「かつをいれる」の「かつ」は「喝」?それとも「活」?

「かつをいれる」という言葉を聞いたことがきっとあるでしょう。言ったこともきっとあるはずです。しかし、聞いたり言ったりはするけれど漢字でどう書くのかははっきりわからないという方も少なくないのではないでしょうか。 「かつをいれる」を漢字で書くと、 ・「喝を入れる」 ・「活を入れる」 のどちらが正しいのでしょうか。正解は「活を入れる」です。ちょっと意外に思われる方も多いのではないでしょうか。 坐禅を組んでいるときに、修行者の肩や背中をビシっと叩く棒(警策。「きょうさく」または「けいさく」と呼びます)を持った和尚が「喝っ」と叫ぶ様子を思い浮かべると「喝を入れる」が正しいように思われてきます。 「喝」ではなく「活」が正しい理由は、この言葉の意味を知ることで明らかになります。

「かつをいれる」の意味は?そしてその由来は?

大きくひと声に叱ることを「一喝する」と言います。「喝」は大声を出す、大声で叱るといった意味だからです。それでも「かつをいれる」というときには「活を入れる」が正解なのでしょうか。

前述のように「喝」には大声を出す、大声で叱るという意味のほかに「(特に禅宗において)励まし叱るときの叫び声」という意味があります。坐禅中の和尚さまの「喝っ」がまさにそれです。ただ叱り飛ばしているのではなく、修行者を励ましているということです。

一方「活」にはどういった意味があるかといえば、それ自体には「勢いよく動くこと」といったような意味があります。そしてその「活」を用いた「活を入れる」という言い回しは、柔道などの絞め技で気絶してしまった人に対し蘇生させる術を施すことを表します。そこから転じて「元気づける」「気力を起こさせる」といった意味になりました。 「かつをいれる」というのは「もっと修行に励みなさい」と叱っているわけではなく、意気消沈している人を元気づけたりボーッとしている人に気力を起こさせたりすることを言っています。従って、漢字で書くと「活を入れる」となります。

「かつをいれる」の類語には何があるの?

では「かつをいれる」に似た表現にはどういったものがあるでしょう。これはこの言い回しの持つ「元気づける」「気力を起こさせる」という意味合いを考えることで浮かび上がってきます。 ・奮起させる ・気合を入れる ・やる気を出させる ・モチベーションを高める 上記のような例のほかに「檄を飛ばす(げきをとばす)」という言い回しが類似の表現であるとされることがありますが、これは本来は誤りです。

「檄」とは古代中国で使われた召集や説諭の文を木札に書きつけたもののことで、転じて自分の信義・主張を述べて衆人に決起を促す文書を指すようになりました。つまり「檄を飛ばす」とは、考えや主張を人々に告げ知らせ「そう思いませんか。さあ、皆で立ち上がりましょう」と行動を起こすよう促すという意味の表現です。いわば政治家の街頭演説のイメージです。 しかし、今日ではこの「檄を飛ばす」の誤用が定着し「かつをいれる」と同じ意味合いで用いられることが多くなっています。

「かつをいれる」はどう使うの?

「かつをいれる」という言い回しは実際にどのように使うのでしょうか。平たく言えば人に対してあるいは自分自身に「頑張れ」と言いたい場面で使う言い回しですから、次のような使い方が挙げられるでしょう。

しっかりしろよ!よし、俺が活を入れてやる

初回公開日:2017年12月08日

記載されている内容は2017年12月08日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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