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ファクターの意味と使い方・求め方|化学(分析/滴定)・金融/債券

更新日:2024年01月06日

言葉の意味・例文

ある言葉を知っているつもりで使っていても、時と場合によっては誤解をうけることもあります。本記事ではファクターの語句の意味を化学と金融の分野別に説明します。ファクターの意味を正しく知りたい方、きちんと使いこなしたい方はぜひご覧下さい。

ファクターの意味と使い方・求め方

「これらが重要なファクターだ」「いくつかのファクターに基づいて計算した」など、日常生活でこのファクターという語句を使っている方もいます。普段の会話で使う分には充分これだけで通用しますが、特定の業界、分野では専門用語として認識されています。 後述しますがファクターを数値として具体的に求める場合もあれば、場面により意味が全く異なる場合もあります。ファクターについて掘り下げていきましょう。

ファクターとは

ファクターと聞いて、おおよそのイメージは要素、要因などといった物事の構成要素をさすことが多い語句ですが、業界が異なると、対象を指す意味や言葉の食い違いを招くことがあります。 ここでは主に化学薬品分野と金融分野でのファクターについて説明します。

意味

辞典などで調べると、ファクターの一般的な意味は物事の構成要素・因子・要因とあります。今回紹介する化学薬品分野と金融分野での意味はそれぞれ異なるので、以下に詳しく説明していきます。

化学薬品のファクターの意味と求め方

そもそも化学薬品分野で用いられているファクターの語句は、意図的に化学反応を起こす際の正確な濃度を導き出すための指標といった意味となります。具体的には、濃度の補正係数を指し、その比率の差異を現したものをファクターと呼びます。 ファクターの計算方法は、標準値を現実の値で割り出せば求められます。なお、標準値はそれぞれの物質により異なります。

分析・滴定とは?

ファクターを用いる分析手法として、定量分析法がありますが、定量分析を説明する上で知っていただきたい滴定という用語について解説します。化学反応を調べる際には既に濃度も計算されている標準液に対して少量ずつ加えて反応させることを滴定といいます。 この滴定を行い化学反応を徐々に起こしていき、反応が完結する理論上の点から濃度が分からない溶液の目的物質の濃度を求めていく分析手法を定量分析法といいます。滴定を行う場合、分析する溶液の性質によって準備や滴定の方法も異なります。次に薬品別の具体的な滴定方法を説明します。

塩酸

塩酸の滴定は中和滴定が適切です。中和とは、酸と塩基が互いに反応して性質を打ち消しあうことです。この反応を利用して酸や塩基の濃度測定を行います。この酸と塩基の関係を調べるより事により、酸味のバランスを計算することができ、醤油、味噌などの発酵食品の酸味を調整することで均一の味を保つ品質管理に役立っています。

硝酸銀

硝酸銀の滴定には硝酸銀滴定法が用いられます。この分析により食品の塩分を測定できます。硝酸銀滴定法は二段階の反応を行います。第一段階として、まず硝酸銀は塩化ナトリウムと反応して塩化銀の白色沈殿を生成します。次に硝酸銀と指示薬のクロム酸カリウムが反応してクロム酸銀による赤褐色沈殿が生じます。 この反応の結果と食品成分表との差異を確認したり、食塩相当量を求めることが可能になります。

次のページ:金融分野での「ファクター」の意味と使用例
初回公開日:2017年12月11日

記載されている内容は2017年12月11日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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