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ステレオモノラルの変換ケーブルの・回路図・変換ソフト

更新日:2024年11月08日

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ステレオモノラルの変換が必要になる場合に、どのような変換ケーブルを使用すればいいでしょうか。その仕組みを知っておくことで、いろいろな機器を接続することが可能となります。高度な知識は必要ありませんから、一度調べておきましょう。

ステレオモノラルの変換ケーブルの

携帯用のレコーダーやスマートフォンから流れる音楽はステレオです。右用と左用では音が違う仕組みになっています。ただ、それを一つのスピーカーで聴こうとすると、ちょっとした仕掛けが必要になります。それがステレオモノラルの変換ケーブルです。 重要なのはステレオとモノラルを接続するためには、単に線をつなげばいいわけではないと理解することです。つまり、ステレオは右と左の信号が違っていて、それを一つのモノラルにするためには電気的な変換が必要となります。 店舗で販売されている変換ケーブルの内部に仕掛けがありますから、普通の人がそれを考えることはありません。しかし、単純に線をつないだだけではステレオとモノラルの変換はできないことを知っておいてください。

ステレオモノラルの変換の回路図

ステレオモノラル変換用の回路図を紹介しましょう。学校で習った電気回路の知識で十分ですが、あまり覚えていない人も少なくないでしょう。ステレオをモノラルに変換することは二つの信号を一つにするということです。 回路の形としては入力が二つで出力が一つになったY型の回路となります。回路としてはごく一般的な回路です。違う信号を直接接続してしまうと、両方の信号が干渉し合うため、波形が歪んでしまうことは避けられません。

抵抗の役割

そこで必要なのは抵抗です。回路を知っている人には難しくないでしょうが、理科の授業であまり聞いていない人はわからないはずです。電気回路は抵抗を付けることによって、ステレオの信号側から見ると、何もつながっていない状態となります。右と左は接続されていないような動きになります。 その状態で接続すればモノラル信号として合成した音を取り出すことができます。もちろん、音としてはステレオである右と左を重ねた音がモノラルですから、あまりいい音質とは言えません。ただ、音を出すスピーカー側が対応できないための対応ですから、適切な処置と考えなければなりません。

ステレオモノラルの変換ソフト

ステレオとモノラルを変換するために専用ケーブルを使用するのではなく、パソコン上のソフトウェアを使用する方法もあります。この場合はハードウェアによる音質の劣化がない分だけ、音質は期待できるでしょう。もちろん、ステレオと比べるとモノラルの音になりますから、劣化は避けられません。 パソコンの内部ではステレオとなっていますから、左右の両方の出力に同じ音を出します。ソフトウェアによる変換ケーブルを作っていると考えればいいでしょう。 パソコンのソフトウェアでは、できるだけ音質が劣化しないような方法を採用しています。音域毎に細かく合成することで雑音を消すことができます。

ステレオモノラルの変換に抵抗はないのか

ステレオとモノラルを変換するためには抵抗が必要です。抵抗は電気回路ではごくありふれた部品ですが、一般のショップで購入できるわけではありません。そのため、通常は内部に抵抗を入れた専用ケーブルを購入することになります。それがステレオモノラル変換ケーブルです。 抵抗の必要性について説明しましょう。ステレオは右側と左側の音が違います。しかし、モノラルは一つのスピーカーですから、二つの音を一つにする仕組みが必要です。単純に右と左の線をつないでしまうと、電気的なレベルが違う二つの信号をつなぐことになります。 ステレオは右と左の音を分けることできれいな音を作り出しています。それを直接合わせると、右と左の音が干渉し合って、きれいな音にはなりません。その干渉を抑えるために抵抗が必要になります。抵抗を通すことで干渉を防ぐことができます。

ステレオモノラルの変換トランス

ステレオをモノラルに変換するための方法として抵抗による接続がありますが、そのデメリットは音が小さくなることです。スピーカーの抵抗値は4オームや8オームが一般的であり、変換ケーブルに付ける抵抗は10キロオームくらいです。つまり、1,000倍以上の差があり、音は極端に下がってしまいます。ボリュームを最大音量にしても低いと感じることでしょう。 それでは実用になりませんから、音質を重視する場合は、抵抗方式ではなく変換トランスを用いた方法が利用されます。変換トランスは右と左の差をトランスで吸収する方法です。音のレベルは下がりませんから、音質を劣化させることなく合成することできます。 変換トランスの欠点としてはサイズが大きいことです。スマートフォンの出力を取り出すケーブルに取り付けることは厳しいでしょう。

ステレオモノラルの変換コネクタ

ステレオモノラルを変換するコネクタが販売されています。これは抵抗を内蔵したコネクタです。サイズが小さいことがメリットですが、音質の劣化は避けられません。ただ、スマートフォンに取り付けても違和感はありませんから、一度利用してみるといいでしょう。通常の家電量販店でも販売されています。

変換コネクタの形状

コネクタの形状もメーカーによって違いがあり、自分が必要としているコネクタを確認しておくことが重要です。見た目だけではステレオ用とモノラル用の区別がつかない場合もあります。また、パソコンメーカーなどは特殊なコネクタを使用している場合もあります。変換コネクタを購入しても使えなかったら意味がありません。

ステレオモノラルの変換ケーブルは自作できるのか

ステレオモノラル変換ケーブルには抵抗が内蔵されています。それぞれの部品は工作用の電気部品を販売しているショップで購入することができます。半田ごてを持っている人なら、ケーブルの自作は簡単でしょう。ただ、重要なのは見た目です。電気ショップで販売されているケーブルは、きれいにモールドされており、抵抗が見えることはありません。 自作した場合は専門工具があるわけではありませんから、モールドすることは難しいでしょう。抵抗がむき出しにならないように、テープを巻く程度です。見た目はちょっと悪いですが、確実に役に立つなら重宝します。

工作が得意な人へ

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初回公開日:2018年04月10日

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