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尼崎の治安が悪い理由とは|理由別/場所別・治安が悪くない場所

更新日:2024年11月22日

旅行・アウトドア・スポーツ

尼崎というと治安が悪い、汚いというイメージを持つ人が少なくありません。しかし尼崎は交通の利便性が高く、意外と住みやすい街として実はがあります。この記事では尼崎の治安がなぜ悪いと言われるか、治安の悪い地域・良い地域、尼崎に住むメリットなどを紹介します。

尼崎は治安が悪いって本当?

兵庫県の南東端に位置する尼崎市。東は大阪に面し、「アマ」と略して呼ばれることもあります。市外局番が兵庫県ではなく大阪と同じなので、尼崎が大阪府と間違えられることもありますが、尼崎市は兵庫県です。 そんな尼崎ですが、関西地方において尼崎はあまり良いイメージを持たれていません。ガラが悪い、治安が悪い、環境が悪いなどの先入観が強く、特に子育ての観点から考えると治安を理由に尼崎には住みたくないと考える人もいます。尼崎の治安が悪いと言われるのはどうしてでしょうか。具体的にどんな理由があるのか紹介していきます。

尼崎の治安が悪いと言われる理由は?

犯罪発生率が高い

尼崎は刑法犯認知件数が多いことが治安が悪いとされる理由のひとつに挙げられます。刑法犯認知件数とは警察などの捜査機関によって犯罪の発生が認知された件数のことです。 2009年の刑法犯認知件数は11,192件。全国1946地域を対象とした犯罪発生率では尼崎は46位、兵庫県内で50地域中3位となっています。犯罪発生率の観点から見ると、確かに治安が良い地域とは言えません。

事件が多い

ニュース報道などで尼崎で起こる事件がよく知られていることから、あまり尼崎に治安の良いイメージを持たない人も多いのではないでしょうか。2011年に発覚した「尼崎連続変死事件」はドラム缶コンクリート詰め遺体破棄をはじめ、暴行や監禁などの虐待で複数の死亡者や失踪者を出し、非常にインパクトの強い事件だったのではないでしょうか。 また小4男性児童が同級生の女性児童に性的暴行を加えた2006年の「尼崎児童暴行事件」や、無職の両親が6歳の息子を暴行の末死亡させ遺体破棄した2001年の「尼崎児童虐待死事件」、また2005年のJR福知山線脱線事故が記憶に残っている方も多いのではないでしょうか。 尼崎で暮らしているからと言って犯罪や事故に巻き込まれるわけではありませんが、凶悪事件は確かに近所の住民に恐怖を与えますし、他の地域の人にも「あっ、あの事件があった場所か」という印象をどうしても与えてしまいます。

子供の足音が原因で殺傷事件に

2016年5月に兵庫県尼崎市下坂部の路上で61歳の母と33歳の娘が男にハンマーで殴られたり、包丁で刺されたりした「尼崎母娘殺傷事件」が記憶に新しい方もいらっしゃるのではないでしょうか。2階建ての共同住宅で3歳の息子の足音をめぐってトラブルになり、階下に住む容疑者から石を投げられたり、自転車をパンクさせられたりする嫌がらせを受けた末に息子の母親は包丁でさされ死亡、祖母は重体となりました。 2017年9月には父親が生後1か月の乳児を虐待し死亡させる事件もありました。このような事件は尼崎以外全国でも起こりうることですが、確かに尼崎は事件件数が他の地域に比べて比較的多く、治安の悪いイメージの一因になっていると考えられます。

ひったくりが多い

兵庫県の約3分の1に相当する件数のひったくりは尼崎で発生していると言われていたことがあります。2012年には全国でのひったくり件数が10,083件、兵庫県では748件、このうち約3分の1に相当する258件が尼崎市内で発生していたと言うデータから治安の良くないことがうかがえます。 しかし尼崎市長が2013年に「ひったくり撲滅宣言」を宣言し、2015年のひったくり認知件数は71件と、過去に比べて激減。平成に入って初めて年間100件未満を達成したといいます。尼崎市が今後もパトロールや啓発活動に力を入れて治安を改善していくことが期待されます。

自転車放置・盗難

尼崎市でひったくりに次いで多いのが自転車の放置・盗難です。尼崎は平らな道が多いため自転車に乗りやすく、そもそも自転車に乗る人口が多いという事があります。しかし駐輪のマナーが悪く、放置自転車数はピーク時においては1万6933台(1993年)。近年においては駐輪所の整備や、自転車撤去などの対策によって1169台(2015年、平日昼)にまで減りましたが、今後も尼崎市は放置自転車への対策を強化していくと考えられます。 また、自転車の盗難も多発しており、尼崎市での街頭犯罪認知件数のうち約半分が自転車の盗難というデータもあります。鍵のかかっていない自転車は「ちょっと借りるで」という感覚で持って行かれてしまうことが多いと言われています。尼崎市は自転車に鍵をしっかりとかけることを促すポスターで啓発活動を行っていますが、尼崎で治安が良くない場所に住むなら自転車を鍵とチェーンで二重ロックすることは必須となるでしょう。

歩きタバコを規制しない

歩きたばこやたばこのポイ捨てが多いのは尼崎に限ったことではありません。しかし近年は歩きたばこを規制するように法律が厳しくなり、人の多い場所での歩きたばこやポイ捨ては減ってきています。それにも関わらず尼崎では歩きたばこが減っている傾向はなく、駅の改札口を出たとたんにタバコに火をつける、人が密集していてもお構いなくタバコを吸う、という人も少なくないと言われています。治安の悪い区域では、歩きたばこやポイ捨てを注意しただけで逆切れされるというケースもあるので、改善は難しいと考えられます。

ゴミ・公害問題によるイメージダウン

尼崎の大阪湾沿いには阪神工業地帯があり、空気汚染や公害が長年問題になって来ました。公害問題が原因で住宅地としてはが落ちたこともあり、工場勤務者が住む地域となりました。そのため尼崎が綺麗でないというイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。 公害問題は1920年ごろに始まったとされます。1973年に尼崎は南部を中心とした3分の2の地域が大気汚染公害の指定地域になり、累計1万1208人が公害病に認定されたというデータがあります。1988年には公害指定地域ではなくなり、2000年には尼崎公害訴訟が国・公団と和解しましたが、現在でも約2000人の公害病認定患者がいるとされています。 過去に公害の街であったことが直接治安に関係するわけではありませんが、公害問題が尼崎のイメージダウンにつながっていることは否定できません。

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初回公開日:2017年11月01日

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