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【電機業界研究】「現状」「今後の動向・将来性」

更新日:2024年09月13日

業界・企業研究

電機業界には、家電以外にも重電やOA機器、半導体なども含まれます。家電と比較すると、これらは日常生活への直接的な繋がりは薄いものですが、技術の進歩や文化の発展、そして経済社会を維持していく上では、やはり欠かせない存在となっています。業界の現状や動向、将来性などをご紹介していくので、ぜひ就職活動の参考にしてみて下さいね。

電機業界の中でも、特にOA機器の分野に影響を与えているのが、クラウドの普及によるペーパーレス化です。エコや効率の観点から、世間ではペーパーレス化の流れが進んでおり、ビジネスでもそのような傾向になりつつあります。今後もペーパーレス化が各業界で進めば、コピー機などの販売数の減少につながる為、OA機器の分野ではいかにペーパーレス化に対応していくか、解決案を考えていく必要があります。(※1)

電機業界の課題3:人口減少

近年の日本は、少子化傾向が続いています。また、それに伴い人工も減少傾向となっており、各業界に打撃を与えています。電機業界もまた、国内の人工減少の影響を受けており、市場は縮小傾向にあります。どんなに性能が高く、良い製品を製造しても、消費者の数そのものが減ってしまえば、購入数は相対的に減っていき、企業の収益や業界全体の規模も縮小していくもの。少子化や人口減少といった国内の流れに沿った経営に切り替えられるかどうかが、電機業界企業の今後を左右するでしょう。(※4)

電機業界の現状:市場動向

続いて、電機業界の市場がどのように動いているのか、動向を追っていきます。近年の電機業界の業界規模の推移を年度ごとに見て、将来性について考えていきましょう。

電機業界の市場動向:業界規模の推移

以下は、平成17年~平成25年までの、電機業界の業界規模の推移を示すグラフです。

サイトリンク:「業界動向.SEARCH.COM(※1)」 平成17年~平成19年までの電機業界の業界規模は、右肩上がりの成長を見せていました。しかし、平成20年に減少傾向に転じたのをきっかけに、長らく低迷の時代を迎えます。 特に、平成21年には大きく落ちこむことになり、その後も回復傾向には転じていません。このような低迷の背景には、世界的な金融危機や輸出先である海外の先進国の不況、中国・韓国などの他国の電機業界企業の海外進出などが考えられます。 平成25年になると、ようやく若干の回復を見せる電機業界の業界規模ですが、減少前の水準には戻っていません。

電機業界の現状:将来性

これまでご紹介してきた、業界の現状や動向、市場動向などを元に、電機業界の将来性について考察していきます。 電機業界は現在、厳しい状況となっています。人口減少による国内での売上の低下に加え、海外市場でも苦戦を強いられており、このような状況から脱却するには、慎重に生存戦略を立てていく必要がありそうです。 例えば、海外市場の場合は、従来のビジネスモデルや方針を変えていく必要が考えられます。これまで、日本の電機メーカーは、国内向けに開発した製品を基準として、海外にはそれを現地向けに改良・回収したものを販売してきました。(※3)しかし、それでは現地により特化して開発された他国のメーカーの製品に勝つことは難しいと考えられています。今後は日本の電機メーカーでも、海外の文化や生活環境に沿って、それに特化した製品を開発していく必要があるのではないでしょうか。 また、経営や運営の見直しも重要です。最近では、シャープが他国のメーカーの傘下に入ったことが衝撃的なニュースとなりましたが、経営の見直しをしていかなければ、他の大手電機メーカーも、海外の企業に買収されたり、合併することになったりする可能性は、充分あり得ます。あくまでも日本の電機メーカーとして生き残っていく為には、従来のビジネスモデルを見直し、新たな試みや経営を積極的に行っていく必要がありそうです。

電機業界研究:業界研究本

最後に、電機業界について更に詳しく研究するのに役立つ、書籍をご紹介していきます。

終わりに

いかがでしたでしょうか?今回は、電機業界の現状や動向、将来性などをご紹介しました。 現在、苦しい立場にある電機業界ですが、日本の社会や経済を支えてきた、花形とも言える業界である点も、忘れないようにしましょう。世界情勢や社会の在り方、消費者の意識は刻々と変化していきますが、そのような変化を見逃さずに、消費者のニーズに応える製品を開発していけば、日本の電機業界は再び、日本だけではなく世界にとっても欠かせない存在となることでしょう。 [参考資料・引用元] ※1「業界動向.SEARCH.COM」 ※2「doda 平均年収2015」 ※3「BLOGOS」 ※4「NIKKEI STYLE」

初回公開日:2016年11月05日

記載されている内容は2016年11月05日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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