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更新日:2024年08月27日
ビジネスシーンでよく使う「伺い」という敬語ですが、「伺い」と「お伺い」ではどちらが正しいのでしょうか?「伺い」という敬語の意味を元に、どちらの使い方が正しいのかを考察しています。また、二重敬語などの敬語の知識についてもご紹介しているので、ぜひ参考にどうぞ。
目次
社会人になると、日常的に使う機会が増える敬語。社会人なら、一般常識と考えている方も多いのではないでしょうか? しかし、敬語というのは、使い方やルールが実に複雑です。ふとした時に、「あれ?これって正しい敬語かな?」と不安になったという経験がある方も、少なくないと思います。 そこで、ここでは正しい敬語の使い方についてご紹介していきます。今回は、「伺う」という敬語がテーマです。相手の元に訪問したり、相手の話を聞いたりすることを、「伺う」と表現しますが、中には「お伺い」と表現する方もいますよね。「伺いたい」と「お伺いしたい」では、どちらが正しい敬語なのでしょうか?
まずは、「伺いたい」という表現について見ていきたいと思います。 「伺いたい」という表現は、それだけで敬語として成り立っています。そのため、冒頭に「お」や「ご」を付ける必要はないと言われています。 「お」や「ご」を付けないと丁寧さに欠けるイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、「伺いたい」だけで十分相手に敬意を払っていることになっているのです。
上記で、「伺いたい」だけでも立派な敬語になるとご紹介しました。では、「伺う」とはどのような敬語なのでしょうか? 「伺う」は、大きく分けて3つに分類されている敬語の種類の中では、「謙譲語」に分類されます。謙譲語とは、自分を謙って表現する敬語です。 つまり、「伺う」とは、謙る対象の動作を示す言葉なのです。 そのため、「○月○日にそちらに伺います」のように、自分の動作として使う場合は正しい敬語と言えます。 一方で、「あちらの窓口で伺って下さい」のように、相手の動作として「伺う」を使うのは、間違った敬語の使い方をしていることになります。
では、敬語である「伺い」に相手を敬う「お」を付けて、「お伺い」と表現するのは、どうなのでしょうか?一見、「伺う」よりも丁寧な印象を抱く方も、いらっしゃるかもしれませんね。 しかし、「伺い」に「お」を付けて、「お伺い」とするのは、二重敬語に分類されます。二重敬語は、丁寧な印象を与えるものではあるものの、敬語の使い方としては間違っていることになります。 社会人として常識と言われている敬語。しかし、あまりにも気を使いすぎて二重敬語になると、却って「常識がない人」「敬語が使えない人」といった印象を相手に与えてしまうので、過剰な敬語には気を付けるようにしましょう。
「お伺いしたい」以外にも、二重敬語はたくさんあり、中には一般化しているものもあります。 例えば、「お見えになられる」という敬語。既に、「お見えに」の部分で敬語となっているので、「なられる」の部分まで敬語にする必要はありません。「お見えになる」だけで、相手を充分敬っていることになります。 また、「おっしゃられる」も、二重敬語となります。こちらも一般化しており、中には聞き慣れている方もいらっしゃるかもしれませんね。しかし、敬語としては「おっしゃる」だけで十分と言われています。
「お伺い」は二重敬語であるとご紹介しましたが、「伺い」という敬語の使い方で、もう1つ一般化しつつある二重敬語があります。 訪問などの約束をしていて、「それでは、〇月○日に伺わせて頂きます」という言い回しを耳にしたことがある方は、多いのではないでしょうか?「伺わせて頂きます」という言い方は、上記でご紹介したように冒頭に「お」が使われていない為、一見正しい敬語のようにも思えるかもしれません。しかし、「頂きます」という語尾にすることで、過剰な敬語となってしまっているのです。 「伺わせて頂きます」と話す方は多く、二重敬語であっても一般的に使われているイメージもありますが、二重敬語に分類されるので、なるべく「伺います」と表現するようにしましょう。
いかがでしたでしょうか?今回は、「伺い」と「お伺い」では、どちらが正しい敬語なのかをご紹介しました。 「お伺い」などのような二重敬語は、一般化しているものもあり、使用する人が増えているとの見解もあります。そのため、言葉によっては二重敬語であっても明らかな間違いではない場合も。 とはいえ、やはり二重敬語は誤った敬語の使い方として考えられがち。なるべくなら、過剰な敬語にならないよう、言葉の意味や使い方を考えながら話して、正しい敬語を使えるようにしましょう。
記載されている内容は2016年11月05日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。
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