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更新日:2024年09月14日
「萌」は一時名付け一覧の常連でした。その頃の読み方は「もえ」が一般的で、その他の読み方はあまり知られていませんでした。しかし現在ではこの字の名前は読み方もさまざまです。この字にはどんな意味があるのか、由来は?などをご紹介します。
人名によく使われているこの「萌」という文字は音読みで「ホウ」または「ボウ」と読みます。くさかんむりに明るいと書くこの漢字は「明」が音を形成しています。 訓読みでは「も・える」「めぐ・む」「きざ・す」と読みます。 人名用漢字に追加されたのは最近ですが、その人気は高く、人名に使用する場合には、さまざまな読み方があるため、広く使われています。
「萌」は草木の芽が出ること、転じて物事の起こるきざしを意味する漢字です。萌芽(ほうが)という言葉をご存知ですか。これは出たばかりの植物の芽のことを言い、転じて物事の起こりを意味する言葉になりました。 植物が芽生える色のことを「萌黄色」と言います。これはまだ若い新芽のやや黄色がかった緑、黄緑のことを指しています。このように「萌」という漢字には、みずみずしい、生命力に満ちた「命の起こり」という印象がついています。 また「物事の起こり」という「きざし」という読み方もあります。「萌芽」「萌生」はまさに「物事の起こり・きざし」という意味です。また、たがやす、たみという意味もありますが、一般的なのはやはり、芽吹きの「萌」(もえ)と物事の起こりの「萌」(きざし)でしょう。
「萌」はくさかんむりに明るいと書きます。どうして、くさかんむり明るいを組み合わせて「萌」という芽吹きを意味する言葉になったのでしょうか。
くさかんむりは植物を表しており、草には成長力の高さから生命力を表し、また陽の光を浴びてすぐ伸びることから成長する力の強さ、そして根強さを意味しています。 元々くさかんむりは「並びはえた草」の象形文字です。象形文字である艸(そう)は草木の芽が出た形と言われています。これは草が雑然と生えている様子を表しています。みずみずしい緑の野は力強い、明るい生命力を感じます。そして、刈っても刈っても伸びるその根強さ、成長の早さは圧巻です。
「明」は明るいや夜明け、はっきりするなどの意味を持つ漢字です。これは窓から月の光が入ってきて明るいという意味になったと言われています。「明」にははっきりと見分ける、という意味があり、また日と月は陰と陽をそれぞれ表すことから、対極にある二つのものに対して対応ができる、という意味も持っています。
この二つの文字が組み合わさりできた漢字が「萌」です。このことから「萌」は「明るい陽を浴びて」「成長する草木」という意味で「芽生え」という意味を持つ「萌える」という漢字になりました。そして「芽生え」という意味が転じて「物事の起こり」「きざし」という意味も付加されました。
記載されている内容は2018年01月09日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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