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SSDの寿命は温度と関係あるか・適正温度と測定方法・発熱対策

更新日:2024年09月29日

ガジェット

昔はHDDが主流でしたが、最近では処理速度の速いSSDを搭載したパソコンが増えてきました。データがたくさん入っているSSDは故障したら大変なのですが、物なので必ず寿命があります。ここでは、SSDの寿命に温度がどう関係しているのかを紹介します。

SSDの寿命は温度と関係あるか

最近のパソコンには、HDD(ハードディスク)ではなくSSD(ソリッドステートドライブ)が記憶装置として備え付けられているものも増えました。一時期より価格が下がっているためもあるでしょう。そんなSSDにも、当然ですが寿命があります。 HDDの寿命は1日8時間の使用で3年から4年と言われています。SSDの方は一般的に、平均して5年ほどだとされています。実はHDDよりも寿命が長く、衝撃や振動に強くなっています。ただそんなSSDにも弱点はあり、その1つが温度です。

SSDの寿命と温度の関係

SSDはHDDに比べてアクセス速度が速いのが特徴です。しかし、その速さゆえ制御LSIの温度が高くなりやすく、熱によって壊れてしまいSSDの故障の原因になってしまうことが多いです。アクセス速度が速いということは、SSDの温度が上がりやすいということでもあるんです。 SSDというよりも制御LSIが高い温度に弱いので、当然ですがSSDは低い温度で使い続けた方が寿命は長くなります。高い温度のまま放置しておくと、思ったよりも早く寿命が来てしまうでしょう。パソコンの内部は空気のとおりが良いように、SSDをちゃんと冷やせるようになっていた方がSSDの寿命が延びます。

SSDは低温なら大丈夫か

温度が低い方が寿命が延びるとはいっても、低すぎては逆に起動が怪しくなってきます。たいていのSSDは、最低温度は0度からになっています。屋内でこの温度より下になることはあまりないと考えられますが、もしも室内温度が氷点下な場合には、温度を上げてから起動しましょう。氷点下のままだと起動できないなど、トラブルが起こる可能性があります。 パソコン内部と周囲の温度との差がある場合、結露などができてしまうこともあります。結露は水分であり、言うまでもなくパソコンには最悪の環境で故障の原因になることもあります。パソコンを触ってみてあまりにも冷えていた場合には、室内の温度を上げてパソコンが少し温かくなってから使うようにしましょう。

SSDの適正温度

では、SSDの適正温度はどのくらいなのでしょうか。商品によって違いはありますが、どのメーカーもだいたい60℃から70℃までとなっています。一般的なパソコンの使用をしていると、SSDの温度は40度くらいで推移しています。SSDに負荷がかかると温度が上がってしまうのですが、一応60度から70度と書かれていても、もう少し余裕をもって低めに抑えておいたほうが安定すると考えられます。

SSDはどれくらいの温度で危険な状態になるか

実際に、SSDはどのくらいの温度だと危険なのか調べてみました。

40度

SSDの温度は、普通にパソコンを使っていれば40度くらいにはなるのでおかしな温度ではありません。SSDの寿命にもとくに影響を与えることはなく、とくに問題がある温度とは言えないので、気にする必要はないでしょう。

50度

SSDの温度としては、安定して作動する温度はだいたい50度くらいになっています。このくらいの温度の頃が一番転送速度が上がりますので、50度は維持しても問題はないと考えられます。この温度を維持することが良いとも言われています。 ただ問題があるとすれば、50度以上の温度下ではデータの保持期間が短くなってしまうということです。たとえば50度で使用しているSSDに書き込みをしたとしたら、そのまま50度の温度保管をした場合、何もしなくても9週間を超えるとデータの読み込みに失敗するようになることがあります。データの保持ができなくなってしまうからです。 実際にはパソコンを切ることもあるので50度でずっと推移することはないと考えられますが、心にとどめておきたいところです。

60度

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初回公開日:2017年12月16日

記載されている内容は2017年12月16日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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