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グリスの種類と特徴の違い・用途別の使い分け/メーカー別

更新日:2024年06月13日

車・バイク

グリスは使い勝手の良いものですが、何を選べば良いのかわかり難いですよね。でも一般の使用目的であれば悩む必要はないのです。ここではホームセンターなどで、購入目安として役立つようにグリス成分名と特徴を整理してありますから是非参考にしてください。

エステル系グリス

一般的なものは粘性が低くグリスによる抵抗が低く摩擦が少ないのが特徴で、有機酸エステルのエステル基が金属と結合して分子レベルの潤滑膜を形成するため潤滑性に優れています。また、難燃性のため熱安定性に優れ長期間の使用に耐えることのできるグリスです。シリコングリースより低価格ですが、耐水性、耐油性に劣り、ゴムに対しては膨潤し劣化させてしまう短所があります

フッ素グリス

基油がPEFAで、増調剤にPTFAが使用されている高価なグリスです。 耐熱、耐水、機械的安定性が非常に高く、200℃以上の環境でも使用可能なグリスです。耐久的にも安定しており、長期間の使用に耐える他、色々な材質に対しても劣化させることが少ない非常に優れたグリスです。

シリコングリス

基油にシリコンオイルを使用し、耐熱性、耐寒性、化学的安定性に優れているグリスです。ゴムや樹脂を劣化させることが少ないため、プラスティックやゴム部品の潤滑に多く使用されます。また高温にも安定し、熱伝導性に優れるため、パソコンのCPUなどの電子部品を冷却するヒートシンクの密着の目的のためにも多く使用されています。

増調剤種類からの分類

石けん系と非石けん系に分類されます。増調剤はグリスの性能を大きく決める成分で、その種類によって耐熱性、耐水性、せん断安定性(潤滑動作の力の掛り方)など用途に必要な性能を発揮するよう作られています。

石鹸系

リチウム石鹸 万能用として潤滑分野の8割程度に使用される汎用性の高いグリスです。耐水、耐熱性も優れていて、使用温度も150℃程度に耐える種類もあり小型のベアリングなど機械の摺動部、家電製品などに広く採用されています。

リチウムコンプレックス リチウム複合石鹸を使用したもので、リチウム石鹸グリスより耐熱性、耐水性、防錆性を大幅に向上させたグリスです。

カルシウム石鹸 少量の水分を含有し、耐水性に優れていますが、耐熱性に乏しく80℃ぐらいになると水分が蒸発し、分離してしまう欠点があります。 一般的にカップグリスの名称で呼ばれ、水を使用する箇所の潤滑に使われます。

アルミニウムコンプレックス 金属への粘着性能がよく、極めて細かい繊維構造をもっています。耐熱、耐水性とせん断安定性が非常にすぐれているグリスです。

非石鹸系

ウレアグリース 一般にウレア基を2個以上もった有機化合物を増調剤としたグリースで、耐熱、耐水性に優れており、自動車や電装部品に多く使用されています。特に耐熱性はリチウムグリースより優れているため、リチウムグリースの使用限界を超える箇所の潤滑に使用されています。

ベンナイト 有機化ベンナイトと呼ばれる増調剤を使用したグリースです。融けないグリースとも呼ばれていて非常に高温までグリースの特性を保ちますが、200℃以上の高温で長時間さらされる場合は固まってしまうため高速で回転する箇所では課題があります。

グリス種類の選び方

グリスの種類を選ぶ際にどうすれば良いか悩まれる方は多いですが、現在のグリスの性能は大幅に進歩しているため、日常レベルで使用するグリス種類はそれほど気を使う必要はありません。潤滑する部位の構成される材質種類やグリースの値段から選定する程度で十分です。 グリス種類にはモリブデンなど高荷重用に添加剤を入れた種類も存在しますが、自転車程度の負荷であれば一般的なグリースで十分なんです。例えば自動車やオートバイなど本格的なマシンメンテでグリースアップをする場合は専門店に相談して、適切な種類のグリスアップをお願いするのが品質的にも値段的も最もベストな選定です。 ホームセンターやインターネットには多くのグリス種類が販売されていますが、ここにグリスを簡単に選定できる目安を整理しておきますので参考にしてください。

使用箇所

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初回公開日:2017年11月13日

記載されている内容は2017年11月13日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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