「了解しました」と「承知しました」どっちを使う?ビジネスシーンでの適切な使い分け徹底解説
ビジネスコミュニケーションにおいて、相手の指示や依頼を理解し、それを受け入れる意思を伝える際に使用する言葉は多岐にわたり...
更新日:2025年11月06日
ビジネスシーン、特にメールで頻繁に目にする「ご査収ください」という言葉。書類や資料を送付する際によく使われますが、その正確な意味や正しい使い方に自信はありますか?「上司に使っても失礼?」「『ご確認ください』との違いは?」 […]
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ビジネスシーン、特にメールで頻繁に目にする「ご査収ください」という言葉。書類や資料を送付する際によく使われますが、その正確な意味や正しい使い方に自信はありますか?「上司に使っても失礼?」「『ご確認ください』との違いは?」など、疑問に思う方も少なくないでしょう。
この記事では、「ご査収ください」の基本的な意味から、ビジネスメールですぐに使える具体的な例文、適切な返信方法、さらには状況に応じた言い換え表現まで網羅的に解説します。敬語の裏にある相手への配慮と信頼構築の戦略を理解することで、「ご査収ください」に関するあらゆる疑問が解消し、自信を持って使いこなせるようになります。

まず、「ご査収ください」という言葉の根幹である「査収」の意味を理解することが重要です。言葉を分解し、敬語としての役割を紐解いていきましょう。
「査収(さしゅう)」は、「査」と「収」という二つの漢字から成り立っています。
この二つの意味を合わせると、「査収」とは「内容をよく調べて確認した上で、受け取ること」を指します。単に受け取るだけでなく、その中身までしっかり確認し、受領の責任を負うというニュアンスが含まれている点がポイントです。
「ご査収ください」は、「査収」という名詞に、尊敬を表す接頭語「ご」と、相手に何かを依頼する際の丁寧語「ください」を組み合わせた敬語表現です。

「ご査収ください」と混同されがちな言葉に「ご確認ください」があります。どちらも相手に何かを確認してもらう際に使いますが、ニュアンスには明確な違いが存在します。この違いを理解し、適切に使い分けることが、プロのビジネスパーソンとしての信頼に繋がります。
以下の表で、二つの表現の違いを明確に整理します。
| 項目 | ご査収ください | ご確認ください |
|---|---|---|
| 意味 | 確認 + 受け取り(収める) | 確認のみ |
| 対象物 | 受領・保管の必要があるモノ(ファイル、請求書、契約書など) | 情報全般(メール本文、日程、計画など) |
| 主な使用場面 | 請求書、契約書、納品物など(重要度が高い) | 日程調整、内容の相談、意見照会など(汎用性が高い) |
| 敬語のニュアンス | 「内容に責任を持って調べて受け取ってほしい」 | 「間違いがないか目を通してほしい」 |
「ご確認ください」は、文字通り「内容を確認してください」と依頼する言葉です。相手に求めるアクションは「確認」のみで、「受け取る(収める)」というニュアンスは含まれていません。
そのため、会議の日程調整、メール本文の誤字チェック、議事録の内容確認など、汎用性が高く、ビジネスのあらゆる状況で使用できます。
一方、「ご査収ください」は「確認」に加えて「受け取る(収める)」という意味合いまで含みます。これが「ご確認ください」との最大の違いです。
判断基準: 「相手に受け取って保管・処理してほしいモノがあるか」で使い分けましょう。迷ったら「ご確認ください」を使えば間違いはありません。

ビジネスメールで最も一般的な使い方です。企画書や報告書など、相手に内容を確認してもらいたい文書を送る際に使用します。
件名:【〇〇部 佐藤】△△プロジェクトに関する企画書のご送付(提出期限:〇月〇日)
本文: 〇〇部長 お疲れ様です。佐藤です。 先日お話ししておりました△△プロジェクトに関する企画書を作成いたしましたので、添付にて送付いたします。 お忙しいところ恐縮ですが、ご査収のほど、よろしくお願い申し上げます。 内容につきましてご不明な点やご意見がございましたら、お気軽にお申し付けください。金銭に関わる請求書や納品物を送付する際には、特に丁寧な言葉選びが重要です。
件名:【株式会社〇〇】請求書送付のご案内(2025年10月分)
本文: 株式会社△△ 経理部 〇〇様 平素より大変お世話になっております。 株式会社〇〇の佐藤です。 2025年10月分の請求書を本メールに添付いたしました。 何卒ご査収くださいますようお願い申し上げます。 本件につきましてご不明点等ございましたら、担当の鈴木までご連絡ください。 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。「ご査収ください」は正しい敬語のため、上司に使っても失礼ではありません。 ただし「ご確認いただけますでしょうか」を添えるとさらに柔らかく伝わります。
件名:【佐藤】〇〇会議の議事録送付
本文: 〇〇部長 お疲れ様です。佐藤です。 本日10時より行われました〇〇会議の議事録をお送りいたします。 添付ファイルをご査収ください。 内容に修正点などございましたら、ご指摘いただけますと幸いです。 お忙しいところ恐縮ですが、〇月〇日までにご確認いただけますでしょうか。 よろしくお願いいたします。社外向けメールでは、フォーマルかつ信頼感を与える文面を心がけましょう。
件名:【株式会社〇〇】お見積書のご送付
本文: 株式会社△△ 営業部 〇〇様 いつもお世話になっております。 株式会社〇〇の佐藤でございます。 ご依頼いただきました〇〇のお見積書を送付いたしますので、ご査収ください。 内容をご検討いただき、ご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください。 引き続き、どうぞよろしくお願い申し上げます。
丁寧で便利な言葉ですが、使い方を誤ると相手に違和感を与える可能性があります。使用する上での注意点や、よくある誤用例を確認しておきましょう。
「ご査収ください」は、確認・受領すべきモノ(書類、ファイルなど)が存在しない場合には使えません。
「ご査収ください」は書き言葉として使う表現です。対面や電話などの口頭で使うと非常に堅苦しく、不自然な印象を与えます。
「ご査収ください」をさらに丁寧に伝えたい場合は、語尾の言い回しを少し柔らかくすることで印象が和らぎます。
「ご査収してください」という表現は、「査収」に尊敬語の「ご」が付いている上に「〜してください」が重なり、くどい印象を与えます。「ご査収ください」だけで十分に丁寧なため、シンプルに使うのが正解です。

自分が「ご査収ください」と書かれたメールを受け取った場合、どのように返信すればよいのでしょうか。受け取ったことを伝えるのはビジネスマナーの基本です。
メールを受け取ったら、できるだけ速やかに返信し、無事に受領したことを伝えるのが基本です。これにより送信者を安心させることができます。
社外の取引先など、丁寧さを最優先する場面で使える例文です。
件名: Re: 【株式会社〇〇】請求書送付のご案内(2025年10月分)
本文: 株式会社〇〇 佐藤様 いつもお世話になっております。 株式会社△△の鈴木です。 請求書を添付いただいたメール、たしかに拝受いたしました。 迅速にご対応いただき、誠にありがとうございます。 内容を確認の上、改めてご連絡させていただきます。 引き続きよろしくお願い申し上げます。社内で上司や同僚に返信する場合は、過度に堅くする必要はありませんが、基本的な敬意を忘れずに。
件名: Re: 〇〇会議の議事録送付
本文: 佐藤さん お疲れ様です。〇〇です。 議事録のご送付、ありがとうございます。 内容、承知いたしました。後ほど確認させていただきます。 取り急ぎ、受領のご連絡まで。 よろしくお願いいたします。
同じ表現ばかり使うと堅苦しく感じられることもあります。状況に応じて言い換えを使い分けることで、より自然で印象の良いビジネスメールが書けます。
最も一般的で使いやすい表現です。受け取るという意味は含まれませんが、あらゆるシーンで使えるため、迷った時は「ご確認ください」で問題ありません。
「全体をざっと見てください」というニュアンス。詳細な確認ではなく、ひとまず一通り確認してほしいときに使います。相手の多忙さへの配慮が伝わる柔らかい表現です。
「一度読んでください」という意味。文章を中心とした資料やメール内容に対して、丁寧に目を通してほしい場合に使います。
「ご覧ください」の最上級表現。取引先や顧客など、特に敬意を示したい相手に対して使います。日常業務メールでは大げさに感じられるため、特別な資料や案内状などに限定して使いましょう。
「検査して受け取る」という意味を持つビジネス用語です。納品物や成果物など、品質や仕様を確認した上で正式に受領してもらう場面で使われます。IT・製造・建築などの業界でよく使われる表現です。

本記事では、「ご査収ください」の意味や使い方、返信方法、言い換え表現までを詳しく解説しました。最後にポイントを整理しましょう。
正しい敬語を使いこなすことは、相手への敬意を示し、信頼を得るための大切なスキルです。「ご査収ください」を適切に使い分け、洗練されたビジネスメールを書けるようになりましょう。
A1: 失礼ではありません。正しい敬語表現なので上司や目上の方にも使用できます。ただし、社風によってはやや堅く感じられる場合もあるため、柔らかくしたいときは「ご確認ください」や「お目通しください」を使うのも良いでしょう。
A2: はい、返信するのがマナーです。送信者は無事に届いたか確認したい意図があります。「〇〇の件、拝受いたしました。ありがとうございます。」と返信すれば丁寧です。加えて、「内容を確認の上、ご連絡いたします」と添えるとさらに好印象です。
A3: 相手が内容を一目で理解できる件名を心がけましょう。「【株式会社〇〇】請求書送付のご案内」や「【〇〇】2025年10月分請求書のご送付」のように会社名+用件を明記するのがベストです。
A4: ほぼ同義です。「査収」の「調べる」「収める」という意味をよりやわらかく表現した言い回しです。相手が「査収」という言葉に馴染みがなさそうな場合はこちらを使うと良いでしょう。
A5: ほとんど使いません。「ご査収ください」はフォーマルなビジネス用語であり、友人やカジュアルな関係で使うと違和感を与えます。プライベートでは「確認してね」「受け取ってね」といった自然な言葉を選びましょう。
記載されている内容は2025年11月06日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。
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