「レトリック」の意味と使い方｜レトリックの具体例/詭弁との違い

ここは､レトリックの意味を生半可な感じではなくしっかり本から学んでみましょう｡

まず､本として読んで欲しいのは､レトリック感覚です。レトリック感覚 (講談社学術文庫)佐藤信夫。「レトリック感覚」は現代文学への入門書としても、よくまとめられた著書です。

そして続編が､レトリック認識です。レトリック認識 (講談社学術文庫)佐藤信夫。そもそも知って欲しいのは､レトリックは西洋の文化であることです。日本語として発展して来た文化ではありませんので､実際に日本にレトリックが輸入され意図的に作者たちは､短歌や俳句などに貪欲に取り入れようと努力をしました。 文学を知る手がかりとして､レトリックの勉強は必要不可欠ともいうことができます｡ このような本が､文学の世界をしっかり語ってくれています｡

詭弁とは､道理に合わない言いくるめの議論であり､ごまかしの議論のことです。レトリックの意味は､果たしてそれに近いものとして捉えることができのでしょうか。 詭弁とは､誤った推論形式や前提を意識して使用して主張を正しくいかにも見せかける論法のことを言います。 レトリックの意味には､良い意味と正しい意味があると考えることができるでしょう｡良い使い方をすれば､言葉を美しく巧みに用いて効果的に表現することができます。

悪い使い方をすれば､相手を暗示にかける表現を用いることによって､印象を操作することができます｡ 詭弁・レトリックの意味・知識は悪用される可能性があるということも常々私達は考える必要があります｡しかし､詭弁・レトリックのタネを常識化してしまうことで､簡単には使用することができなくるはずです｡

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隠喩（暗喩）メタファーでは､ 直喩のような､「～のような」という言い方はしません。こんなに宿題を出すなんて先生は鬼だという言い方をします。

ここでは､先生イコール鬼ということになりますが､実際にこのような表現をしても､おおかたこれはレトリックと推測することができます｡

換喩は､関係深いものを代用してたとえる表現法を言います｡お年玉は、野口英世がいいという言い方がそれにあたります。野口英世は､イコールお札ではありませんが､おおかた言えば､みなさんが理解することができるでしょう｡

体言止めは､体言（名詞）で終えることで余韻などを感じさせる表現法です｡ 「わたしはカモメ」という言い方をしますが､誰もが本当にあの子はカモメとは思ってません。 文章などで使用されている…もレトリックの意味です｡ …によって､省略する方法を取りますが､そのとき､…によって､相手に想像させることを意図します｡

さらに､レトリックの使い方には､倒置法､ 擬人法､ 擬態法と言ったものもいれてしまっていいでしょう｡ そして､反復法もレトリックの意味です｡ 「松島や　ああ松島や　松島や」という言い方も､レトリックの意味を取り入れた手法とて考えることができます｡ さらに､対句法､反語､ 押韻（おういん）など､世界は､レトリックの意味に満ち満ちているということができます｡