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様相の意味・類語や対義語・使い方や例文|様相を呈する

更新日:2024年01月07日

言葉の意味・例文

たまに耳にする「様相」という言葉。聞くことはあっても、あまり使わないという方も多いのではないでしょうか。この記事では、「様相」の意味や類語、使い方などを紹介しています。文語的な語彙をレベルアップさせて日常的に使いこなしたいという方は、ぜひご覧ください。

「様相」ってどんな意味?

「様相(ようそう)」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。話し言葉としてはあまり使う機会がないでしょうが、少し硬い文章などではよく見かける言葉のはずです。 知っているようで意外と知らない「様相」という言葉について解説していきます。

状態や姿

「様相」には、ありさまや状態、姿などの意味があります。「様子」にも同様の意味がありますが、「様子」の方が示す意味の範囲が広く、たとえば人の容姿の状態などにも用いられます。 「様相」は物事のありさまを意味しますが、その中身までをも細かく言い表すわけではなく、あくまでもそのもの自体の全体的なありようを意味する言葉です。身近な物事の状態を手軽に表したいときよりも、少し改まった言い方をしたいときなどに使うのがおすすめです。

「様相」の類語

物事の状態やありよう、姿を意味する「様相」は、他にどんな言い換えができるでしょうか。「様相」の類語を紹介していきます。

「ありさま」の意味

「ありさま」には、外側から見ることができる物事の状態や様子、光景、人の容姿や態度などの意味と、一見しただけではわからないような物事の実情や詳しい様子などの意味があります。 二つの意味は相反するもののように見えますが、要するに、「ありさま」は物事の外側と内側両方の状態を指す言葉として使うことができるということです。「様相」は、どちらかというと物事を外から眺めたときの全体的な状態を意味するため、「ありさま」の方が広い意味で物事の様子を表すのに適しているということができます。 「この町の現在のありさまは、20年前とは似ても似つかない」といえば町の風景や様子が変わったことを実感するニュアンスが醸し出されるでしょうし、「漁が行われているありさまはとにかく迫力があった」といえば、漁をしている様子を外部の立場として見ていることが伝わります。 内側と外側、両方の視点で使うことのできる便利な言葉です。

「按排」の意味

「按排(あんばい)」とは、物事を程よく処置することや、物事の程合いや様子・やり方などを意味します。うまい具合に物事をおさめられたときに「あれはうまい按排だった」や「いい按排に運ぶことができた」などと言い表します。 また、食物の味を良い加減に整えることにも用い、こちらは「塩梅」と表記します。 「按排」と「塩梅」はもともと表記で意味が分かれていましたが、最近では、どちらの意味でも「塩梅」の字が使われることが多くなりました。ただし、「按排する」と動詞の形で用いる際には「按排」が採用されるのが一般的です。 「様相」が物事の状態を意味するのに対して、「按排/塩梅」は物事の様子や状態の程合いを示す点が特徴的です。「いい感じだ」という意味合いのことを表現したい場合には「いい塩梅だ」とすると、若干ではありますが、曖昧さが回避されて明確な印象を与えることができます。

「様相」の対義概念

対義語とは、意味内容が対をなす言葉のことです。大きい・小さいなどの意味が対になるものや、山・川など概念的に対をなすとされるものなど、さまざまあります。 大小や長短のように意味が対になる対義語は「様相」にはありませんが、概念的に対をなす言葉にはどのようなものが考えられるでしょうか。

内容

「様相」は物事のありさまや状態、姿を表す言葉です。外側から見た物事という観点で考えると、対の概念としては内側を表すものが適当といえます。 たとえば「内容」という言葉は、形をなしているものの内部に含まれて存在しているもの、物の中身などの意味があります。「様相」が物事を俯瞰的に捉えた形だとするならば、「内容」は対義概念の一つといえるでしょう。 また「内容」は、哲学において、認識・直覚作用などで捉えた経験や、意識作用に対して意識的に示された質的なデータ全体を指すとされています。「様相」が哲学における物事の存在の仕方を示すものだとすると、認識や意識することで捉える質的なデータを指す「内容」は、やはり対をなしているとも考えられそうです。 ややこしくなってきましたが、要するに、「様相」の対義概念を挙げる際には物事の内側に関する言葉を考えていくと、適したものが他にも見つかりそうです。

「様相」を使った例文

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初回公開日:2018年02月21日

記載されている内容は2018年02月21日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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