「添付」の意味と使い方・「貼付」との違いと使い分け例文６コ

「書類にパンフレットが添付してある」というのは、申込書類を請求した場合などに、申込書類と一緒にパンフレットも同封され、送られてきたような事態を表現します。 書類とパンフレットは一体化していないので、ここでは「添付」という漢字を使います。書類にパンフレットが別途「付け添えられている」状態を表しています。

湿布の使用説明には、「湿布を患部に貼付する」と記載されていることがあります。これは、湿布を患部に貼り付けることを意味しています。 「貼付」はビジネス文書など「堅い文書」を書くときに、「貼り付ける」よりも大人の表現として用いられます。 そのほか、「貼り付ける」と書くよりも「貼付」の方が短縮表現となるので、表現する文字数に限りがある場合にも多用されます。

「添付してあるアンケートの記入をした」とは、メールなのか手紙なのかは不明ですが、主目的の情報または品物に付け添えられていたアンケートがあったことを意味しています。 通販で何かを購入したときなど、商品と一緒にアンケートが送られてきます。店舗で購入した場合も、ショッピングバッグにアンケートが入れられていることがあります。こうした商品に添えられたアンケートを指して、「添付されたアンケート」といいます。

掲示板に掲示物を貼り出すことも「貼付」と表現します。「掲示板にポスターが貼付してあった」といえば、ポスターが貼ってあったということがわかります。 掲示板にはノリで貼り付けるわけではありませんが、掲示後は掲示物と掲示板が一体化していることから「貼り付ける」「貼付」という表現を使います。

「添付」と「貼付」といった、同音異義語の使い分けに自信がないという人には「ひと目でわかる微妙な日本語使い分け字典」がおすすめです。 「同音異義語」「同訓異義語」の意味と使い方について解説されているので、今まで曖昧に使っていた言葉の正しい使い方を学ぶことができます。

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「○○をてんぷ」と言われたときに、「添付」と「貼付」のどちらの漢字が該当するか、判別できる自信がないという人も多いでしょう。 どちらの漢字を当てはめるか迷ったときには、もとの書類などに別途添えられているか、一体となるよう貼り付けられているかによって判別が可能です。 「添付」は添えているだけなので、添付したものは独立しています。「貼付」の場合は別情報を貼り付けて、もとの書類などと一体化しています。

「添付」の類語は、先にご紹介したとおり、「付加」「添え物」「添加」「付録」「補足」「プラス」などがあります。 「○○をてんぷ」と言われたときに、「添付」か「貼付」か迷ったら、これらの類語と言葉の置き換えをしてみましょう。 これらの類語による言い換えで、文章として成立する場合は、「○○をてんぷ」には「添付」が該当すると考えられます。言い換えて意味が通じなくなったら、「貼付」が該当すると考えられます。

「貼付」の類語には、「糊付け」「ペースト」「貼りつける 」「接着」などがあります。「添付」と「貼付」、どちらの漢字を使ったらいいか迷ったときは、これらの類語で言い換えて意味が通じるか考えてみましょう。 類語による言い換えで意味が通じる場合は、「貼付」の漢字を使います。意味が通じない場合は、「添付」の漢字を使います。

のりを使う「てんぷ」は、普通「貼付」の字を使います。のりを使って貼り付けることで、二つ以上のものが一体化します。一体化させるための「てんぷ」には「貼付」を使います。 似たところでクリップを使った場合の「てんぷ」はどちらを使うのが適当でしょう。クリップを使う場合、2つ以上の書類が一体化したようにも見えますが、それぞれが独立した書類の形状を保っているので「添付」を使います。