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更新日:2024年10月19日
海洋系で食物連鎖の頂点に君臨する生物であるシャチは、ハンドウイルカと並ぶ泳ぎの達人であり、地球上で最も大きいシロナガスクジラを襲う程の身体能力を持っています。さらにシャチは高い知能も持っています。この記事では、シャチの知性溢れる8個の行動をご紹介します。
「海のギャング」の異名を持ち、海洋系で食物連鎖の頂点にいる動物こそ「シャチ」です。白と黒のカラーの流線形のフォルムに大きな背びれを持ち、体長は6mを超えます。泳ぐ速度は海洋哺乳類で最速で、1日に100キロメートルも泳ぐことができる高い身体能力を持っています。 さらに海の王者は高い知能を持つことでも知られており、シャチの群れが行う狩りは、まるで人間のような知能やチームプレーを発揮します。
シャチは知能が高いだけでなく、超音波も扱うことができます。音を発信するために、鼻腔とおでこにあるメロンと呼ばれる脂肪組織を使い、音の受信は下顎で行います。 シャチは「コール」と呼ばれる超音波を用いて仲間同士でコミュニケーションを取り、連携して狩りを行っています。 その他にも、シャチの知能の高さが分かる行動は数多く見られます。この記事では、シャチの知能の高さが分かる8つの事例をご紹介します。
シャチは知能の他にも高い社会性を持っており、母親を中心に「ポッド」と呼ばれる数頭から数十頭の群れを形成します。ポッドで狩りを行うときにシャチの知能の高さは存分に発揮されます。 シャチの群れが狩りをするときは隊列を組み、先頭の隊が疲れたら後ろの隊が前へ出るというように列を交互に入れ替えて進みます。隊列を組むことで速度を落とさず、また余計なエネルギーを消費することなく獲物を仕留めることができます。
シャチは海洋生物だけでなく、空を飛ぶカモメも獲物とします。大きな翼で高い飛翔能力を持つカモメは水中へダイビングを行い、小魚の群れを襲うことがあります。しかし、高い知能をもつシャチはその瞬間にカモメを狙うことはしません。 シャチはカモメの餌である魚をカモメの群れの近くに吐き出し、おびき寄せて捕食します。高い確率で獲物を狩れる戦術を選ぶという、シャチの知能の高さがよく分かる一例です。
シャチは、アザラシやトドの他に大小さまざまなクジラも獲物とします。シャチにとってクジラの舌は大好物で、その他の部位を残して舌だけを食べる例も見つかっています。 クジラは哺乳類であるため海面に出て呼吸をする必要があり、高い知能をもつシャチはそこを利用します。シャチの群れはクジラを囲い込み、上に乗っかったり挟んで泳いで海面に上がらせないようにしてクジラを溺死させます。
シャチを襲う生物はほとんど存在しませんが、シャチの子どもですら襲うことができないと言われています。 シャチの子どもは母親のもとを常に泳いでいます。先述したように、シャチの群れは母親を中心に構成されるため、シャチの子どもは常に群れから守られる存在となるのです。 さらに母親のシャチが餌取りなどで子どもの側から離れる必要があるときには、他のメスのシャチがベビーシッターとして世話をする姿が観察されています。
高い知能をもつシャチは、獲物に合わせて最も効果的な方法で捕食をします。 「カルーセル・フィーディング」と呼ばれるシャチの狩りは、ニシンの大群を狙うときに用いられます。海面近くに追い詰められたニシンの群れが回転し球状(カルーセル)になることから名付けられました。 ニシンの群れを小さく密集させることで、より多くの数を食べることができる方法は、知能の高いシャチだからこそ考え出せる戦術と言えます。
記載されている内容は2019年10月17日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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