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更新日:2024年11月22日
男尊女卑という言葉はご存知でしょうか。男尊女卑は差別的な考え方であり、古くから存在しているものです。現代においても男女平等は叫ばれていますが、男尊女卑がなくならないのが現実です。今回は男尊女卑の意味やその歴史などをご紹介します。
世の中誰しも平等であり、生まれも育ち、年齢、国籍、性別などに関わらず平等です。生まれてから死ぬまで人間は常に平等であり、本来はそうあるべきものです。しかし残念なことにいつの世も差別の考え方がなくなることはありません。 差別と一口に言っても様々ですが、その中でも現代に根強く残っているのが男女差別の男尊女卑です。男尊女卑という言葉自体は聞いたことがあってもその意味を知らない人は多いでしょう。自分たちの身の周りにある差別の考え方を知っておくことは大切なことですので、まずはその意味を知り、そこから男尊女卑はどのようにして生まれたのか、その歴史などを知っていきましょう。
そもそも男尊女卑とはどのような考え方なのか、その意味はご存知でしょうか。男尊女卑は簡単に言えば、男性は偉く、女性はそれよりも劣っているという考え方です。男尊女卑という考え方を分解してみると、男性を尊敬し、女性は卑しむという意味にもなります。 そのため単に男性の方が女性よりも偉い、優れているとする考えだけではなく、女性を貶める女性蔑視の意味合いも含まれています。男尊女卑はそれ単体でも差別的な考え方ですが、そこから派生して別の差別も生んでしまう可能性も高いです。
日本における男尊女卑の歴史はいつに遡るのでしょうか。昭和の父親像の時点ではすでに男尊女卑という考え方が生まれていましたので、それよりもさらに昔に歴史は遡ります。日本において男尊女卑の考え方が生まれたのは大体江戸時代頃であると言われています。 江戸時代と言えば、幕府が日本を統治し、武士に大きな力がありました。武士も家柄によって決まる身分制度の一つでしたが、たとえ武家の家系に生まれても女性は武士となることは出来ず、生まれた時点で男性よりも地位が劣っていました。これが男尊女卑の始まりであったと考えられています。
現代では男女平等が強く主張され、男尊女卑の考え方も改められるようになってきました。しかしそれでも男尊女卑の考え方は根強く残っており、その考え方全部が改善されたわけではありません。 現代に残る男尊女卑の考え方としては様々ありますが、例えば専業主婦などの考え方も男尊女卑の考え方の一つです。女性の社会進出も顕著になっていますので、結婚すれば必ずしも女性が家庭に入るということはなくなりましたが、それでも割合としては男性よりも女性が家庭に入る場合が多いです。 もちろん育児や家事などの役割分担として夫婦間で話し合って専業主婦となっている場合は問題ではありません。問題なのは男性が女性に家事や育児などの一切を押し付けている場合です。
男尊女卑の考え方は江戸時代の頃に生まれたと考えられていますが、そもそもなぜ男尊女卑の考え方が生まれたのでしょうか。人間誰しも平等であり、差別などない方がいいに決まっていますし、現在でも差別をなくそうとする運動は大きく広がっています。 それだけ男尊女卑などの差別の考え方は悪いことであると考えられているのに、どうして男尊女卑は生まれたのでしょうか。物事の起こりには必ず理由があります。理由がなく何かが起こったり、考え方が広まるということはありません。男尊女卑の考え方が生まれたのにも理由がありますので、その根源となる部分を知っていきましょう。
今の世も改善されてきたとはいえ、男性中心の仕事も多いですし、様々な業界でも男性中心の社会はまだ存在しています。男性中心の社会となっているのは昔からの名残であり、この男性中心の社会が男尊女卑の考え方の元凶でもあります。 前述したように江戸時代では武士が大きな力を持つ世の中でした。武士と言えば帯刀を許されている唯一の存在であり、幕府はその象徴でもあります。つまり刀という大きな力で世の中が統治されていました。 男性と女性を比べれば生物の機能としても力は男性の方が勝りますし、肉体的に力がある=偉い世の中でもありましたので、それが男尊女卑の考え方の一因であると考えられます。
男尊女卑の考え方が生まれた理由としては力で統治された時代があったということも理由の一つですが、それだけではなくもっと根本的な部分、生物としての本能に根差す原因もあります。 男性には狩猟本能として狩りをして獲物を捕まえるという本能があり、女性はその帰りを待って自分たちの家を守るという本能があります。男性が獲物を捕らえ、それを女性に与えることで生活するという本能的な動きが、男尊女卑の考え方の最も根源的な部分となっています。 これは役割分担という意味では正しいことなのですが、この考え方に加えて女性蔑視の目が向けられるようになったのが問題です。男性と女性の機能が異なるのは当然のことですが、それに対する考え方を間違えれば男尊女卑になりますので注意しましょう。
男尊女卑は差別的な考え方で、その考えに則って行動をしていれば悪意の有無に関係なく女性を傷つけてしまう可能性があります。初めのうちは男尊女卑は悪い考え方であると分かっていても、その環境に慣れてしまえば何とも思わなくなってしまうこともあります。 慣れとは怖いもので、それがどんなに悪いことであっても日常の中に当たり前に存在してれば深く考えることなく受け入れてしまいます。男尊女卑の考え方がここまで浸透したのもその慣れが一因を担っていると考えられます。 男尊女卑の考え方に慣れてしまわないためには目の前の物事に常に疑問を持つということが大切ですが、それ以上にそもそも男尊女卑をしないことが重要です。男尊女卑をしないためには男性はどのような行動を取ればいいのでしょうか。
男尊女卑と対をなす考え方としてレディーファーストという考え方があります。レディーファーストは女性第一、男性が女性をエスコートという考え方です。レディーファーストにおいても男性と女性の区別はありますが、それは女性を守る対象、尊重する対象とするための区別です。差別と区別は違いますし、男女が平等であるためには区別というものは重要になります。 女性を優先することは男性蔑視ではありませんし、レディーファーストは紳士の嗜みでもあります。男尊女卑の考え方をしない一人の人間として、そして大人の男として身に付けておきたい考え方だと言えます。
記載されている内容は2017年09月06日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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