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退職届と退職願の違い|職業のタイプ等による書き方・封筒/用紙の選び方

退職ノウハウ

会社を退職するときに提出が求められる退職届と退職願ですが、どちらを提出すればよいか迷ったり、どのように書けば良いのか悩むこともあるでしょう。今回は、退職届と退職願についての違いや状況別でどちらを出すのか、その書き方や例文とマナーについてご紹介していきます。

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退職届と退職願の違いについて

退職とは民法や労働契約法の「労働契約の解約の申し入れ」のことで、民法では「期間の定めのない場合(日給・日給月給・時給制)」「完全月給制」「年俸制等」についての「労働契約の解約の申し入れ」の規定があります。その申し入れを行うための書類が「退職届」「退職願」と言えるでしょう。

退職届と退職願の違いとは?

「退職届」と「退職願」は自己都合で会社を辞めるときに提出を求められる書類とされますが、その違いについてみていきましょう。 退職届は、「退職します」という意思表示をする届けで、労働契約の解約を従業員側から一方的に会社側に伝える届出書とされています。そのため提出後に撤回することは原則としてできないとされており、さらに会社側の承諾がなくても退職届の期日で退職することができるとする判例もあるでしょう。 退職願は「退職させてほしい」というお願いをする届けで、労働契約を合意の上で解約するための申込とされています。この場合、会社側が受理して承諾するか、一定期間が経過すると退職できることになりますが、会社側が承諾するまでは撤回することもできるでしょう。

労働基準法には書かれていない?

労働契約に関する法律と言えば労働基準法を思い浮かべる人もいるでしょう。労働基準法には退職に関してどのような規定があるのでしょうか。 労働基準法の第20条などに、会社側が労働契約を解除する場合の解雇予告の規定や、解雇予告をしない場合の支払う手当のことについては規定されいますが、労働者からの退職の申請などについては規定がなく、「労働基準法には会社側から一方的に労働契約を解除する場合の規定しか定められていない」と言えます。

状況別!退職届と退職願どちらになるか・書き方と例文について

置かれた状況から、退職届と退職願のどちらを出した方がよいか迷う場合もあるでしょう。ここでは状況別にどちらを出した方が適切かを考えてみましょう。

その1 新卒の場合

新卒の場合入社してから間もないため、退職届と退職願のいずれも出しづらいという人もいるでしょう。また会社側としても、新卒の社員の育成のために研修や実習などの労力やお金をかけるケースが多く、退職の打診を受けた場合は引止める場合もあるでしょう。 「退職届」は一度出してしまうと撤回できないため、新卒の場合、強い意志で退職する決意がある場合を除き、まずは上司に伺いを立てる形での「退職願」を提出する方が無難でしょう。その上で実際に「なぜ退職したいのか」「今の会社ではやりたいことができないのか」などをしっかり相談して、よりよい決定を下すことが望ましいでしょう。

その2 試用期間の場合

試用期間は会社が採用しようとした人の勤務態度やスキル等を見て、本採用するか決めるために設けられている期間で、会社側と労働者側のマッチングを図る期間とも言われています。 試用期間中に退職することを決めた場合は、会社側も出来るだけ早く次の補充を決めないといけないこともありますので、出来るだけ早く直属の上司へ伝える必要があるでしょう。その場合、「退職願」よりも「退職届」を提出して明確な退職の意思を伝え、退職する期日をきちんと決めると良いでしょう。

その3 パートの場合

パートは「パートタイム」とも呼ばれ、一般に正社員と比べたとき企業の所定労働時間よりも短い時間働く人のこととされています。アルバイトと比べて長期間働いている人も多く、仕事も社員と同程度の内容をする場合もあります。 そのため引き留められる可能性も高いことが予想されますので、退職の意思を伝える際「辞める意思」が強い場合は「退職届」、条件次第では引き続き仕事をしたいという意思がある場合やあまり波風を立てたくない場合は「退職願」を出す傾向があります。 一般には「退職願」を出す人が多いですが、退職の意思を固めた場合はその会社の職場環境等で「退職届」「退職願」のいずれかを出すか決めると良いでしょう。

その4 アルバイトの場合

アルバイトは先述のパートと比べて、一般に学生など「本業が別にある人」で「ある特定の時期や時間帯に」臨時に雇う人のことを指すことが多いです。アルバイトが退職する場合、一般に雇用期間が短い場合や本業に専念(または学生の場合は卒業)などの場合は「退職届」、職場環境等が理由であれば「退職願」を出す傾向があります。 パートの場合と同様、会社の職場環境等や辞める意思の強さなどで「退職届」「退職願」いずれかを出すと良いでしょう。

その5 公務員の場合

公務員の場合、民間企業と違い「労働契約」を結んでおらず、行政からの「任用行為(行政側から公務員になるように任じられた)」によって働いているため、退職する場合は「その任用を断わる、または辞める」ために「退職届」「退職願」ではなく「辞職願(辞表)」を出すことになるでしょう。 内容については民間の「退職届」「退職願」と変わりはないですが、各地方公共団体等には「退職規定」がありますので、その内容に従って提出すると良いでしょう。

その6 契約期間が満了した場合

契約社員などの場合、契約期間が終了した時点で退職するということもあるでしょう。一般に会社との契約で、期間満了時は会社の就業規則の規定に沿って退職するケースが多く、場合によっては契約延長などもあり得るため、「退職届」よりは「退職願」を提出することの方が多いでしょう。

その7 定年の場合

定年退職は、雇用契約が定年に達して終了する退職制度ですので、定年退職のときに退職の届が必要かどうかは勤めている会社の就業規則によるでしょう。届を提出する場合は、定年退職は就業規則で決められたことであり、契約されたことでもありますので「願い出るもの」ではないという性質から一般に「退職願」ではなく「退職届」とされています。

①退職届と退職願の書き方の共通箇所について

退職届と退職願の一般的な書き方について、共通した個所についてみていきましょう。 ①本文の書き出しと理由 書き出しは一番下に「私事、」又は「私儀、」のいずれかを書きましょう。退職の理由は自己都合の場合、すべて「一身上の都合により」と書くと良いでしょう。 ②退職日 退職の日付は、縦書きが多いため和暦で表記するのが無難です。また事前に上司と相談している場合、合意を得ている日付を書くと良いでしょう。 ③所属部署名 退職日時点での所属部署名を、正式名称で書きましょう。 ④氏名と押印 自分の氏名の後、シャチハタ以外の印鑑を押印しましょう。 ⑤宛名 退職する会社の正式名称と代表者の名前を書きましょう。

②退職届と退職願の書き方の異なる個所について

次に退職届と退職願で書き方が異なる個所についてみていきましょう。 ①表題 「退職願」又は「退職届」と書きましょう。 ②本文の結びと日付 「退職届」の場合は「退職致します。」と断定で終わり、「退職願」の場合は「お願い申し上げます。」とお伺いを立てる形にすると良いでしょう。本文後の日付は提出日付を書くと良いでしょう。

退職届の例文について

ここでは一般的な退職届の例文をご紹介します。 「退職届(1行目中央に明記)(2行目の一番下に)私事、このたび、一身上の都合により、来たる平成〇年△月□日をもって、退職致します。平成〇年☆月◎日(提出する日付) ◆◆部●●課(自分の所属部署名)〇〇(自分の名前) 印(シャチハタ以外)株式会社×× 代表取締役社長 ★★ 様」

退職願の例文について

次に一般的な退職願の例文をご紹介します。 「退職願(1行目中央に明記)(2行目の一番下に)私事、このたび、一身上の都合により、来たる平成〇年△月□日をもって、退職致したくここにお願い申し上げます。平成〇年☆月◎日(提出する日付)◆◆部●●課(自分の所属部署名)〇〇(自分の名前) 印(シャチハタ以外)株式会社×× 代表取締役社長 ★★ 様」

退職届と退職願のマナーとは?

次に退職届や退職願のマナーについて考えてみましょう。

その1 封筒について

届けについてはいずれも封筒に入れて提出するのがマナーとされています。封筒の表面に「退職届」又は「退職願」と書き、裏面に自分の所属部署名と氏名を書くと良いでしょう。一般的に「白封筒」「胸ポケットに入るサイズ」「中身の透けない二重封筒」がよく使われています。また直接渡す場合、白封筒でも郵便番号の入った封筒は避けた方が無難です。 封はしてもしなくても良いとされますが、のりシールつきの封筒を使用する場合は封をして提出するとより好ましいでしょう。

その2 用紙について

用紙は「白紙便箋」や「白色罫線入り」などの「白色」を使うのが無難です。用紙のサイズはA4又はB5が良く使われていますが、いずれも三つ折りで封筒に入れることがマナーとされています。

その3 提出するタイミングについて

退職届や退職願を提出するタイミングは、民法上では「退職する14日前まで意思表示をする」ことが明記されていますが、会社の就業規則によりますので確認してみると良いでしょう。 いきなり提出するのではなく、事前に上司などに相談していつ提出するかを伺う人もいるでしょう。場合によっては人事異動や人員募集の時期などに合わせて提出することを勧められることもありますので、円満退職を検討される場合は上席者に相談してみてはどうでしょうか。

マナーを守り速やかに提出して円満に退職しましょう!

いかがでしたでしょうか。退職届や退職願は一方的に提出したのではトラブルになる可能性もあります。会社と個人との労働契約を解消するための大切な書類であり、それぞれに意味合いも違います。 退職届と退職願の違いを把握した上で、退職日まで気持ちよく仕事をするためにもマナーを守って速やかに提出し、円満に退職して次のステップに進みましょう。

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