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以上・以下・未満・以内の違い・記号・エクセルでの表記

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「18歳以上」に18歳は含まれる?そんなの小学校で習ったよと思った人は「21歳未満」と「20歳以下」の違いを説明できるでしょうか。今回は、簡単そうで案外複雑な、「以上・以下」「未満」などのの使い方などについてまとめました。

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以上・以下・未満・以内の違い

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「以上・以下・未満・以内」などは、数量や範囲を表現する時に使う言葉ですが、時として「1万円以上」は1万円を含むのか・含まないのか?と、考えてしまうことはないでしょうか。

結論

・『以上・以下・以内』は『含む』 ・『未満』は『含まない』 今さら人に聞けない「以上・以下・未満・以内」の意味ですが、結論から先に述べると上記が正解です。あまり難しく考えてしまうのではなく、ルールとしてシンプルに覚えてしまうのが一番ですが、「知りたいのは、そういうことじゃない」と思った方もいらっしゃることでしょう。 とりあえず覚えたからと言ってモヤモヤがスッキリ解決するわけでもないのが「以上・以下」です。ここからは、「以上・以下」がいつまでもモヤモヤする本当の理由について考えてみます。

算数

「以上・以下」は、小学校4年生の算数で最初に習う概念で、先述した「以上・以下は含む、未満は含まない」という覚え方もこの時に習います。同じく小学4年生で習う「以(もって)」という漢字は、「用いる」のような目的や手段、原因などを示す漢字です。 「以心伝心(心で思ったことが、相手の心に伝わる)」や「和を以て尊しと成す」のように、「~とみなす・判断する・思う」という意味もあり、「以上・以下」という場合には、「基点」というニュアンスで使用されていることが分かります。 多くの人は、すでに小学校で習ったのに覚えていないと思うことで、「今さら人に聞けない」と感じてしまうのでしょう。しかし、そう簡単に割り切れないのが「以上・以下」などの表現です。

大人ほど混乱しやすい「以上・以下」

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いつも何気なく日本語を話している日本人にとって、意味を深く考えながら使っている言葉はそれほど多くありませんが、具体的な数量や範囲、基準などを指定するのに用いる「以上・以下」などの表現は、使い方に注意が必要です。ところが、原則からはみ出している場合も多いことから、言葉として使い続けているうちに曖昧になってしまいます。 「その数字を含むか、含まないか」を条件反射的に答えることはできても、正しい使い方違いを説明できるとは限りません。「以上・以下」で混乱するのにはちゃんとした理由があります。「あれ、どっちだっけ」となる前に、その具体的な理由について考えてみます。

以上・以下

「以上・以下」の「以」が、基点という意味を持つことはすでに述べました。「~より」「~から」「~まで」と言い換えることもできます。「基点」とは、距離や高さなどの数値を測るときの出発点を指し、その数値の中に含まれます。混乱してしまう理由のひとつのは、基点が「ゼロポイント」などと呼ばれるためですが、ゼロは「無」ではなく、ひとつの点です。 たとえば、定規で「10センチ」という長さを測るということは、ゼロ(基点)から10までの目盛りを数えるということで、含まれるのは「ゼロ以上、10以下」の目盛です。このとき、もしゼロや10を含まないとすれば、0.1から9.9までの目盛までを数える理屈になり、実際の長さは10センチよりも2ミリ短い9.8センチということになります。 しかも、9.8センチという長さは基点と終点を含んだ場合のものです。基点や終点を計算に含まなければ、永遠にモノの長さを測ることはできません。10数える時は1からカウントするのに、なぜ長さを測るときはゼロからスタートするのか?と子供から質問されたとき、子供にも分かるような方法で説明できるでしょうか。

超える・超過

「以上」と似た紛らわしい表現に、「超える・超過する」があります。対となるのは「未満」で、「未満」と同じく基準となる値を含みません。具体的には、「100万円を超える」と言ったら100万1円からが超過分になります。

未満

「20歳未満」=「未成年」という印象が強いことから、「19歳以下」であることが感覚的に理解できますが、「19歳未満」といわれると不安になりませんか。「未満」は「未だ(基準を)満たさず」という意味なので、基準となる数字に達していない状態を示しています。つまり、「未満はその数を含まない」ということになります。 子供に「以上・以下」を教える場合は、比較的イメージしやすい「未満」を基準に、「未満は含まない・それ以外は含む」という覚え方が簡単です。 「未満」と似た表現に「以内」がありますが、こちらは「以」が付くので基準値を含みます。たとえば、100円玉を1枚持っていれば、100円以内の買い物が可能です。おつりが欲しいなら、100円未満で買い物をしなくてはいけません。「1円以上、1円以内」とは1円のことですが、「1以上、1未満」という条件を満たす値は存在しません。

例外もある

「以」が付くときは「含まれる」というのは、あくまでも数を数える場合の決め事です。「関係者以外立ち入り禁止」は、関係者を含む部外者の立ち入りを禁じているわけではなく、「日本以外の国」という時も日本を含みません。「以外」は、禁止や除外の意味を持つ「以ての外(もってのほか)」から変化したとも考えられます。文の終わりを結ぶ「以上」なども同じです。 「あいつはケダモノ以下だ」という時の「以下」は「さらに劣る」というニュアンスがあり、ケダモノは含まれていないと考えられます。「期待以上」なら「期待どおりか、それ以上」で型にはまりますが「お値段以上」に「値段相応」は含まれていなさそうです。 やや複雑なのは「単なる知り合いで、それ以上でも、以下でもない」というケースです。「知り合いではないし、知り合いを超えた関係」という意味ですが、「単なる知り合い」と言いたいのか、何か隠し事をしているのかの、どちらかでしょう。何らかの感情や言葉を強調する意味で「以上・以下」が使われていることが分かります。

以下と未満の使い分け

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「18歳未満」と「17歳以下」はどちらも「17歳」が含まれますが、使い分けるべき理由はあるのでしょうか。たとえば、「10の位で四捨五入したとき、120になる数」を考えると、その答えは「115以上、125未満」ですが、「25未満」を「24以下」と言い換えることはできません。このことが、両者の違いが単に基準となる数値を「含む・含まない」の差ではないことを表しています。 物の分量には、人数や個数のようにカウントできるもの(離散量)と、カウントできないもの(連続量)があります。「以下」は個数や単位などの数えられる物を、「未満」は範囲を、「以内」は分量を表すとも言われますが、時間や液体などが連続量かと言えば、実際は定規で長さを測るように、具体的な単位を用いることで離散型として捉えることもできます。 先ほど「10センチ」は「0以上10以下」と述べましたが、厳密にはゼロから10.1の手前の10.09までが10センチの範囲です。「10以下」とは「10.09を含むそれ以下」ということになり、「以下の場合は10を含む」と考えると、10と10.09はイコールということになってしまいます。 この場合は「以下」よりも値の幅に対応する「未満」を使うべきでしょう。「以下」は基準値を一点に定め、それより上か下か、右か左かという時に用います。

以上と以下の記号

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不等号

「以上・以下」は記号で表すことができます。「未満」を表すことができるのは「<」「>」などの「不等号」で、どちらかの値が、もう片方よりも大きい、または小さいことを示しています。言葉で言い表す場合は「大なり」「小なり」と読みます。 一方、「以上・以下」を表現する「等号付き不等号」は「≦」「≧」のような記号で表されます。これも不等号の一種で、「小なりイコール」「大なりイコール」と読みます。

以上と以下のエクセル関数

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ここからは、表計算ソフト「Excel(エクセル)」で、「以上・以下」を指定する関数についてまとめます。慣れてしまえば案外簡単なエクセルを使って、作業を効率化させましょう。エクセルの関数は、基本的に『=関数名(引数)』という構成になっています。

含む

エクセルで「~を含む」というような曖昧な数値を指定したい場合は、条件判定を行う「IF関数(イフかんすう)」を使います。IF関数は、まず「論理式(条件)」を設定し、その条件を「満たしている場合と、満たしていない場合」に、それぞれどのように表示するかを式に入れ込みます。簡単に表すと、『=IF(論理式・真の場合・偽の場合)』のような構成になります。 たとえば営業部で集計した売り上げ実績のデータを、「100個以上で売上目標達成」「100個未満なら未達成」が分かる表として作成したい場合、~以上を表すのには「>=」を用います。以下なら「<=」です。

以上と以下の表記方法

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英文で「以上・以下」を表現したい時は、どのように表記するべきでしょうか。「~よりも小さいか、等しい」は「~以上」で、「less than or equal to~」となります。「~よりも大きいか、等しい」ならば「~以上」で、「greater than or equal to~」です。 「超過・超える」は、「greater than~(~より大きい)」「more than~(~より多い)」となります。 「未満」を表現する表記は、たとえば「5歳未満」であれば「under 5」「below 5」と表現します。「below」はレベルなどが低い様子を表す単語です。

簡単そうで難しい「以上・以下」

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いかがでしたか。使い方を間違ってしまうと大変なことになってしまう可能性もある「以上・以下」の使い方についてまとめました。 言葉の上ではわずかな違いでも、基準となる数字を含むか、含まないかは大きな問題です。しかし、だからと言って原則に合っていない用法が間違いであるとも言い切れないという点を理解して頂けたでしょうか。 子供の頃なら機械的に覚えていたことも、人生経験が増えるにつれて例外的なケースに出会い、混乱することがあります。「以上・以下」もそのひとつですが、ある具体的な基準を示す場合は小学4年生で習った基本的な覚え方で問題ありません。「未満は含まない」です。もう二度と、「以上・以下」で「どっちだったかな」とドキドキするようなことがありませんように。

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