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【ケース別】保育士が仕事を「辞めたい」と思う理由とは何か

コミュニケーション

保育士という仕事はとてもやりがいのある仕事です。しかし、同時に責任も大きく強いプレッシャーに晒されて10年勤続している保育士の方は少なく辞めたいと思っている方も多いです。そんな保育士という仕事を辞めたい、と思われる方の理由とは一体何なんでしょうか。

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よくある保育士が仕事を辞めたいと思う理由

待機児童などニュースでも取り上げられる昨今、なぜ待機児童が生まれるかと言えば、保育園で働く保育士の数が十分ではないことも、原因の一端となっています。現在、保育士で10年連続で勤務されている方は少ないという現実があります。保育士という仕事は、とてもやりがいのある仕事ですが、同時に責任も大きく、時に強いプレッシャーとの戦いでもあります。 結果、長く勤めていくことができずに、転職していく人が後を絶ちません。そんな保育士という仕事を辞めたい、と思われる方の理由とは一体何なんでしょうか。

子どもと良い関係が築けないから辞めたい

基本的に保育士は子どもが好きな方が目指すことが多く、子どもの成長する姿を見ていたい、子供の成長を見守りたい、と思って保育士を目指している方、保育士になった方も少なくないでしょう。しかしいざ保育士になってみると、とても大変な重責の中で仕事をしていかなければなりません。 例えば保育士の仕事は、ただ保育園の中にいる時だけ見ていればいいのではなく、通園している子どもたちの普段の生活面についても目を配っていなければいけません。それだけではなく、精神面についても気にかけ、何か懸念事項があればフォローして養育していかなければいけない重大な仕事です。そんな中で、子どもを取り巻く環境も近年では変化し、忙しい毎日の中で余裕がない子どもも多く、精神的に不安定になっている子どもも多いようです。 そういった子どもたちと向き合い、信頼関係を築いていかなければいけないとなった時に、うまく子どもと関係を築けなかった場合、保育士として自分の仕事の仕方に対して自信を失ってしまうこともあるようです。その場合、こんな自分が保育士として子供と接していてもいいのだろうかという考えに陥ってしまうのです。そういった経緯から、保育士を辞めたいと考えるようです。

保護者との関わり方に悩んでしまう

こちらも保育士の方からはよく聞く悩みのようで、保護者との関わりについて頭を悩ますせる保育士は多いようです。保護者の意見というのは、保育士としても優先事項として重要視しており、尊重していきたいところではあるのですが、時にはそれがプレッシャーとなってしまう場合があるようです。 また最近では、なんでも攻撃的に攻めてくるモンスターペアレンツのような保護者がいることも事実であり、精神的に疲れたり、時に追い詰められたりするようです。こういった過干渉も大変ですが、まったく子どものことを真剣に考えていない、無関心という保護者もいます。保育園の行事にも無関心という保護者の方もいらっしゃいます。 そんな多種多様な保護者の方と常に向き合い、関わっていかなければいけない保育士の仕事は、とても負担の大きいものです。結果、精神的に擦り切れてしまい、辞めたいという考えに至るようです。

勤務時間(拘束時間)が長くて辛いので辞めたい

保育士は基本的に交代制シフトで働いていることが多いですが、シフトが長時間勤務になることもしばしばです。保育園によっては開園時間も違い、早いところでは朝7時には開園しているところもあります。そして夜の19時まで営業している、ということも珍しくありません。 そうするとどうしても、そこで勤務している保育士の勤務時間としては、朝一番に勤務となった場合には朝6時台には出勤し、閉園してもその後の残業や会議、翌日の準備などで長時間に亘って拘束されることになります。それでも仕事が終わらなくて、自宅に持ち帰って仕事を何とかこなしているケースもあるくらいです。 また、土曜日も営業している保育園もありますし、保育園の行事で日曜日や祝日も仕事になるケースもあります。また行事の準備で、さらに残業や自宅への仕事持ち込みが発生します。働く世の中の母親にとっては、土曜日も開園していることや、朝早くから夜遅くまで預かってくれるのはとても助かりますし、頼りになりますが、一方で保育士にとっては一人に対する拘束時間が延び、精神的にも肉体的にも大きな負担となっていることから、辞めたいと考えてしまうようです。

体力的に限界を感じた

先にも述べたように、保育士は拘束時間が長く、また子どもと本気で向き合って遊んであげますので、とても体力を使います。年少さんのうちは、健康作りのためのお散歩に連れて行ったり、あっち行ったりこっち行ったり、目の離せない子どもたちを一手に引き受けます。また、年齢が上がって年長さんになってくると、保育園の園庭で野遊びも激しくなりますで、保育士にかかる体力的な負担も大きくなります。 そう考えると、一生保育士として働いていくには相当の体力が求められ、自分の年齢が高くなっていくことを考えると、このまま続けていけるだろうかと不安に駆られる方も少なくなく、辞めたいと考える方も出てくるようです。

子どもの命を預かる重責に対して薄給に耐えられない

保育園内で預かっている間は、大事な子どもを預かって保育しているという仕事柄、その子どもの命を預かるということになります。しかし当の子どもたちはそんなことはお構いなしに、思いもよらない行動をして怪我をしたり、急に体調を崩したりということも往々にしてよくあり、従って常に気を配り目を離さないように見ていなければいけないため、保育士の精神が休まることはありません。それなのにも関わらず、給料は少ないということも少なくなく、どちらにも耐えられないということで、辞めたいと思う原因となってしまうようです。

そのほかの辞めたい理由

保育士という仕事は、園長先生や同僚の保育士、保護者の方や子どもたちと、さまざまな人間関係とグループ(組織)の中でうまく立ち回っていかなければならない仕事です。その中で、園長先生やほかの保育士の方との教育方針が合わない、女性が多い職場で人間関係がうまくいかない、という声も少なくありません。 それでも保育士の仕事はあきらめたくない、という方は希望の条件や自分の理想に近い保育園を求めて、ほかの保育園へと転職を試みるようです。実際に転職することで、理想の保育園に勤められるようになり、精神的なストレスから解放された、という方もいらっしゃいます。 ただ、良い保育園に巡り合えればいいのですが、なかなか自分に合った保育園に出会えない場合は、ほかの業種への転職も視野に入れなくてはいけません。

公立の保育所を希望しているのであれば、ハローワークの方が強いようです。公立希望の場合は、市役所の保育担当課に保育士の登録制度があるので、一度行ってみると良いでしょう。ただし、公立の保育所で正職員となるためには公務員試験に合格する必要がありますので、ご留意ください。

保育士を辞めたい人におすすめの転職先

保育士の仕事は体力的にもハードですが、もう一つの特徴として、複数の人間関係の中で仕事をしているので、様々なスキルを知らず知らずに身につけているようです。そこで積み上げたスキルを活かすことで、次の職場にも繋げていけば、転職への道も開けるでしょう。 それでは辞めたいと思っている保育士にとって、おすすめの転職先をご紹介いたします。まずは保育士を通して、どのようなスキルを得られたのかを見ていきましょう。

保育士の仕事を通して得たスキル

・接客スキル 保育園ではほぼ毎日、保護者の方と顔を合わせ、その日の子どもの様子などをお話ししたり、何か困っていることはないか聞きだしたりします。そこでクレームなどがあれば、その対応もしてきた経験があるので、接客としてのスキルは養われているはずです。また、連絡帳でもやり取りすることが多く、紙面でコミュニケーションを取ることも可能です。

・事務作業スキル(日誌や講義のレポート作成) 実は保育士というのは、事務仕事の多い仕事です。クラスの書類をまとめたり、日誌を書いたり、講義に出席した際にはレポートを提出したりなど、その内容は多岐に亘ります。

・人前で話す力 保育士として長く勤務していると、人前でも物怖じせずに話をすることができるようになります。こういったスキルがあれば、営業でお客様に提案したり、プレゼンしたり、接客業でも物怖じせずに対応することができるなど、アピールできる職種は様々です。

・制作のスキル(壁面など制作物の作成) 毎日のように壁面に細かなものを作成しては飾ったりしますので、手先が比較的器用です。ということは販売業などの場合は日々の政策で身につけたスキルを活用して、店内のポップや装飾を作ったりすることもできますし、そのアイデアも想像力が養われているかと思います。

・子どものことを考えられる(子どもが好き) 保育士として当然と言えば当然ですが、子どもが好き、子どもの対応に慣れているということは、子どものいそうなところ、子どもが来る場所での仕事には大いに活かしていけます。

では実際に保育士を辞めたい、異業種に転職したいと考えた場合、どのように次の仕事を探していけばいいでしょうか。

異業種への転職活動の方法

一般的に異業種への転職を考えた際に、求人の探し方は大きく見て以下の3つでしょう。 「ハローワーク」 「転職サイト」 「転職エージェント」 その中でもおすすめなのは「転職エージェント」です。転職エージェントの多くは無料で会員登録ができ、自分のキャリアプランに合わせてプロの担当者(エージェント)がおすすめの求人を紹介してくれますし、転職に関する相談にも乗ってくれるので安心して転職活動をすることができます。 また保育士はとても拘束時間が長いことから、一人ではなかなか転職活動をする時間が取れないという方も少なくはありませんが、転職エージェントが代わりに転職活動をサポートしてくれますので時間を有効活用できます。保育士は仕事への熱意も高く、コミュニケーション能力も高いため、転職エージェント側でも転職活動をサポートしやすいといいます。では実際に仕事を辞めたい保育士にとって、おすすめの転職先とはいったいどの業種なのでしょうか。

保育士におすすめの転職先

・一般事務 保育士を辞めたい方への一番おすすめな転職先は事務職のようです。未経験者でも受け入れている企業も多くあり、事務と言っても、総務、経理、庶務、一般的な事務とさまざまな選択の幅があります。パソコンスキルがあるに越したことはありませんが、パソコンがあまり使えなくても入社してから覚えるのでも十分です。未経験者でも求人している事務職を狙っていきましょう。

・接客業、営業 営業職や接客業は、成績によって歩合がついたりしていくので、給料面でも今までの倍近い給料を見込めます。保育士で培った「相手の話を聞く」「相手に向き合って必要な提案をする」「クレームにも対応できる」というスキルがあれば、十分に営業職や接客業でも可能性はあります。

そのほか、子どもたちのアルバム作りや飾りつけの経験を活かして、自宅でスクラップブッキングの講師になった、という方や、手先の器用さを活かして工業などの勤務に転職されるケースもあります。

転職に最適な時期とは?

どの業種に転職するにしても、その場合は当然のことながら現在勤めている保育園を辞めなければいけません。辞めたいと思いすぐ辞めることはできないでしょう。しかしどのタイミングで転職をすればいいのか、というのは転職を考える者にとっていつでも悩ましい課題です。タイミングを見誤って、あとで「こんなはずではなかった」と後悔したくはないものです。未経験の業種に挑戦をするならば、経験者の求人が多くなる30代、40代になる前に転職を検討するという方もいるでしょう。 どの業界でも、25歳あたりは社会人としての経験もある程度積んでいますし、新しいことにもまだ意欲的に挑戦していける年代でもありますので、転職を検討する一つの区切りになっているようです。ただしこのくらいの年齢は、面接では必ずと言っていいほど結婚の予定はあるかと聞かれますので、予定が決まっている方は、それも視野に入れたキャリアプランを提示した方が、双方にとって良い方向に進めていきやすいです。 その後20代後半になってくると、間違いなく結婚、出産についてのライフプランが現実味を帯びてくるため、雇う側としてもいざ雇ってみたらすぐに結婚退職になってしまった、結婚後も仕事を続けていたものの妊娠して退職や給食になってしまった、となると、新人へかけたコスト分を取り戻せなくなってしまいます。先方の損失にならないよう、こういった点は予定があるならばあらかじめ先方に伝え、明確なビジョンと、どのように働いていくかという覚悟をもっていく必要があります。

新任や年度途中で保育士を辞めたい場合

新任で保育士を辞めたい

保育士のキャリアがあって、別の保育園から移ってきた方は、新任としていきなり担任を任されることも多いです。まだ新しい環境、職場に慣れてもいないうちから、と思われるかもしれませんが、ほかの保育士の方もそうやって新任を歴任してきていることも多く、文句など言えずに務めているという方も少なくありません。 しかし、まだ新しい職場に慣れていない状況では、分からないことを周りに聞きにくかったり、悩みを相談する相手がいなく、新任は仕事量がとてつもなく多いので、ストレスを溜め込んでしまうこともしばしばです。心身ともに健康でなければ、笑顔で子どもを相手にしていけません。まずは、自分でできるだけの仕事の効率化を図り、仕事をしやすいように工夫してみましょう。それでも耐えられないという場合には、見切りをつけて転職した方がいい場合もあります。

年度途中で保育士を辞めたい

クラスを担当している立場として、年度途中で保育士を辞めてしまうと責任放棄の方に感じられ、どうしても年度末の退職希望となりがちです。突然退職してしまうと、新しい保育士が見つかるまでの間はほかの保育士の方たちがその穴を埋めなければいけなくなることを知っているからです。 しかしどうしても耐えられない、正当な理由があるのであれば、新任の時と同様、見切りをつけて転職した方がいい場合もあります。最初のうちは子どもや保護者の方も戸惑うかもしれませんが、一般企業では新年度を強く意識することはあまりありませんので、年度途中で退職することはそれほど珍しくもなく、保護者の方は意外と普通のこととして受け入れやすいです。 ・いじめがひどくて精神的につらい ・体調が悪くて(例えば腰痛など)辛い こういった自分ではどうすることもできない正当な理由であれば、十分にやめてもいい理由に当てはまるのではないでしょうか。

保育士を辞めたいけど言えない人の対処法

では、実際に保育園を辞めたいと考えた際に、それを言い出せない理由としては、実際に辞めたいと言って円満に退職できるかが不安だからだと言えます。保育士を辞めたいと伝えた途端に、険悪な雰囲気になってしまうことが怖くて、辞める決心がつかない、ということもあるようです。 辞めたいと伝えたけれども、結局引き止められて辞められず、職場環境だけが悪化するのでは、という不安もあるのかもしれません。そういった時は、以下のことを最低限気をつけることで、回避できると思われますのでご紹介します。

園長ではなく、職場の上司に退職の意思を伝える

延長に伝える方が速いと感じるかもしれませんが、ここは直属の上司の顔を立て、順序を守った報告をしましょう。ただしここで気をつけなければいけないのは、上司に辞めたい意思を伝えた後、きちんと上司が延長に伝えているかを見極めることです。 あまりにも入れ替わりが激しい保育園などは、辞めたい意思を伝えられたとしてもすぐには行動を起こしてくれないこともありますので、もみ消されることのないよう、確実に園長の耳にも入るように段取りしていきましょう。「後ほど、日を改めて私からも園長先生にお伝えしようと思いますが、取り急ぎお伝えしました。園長先生にも改めて時間をいただけるようにお話しいただけますか」と言ってみてはいかがでしょうか。

次の採用に支障が出ないよう、1ヶ月程度前、遅くても2週間前には伝える

次の職場が決まっているかどうかは別としても、保育園に関わらず、仕事を辞める際には一般的には最低限2週間~1か月前に早める意思を伝える、というのが常識です。2週間前というのは、退職申請したら退職できる権利があると、民法で定められているからです。辞めたいと思ってもすぐにはやめられない理由がここにあります。 また契約期間に定めがある場合は、満了まで辞めることができないとされているようです。しかし、正当な理由がある場合や、止むを得ない事情がある場合は、各当事者は契約を直ちに解除することができるとなっています。

退職理由に配慮する

職場に辞めたい理由について、具体的に話す必要はありません。「いじめられているから辞めたい」「ほかの保育士さんとうまくやっていけないから辞めたい」「仕事の量が多くて辛いから辞めたい」など具体的な理由を話してしまうと、辞めたい理由に挙げた内容を改善するから残ってほしい、などと引き留められる可能性が高くなります。そうすると、一度引き留められて残ってしまうほど、辞めたいと次に言い出しづらくなってしまいます。 また実際には辞める人間(辞めたいと1度でも言った人間)がいくら言っても、現実は変わらないですし、跡を濁すだけです。辞めたい理由は具体的な内容は言わずに、「一身上の都合により」「家族の事情があり」「体調を崩してどうしても続けていけないため」などと当り障りのない内容を伝えるのが無難です。あとは、退職までにお世話になった方にはきちんと挨拶をすること、退職日までは淡々と仕事をこなし、退職日には最終確認をしてお礼を伝え、綺麗に辞めましょう。

保育士は大変だが、やりがいがある

自分の中で教育理念や理想をもって保育士になった方も、日々の雑務や煩雑な業務に、心身ともに疲弊しきっていった結果、最終的に保育士を辞めたいという思いになられることが理解できましたでしょうか。 今の仕事を辞めるということは、とても精神的にも体力的にも大変なことです。ですが、そのまま保育士を続けていくことで、本当は子どもが好きだったのに「もう子供に関わらず仕事はしたくない」という方や、「子供は好きだけど職場環境が悪くてもう続けたくない」「どうせなら全く違う仕事で自分を活かしたい」という考えとなり、異業種への転職に繋がっているようです。そうして子どもが好きだった保育士が、また一人と減ってしまうのです。 今の保育園を辞めることは悪いことではありません。どの職場でも、自分に合う職場、合わない職場というのは存在します。しかしそこで、辞めたいと思った時、まず一番に考えてほしいのは「保育士の仕事が嫌」なのか、それとも「保育士は好きだがこの職場が嫌」なのかを見極めてほしいということです。もし職場が自分に合わないということなら、ほかの保育園に転職、移るというのは恥ずかしいことではありません。環境を変えることで、少しでも多くの保育士の方が、自分の仕事を楽しく、やりがいをもって続けていかれることを願っています。

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