IT人材のためのキャリアライフスタイルマガジン

フリーランスと起業家の違い|それぞれのメリット・デメリット

フリーランス

働き方には、会社員として働く以外に『フリーランス』・『起業家』として働く働き方があります。フリーランスと起業家は同じ様な意味合いに使われることがありますが、違いがあります。フリーランスと起業家の違い、メリット、デメリットはどんなことがあるのでしょうか?

更新日時:

フリーランスと起業家が増えている?

最近、いろいろな形で働く人が増えフリーランスも起業も注目されています。 ・アイデアを持っている学生 ・アイデアをある主婦の方 ・会社員時代に培った技術や知識・経験を持っている退職したシニアの方 ・会社が休みの土日や帰宅後にパソコンを使って会社とは別の仕事をする会社員の方

フリーランスとは?起業家とは?

フリーランスと起業家はよく同じような意味合いで使われますが、明確な違いがあります。どちらも企業に雇われている会社員と違い、自分の才覚で仕事ができて時間も自分でコントロールできるのが魅力的です。しかし、フリーランスと起業家の違いを理解しておかないと失敗するリスクが高くなります。フリーランスと起業家の違いを理解しておきましょう。

起業家とは?

『起業』は、新しく事業をはじめることです。会社を設立し、起業するために必要な届出を提出します。起業には、大別すると「自営業者」としての起業と「会社などの役員」としての起業があります。 ・自営業者としての起業 飲食店・美容院・クリーニング店・ペットショップ・個人塾など個人経営の店舗などを経営する場合に多くみられます。 ・会社などの役員として起業 「会社」を設立して起業することで、商品を開発・販売したり、士業などの事務所を法人として設立する場合が該当します。 【補足:起業における届出のいろいろ】 税務署への届出 保健所への届出 建設業の届出 建築事務所として届出 古物商の届出 業種や企業の形態により様々な届出が必要になります。

フリーランスとは?

フリーランスは組織に属することなく自分の知識や技能を使い、企業から請け負った仕事を行う個人事業主のことです。企業からの仕事を受けることになるので下請けともいえます。フリーランスの場合は、特に届出を出さなくてもはじめることが可能です。しかし、税務上、青色申告をして控除を受けたい場合や法人化したい場合は税務署に「開業届」と所得税の「青色申告承認申請書」を提出しなければなりません。

フリーランスのメリットとデメリット

起業家と比較するといつでも気軽になれるのがフリーランスですが、気軽さゆえのメリットとデメリットはどのようなことがあるでしょうか。

フリーランスとして働く、メリット

〇気軽にはじめられる フリーランスは、自分が今持っている技術や知識・経験を使って気軽にはじめられることにあります。フリーランスは門戸が広く、敷居が低いと言えます。 〇好きな時間に働ける 起業をした場合は、ある程度会社としての形態がありますので、ある程度拘束時間がありますが、フリーランスの場合は自分で働く時間を起業よりも自由に決めることができます。自分の生活スタイルにあわせて働けることがフリーランスの時間の使い方です。 ・朝早くから働く ・昼間寝て夜から夜中に集中して働く ・土日だけ働く ・家事や介護の空いた時間に働く 〇働く場所も自由がある フリーランスの場合、仕事内容によっては自宅リビングの片隅で仕事をする人もいれば、カフェで仕事をする人もいます。また、家族が転勤しても続けられる仕事もあります。自分がいる場所が仕事場になれるのもフリーランスのメリットです。

フリーランスとして働く、デメリット

収入が安定しないか、低収入になりやすいことがデメリットとして挙げられます。フリーランスの場合、自分で事業を起こす起業とは違いある仕事に対して自分の技術と知識・経験を提供する形なので常に仕事が安定してあるわけではありません。自分が仕事をする業界全体が繁忙期ならば仕事が多くなり、反対に閑散期ならば仕事が少なくなる傾向にあります。そのため仕事の有無により低収入になりやすくもあります。

起業するメリットとデメリット

起業家は、自分の才覚・アイデアを基に事業を起こす人です。そのために会社を設立するのは、手続きが面倒です。起業家にはどのようなメリットとデメリットがあるでしょうか。

起業するメリット

〇安定した収入 起業家はフリーランスと比較すると、事業が軌道にのり成功した場合、収入を多く得られる可能性があります。 〇社会的使用が高い 起業家は、社会的な信用度はフリーランスより高い傾向にあります。起業するにはある程度の資本も必要ですし、収入の見込みも必要です。そのためフリーランスより起業することは社会的信用が高くなります。

起業するデメリット

●業種によっては、起業するための手続きが大変 【起業するために必要な手続き<例>】 ・美容院を起業するためには、保健所の許可が必要です。美容院を開くには、一定の面積・施設・設備を備えていなければ保健所の許可はおりません。もちろん、税務署への開業届も必要です。 ・リサイクルショップを起業するためには、警察署(公安委員会)へ古物商許可を申請しなければなりません。もちろん税務署への開業届も必要です。 ・自宅でパン屋さんを開業するためには、必要な許可は販売する商品により違います。また、都道府県によっても違います。食品衛生に関する許可・飲食店営業許可・菓子製造業許可など様々な許可が必要です。もちろん、税務署への開業届も必要です。 ・行政書士の事務所を開く場合、事務所としてのスペースが必須です。 ●失敗した時のリスクが大きい 起業の場合は、ほぼ身ひとつで仕事ができるフリーランスとは違い、お店や事務所が必要だったり、起業するために必要な届出・申請の手続きにも費用がかかります。そのため、起業が成功しなかったときのリスクがフリーランスと比較すると高くなります。

フリーランスと起業家 ~収入の違い~

起業家の収入はいくらでしょうか。起業を支援している日本政策金融公庫創業研究所の「起業と起業意識に関する調査」を見ると起業者の平均売上は、1ヶ月30万円~50万円未満が約60%を占めています。年収換算で360万円~600万円ということになります。 一方、フリーランスの収入は中小企業庁の「小規模起業白書 2015年」を見ると、フリーランスの手取り年収は、100万円~300万円が約60%を占めています。やはり、収入は起業家の方が多いでしょう。

日本政策金融公庫創業研究所の「起業と起業意識に関する調査」起業者の平均売上

中小企業庁の「小規模起業白書 2015年」フリーランスの手取り年収

フリーランスと起業家 ~その違いとは?~

        フリーランス            起業家 はじめやすさ  気軽にはじめられる         業種により手続きが大変 時間の自由度  ある程度時間に拘束されずに働ける  会社として起業すると拘束される 安定性     安定しにくい            能力次第 収入      低い                フリーランスより高い傾向 リスク     低リスク              業種により高いリスクがともなう

フリーランスと起業 ~どちらを選ぶ?~

起業という形をとらないとできない仕事もありますが、フリーランスではじめるか、起業ではじめるか選べる場合何を基準に選択したら良いでしょうか。

■フリーランスを選ぶ理由 フリーランスを選ぶ理由は、「自由度」と「リスク」です。多くの収入を得られる可能性のある起業も魅力的です。しかし、多くの収入を得るかわりに仕事以外の生活時間を確保できなくなるよりは、ある程度の収入と自由になる時間、家族との時間、趣味の時間を重視する人時間が自由になるフリーランスを選んでいます。また、起業するために必要な手続き費用・店舗や事務所費用など自己資金が必要でリスクの高い起業よりリスクの低いフリーランスで収入アップを目指す人がフリーランスを選んでいます。

■起業を選ぶ理由 起業は「起業するしかやりたい仕事ができない」場合と「フリーランスより高収入を目指す人、高収入を得られる可能性がある人」が選んでいます。起業の魅力は、フリーランスと比較すると事業を起こすことでより大きな仕事ができる可能性があることと高収入を得られる可能性があることです。

社会全体が低成長の時代です。冒険して起業するよりリスクの低いフリーランスで仕事をはじめる人が増えています。フリーランスで仕事をはじめ、仕事の範囲が広がり安定した収入が得られるようになると起業へと移行するケースが多く見られます。

フリーランスから起業へかわる理由

社会全体が低成長な時代ですがフリーランスから起業する人もいます。フリーランスから起業にかわる理由は主に5つです。 ・売上・収入が安定したため法人化した ・取引先から会社組織(法人化)にすることを求められた (定期的な仕事を受注するため) ・受注をするために社会的信用を必要となったため ・法人化することで公的な補助金や税制優遇を受けられるため ・会社員としての給料よりフリーランスの収入が多くなり安定したため これらの理由でフリーランスから起業家へと発展していくのです。

フリーランスから起業へとかわるタイミング

フリーランスから起業する時に一つの目安になるのが、「課税収入が1,000万円を超えた時」と言われています。以前は、起業する(=法人化する)には株式会社の場合、資本金1,000万円が必要でしたが、今は資本金1円から会社を設立できるようになりました。そのため、起業する(=法人化する)ハードルが低くなりましたが、起業するにはある程度まとまった資本金が必要です。そのため、ある程度の収入と安定した収入が必要です。課税所得1,000万円はその目安です。また、法人税がお得になる課税所得の目安が1,000万円と言われていることも目安のひとつです。しかし、上記の収入や税金に関することだけが起業に変わる良いタイミングではありません。仕事の規模・信用など総合的に判断しなくてはなりません。

ここ数年、フリーランスの人口は年々増加しています。クラウドソーシング事業を展開するランサーズ 2016年の調査によるとフリーランスの人口は1,064万人と言われています。会社を辞めてフリーランスとなった人・主婦業をしながらフリーランスとして仕事をする人、会社員だけど空いた時間にフリーランスとして働く人。フリーランスの働き方はいろいろです。 また、企業の終身雇用制度の崩壊で働き方に対する意識変化や新たな会社法による「1円起業」が起業を後押ししているため、起業する人も増加しています。はじめから起業する人、フリーランスから起業する人もいる起業は、リスクが高い分フリーランスより覚悟が必要です。それぞれのメリットやデメリットを理解した上で、業務内容や自分の性格・生活にあった方法を選択することが大事です。

関連タグ

アクセスランキング