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フリーランスは結婚できない?結婚時に必要な手続き・扶養の対象

フリーランス

「フリーランスって聞こえはいいけど収入が安定していなそうで結婚には不向き」「会社よりいろいろな手続きが面倒なのでは」実はそんなこともありません。調べれば意外と簡単で、きちんと生活設計や将来計画を立てればフリーランスの結婚も心配ありませんよ。

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フリーランスのマリッジストーリー

今やシェアオフィスが増えて個人事業主でも身軽に出先で仕事がすすめられるようになり、フリーランスにも嬉しい時代です。アウトドアで活躍するコーディネーターや、インストラクター、そしてトレーダーのようにパソコンひとつでできるフリーランスの仕事もあり、企業側も事務所を用意する必要が無く、単発的にも継続的にも契約できる優位性を活用、性別に特化したフリーランス需要も求められています。 安定収入が確約されているわけではありませんが、男性女性に限らず活動しているフリーランスの結婚事情はどうなっているのでしょうか。今回はフリーランスで働くふたりの男女を例に、結婚までの足取りをちょっと覗いてみましょう。

フリーランス ボーイの憂鬱

まず、ある一人の男性の具体例を紹介します。 大学生の頃から始めたインスタグラムで、興味のある場所へ積極的に出向いていろんな話を聞き、大好きなカメラを駆使して撮影した写真を取り入れながら記事を投稿、ある時とても惹かれた題材を精力的に調査し、あちこちで取材を重ね、情熱をかけて書きあげた内容が気に入られ、コラムのオーダーを受けるようになりフリーランスとして開業した肩です。 フリーランスの活動を開始してからは夢中で、気づいたら早10年、ひといきし落ち着いてきたのでそろそろ結婚と考えるようになりました。と思い始めたものの、現状仕事は定期的な収入がみこまれているとはいえ、安定就職していない自分でも結婚して生活をして子供を育てる事ができるのかとついついネガティブになり、悩みがつきません。

世帯主のフリーランス

とにかく悩みを解決するには、不安要素を取り除くためにも、自分が結婚して世帯主になったらまずなにから手をつければいいのか確認してみましょう。自分で確定申告もしている場合でも、納税説明書の中にある“控除”という言葉を読み飛ばしていないでしょうか。控除という項目はフリーランスにこそ、結婚した後で役に立つ制度かもしれません。この機会に調べて認識してみましょう。そう思いたったらまず国税庁のホームページを開いてみます。 所得税法では各納税者が所得税額を計算するときに個人的事情を加味しようとするため所得控除の制度を設けていて、それぞれの所得控除の要件に当てはまれば、各種所得の金額の合計額から各種所得控除の額の合計額が差し引かれ、その残りの金額を基礎として所得税額が計算されます。

所得控除の種類は次のとおりです。 雑損控除、医療費控除、社会保険料控除、 小規模企業共済等掛金控除、生命保険料控除、 地震保険料控除、寄附金控除、障害者控除、寡婦(寡夫)控除(この控除は女性の場合と男性の場合とで要件に差があります。)、勤労学生控除、配偶者控除、配偶者特別控除、扶養控除、基礎控除

控除と言ってもこんなに種類があるんですね、ご存知でしたでしょうか。これだけの所得控除が受けられるんです、これまで結構損していかたもしれませんね。自分で確定申告をしていた方も、今まで控除について詳しくは見逃していたのではないでしょうか。 これを機会に身近なものから認識していきましょう。ともかく世帯主としてはまずこちらが重要です。

結婚後のフリーランスパートナー

結婚したい彼、世帯主として最初に確認すべきは“配偶者控除”がありそうです。

納税者に所得税法上の控除対象配偶者がいる場合には、一定の金額の所得控除が受けられます。これを配偶者控除といいます。

配偶者の年間合計所得金額が38万円以下じゃなくちゃいけなくて、もしそれ以上で配偶者控除が適用されなくても、自分の合計所得金額が1,000万円以下で、配偶者の合計所得金額が38万円超〜76万円未満なら配偶者特別控除が適用されるということです。自分の収入が1,000万円以下、これはフリーランスでもなかなか問題になる事はないでしょう。それで結婚した後、奥さんの収入が38万円以下なら配偶者控除が受けられるわけです。 つまり二人で働くとして配偶者特別控除額は最高で、38万円ですが、配偶者の合計所得金額が増えると控除額が少なくなってしまいます。年間の合計所得金額、と言っても一年間働いて38万円のお給料という意味ではありません。

合計所得金額?

合計所得金額、なんだかわかりにくいですよね。彼の収入がよほど安定していない限り、夫婦揃って仕事をするなら奥さんの手取金額が年間38万円以下ではなかなか余裕がありません。でもお給料の総額だと思いがちですがまったく違います。

その年の給与収入が103万円以下であれば、給与所得控除額65万円ですので、これをを差し引くと、合計所得金額が38万円以下となり、配偶者控除が受けられます。

おわかりでしょうか。年間の合計所得金額というのは給与所得控除された後の金額なんです。給料総額が38万円ではないようでこれは一安心です。

フリーランス家族の世帯収入

自分はフリーランスで浮き沈みはあるし、もうちょっと継続的に世帯収入を増やす為にはせめて奥さんの収入額は確保したい・・・そこで必要になってくるのが配偶者特別控除です、こちらも調べてみましょう。

配偶者に38万円を超える所得があるため配偶者控除の適用が受けられないときでも、配偶者の所得金額に応じて、一定の金額の所得控除が受けられる場合があります。これを配偶者特別控除といいます。なお、配偶者特別控除は夫婦の間で互いに受けることはできません。 ホ 年間の合計所得金額が38万円超76万円未満であること。

がんばって76万円ぎりぎり未満でも3万円の控除しかされません。となると工夫が必要になってきます。そして配偶者特別控除を受けるための手続も必要なので忘れてはいけません。

給与の支払を受ける人(給与所得者)が、その年の年末調整において生命保険料、地震保険料などの保険料控除や配偶者特別控除を受けるために行う手続です。

これを提出して初めて控除を受けられるというものです。フリーランスには必要な生命保険や地震保険等に関する控除にも関わるので必ず確認しましょう。

二人で創るふたりの生活

控除が受けられると言っても夫婦揃って働いている場合、そこそこの収入があるとみなされ当然、控除される金額は減っていくのです。例えば夫婦で見比べた時、一般企業で月給を得ている奥さんの収入が確実に安定している場合、結婚前にお互い比較しながらどちらが世帯主になるかを考慮し、控除の対象を都度検討する方法もありでしょう。

フリーランス ボーイの明るい結婚展望

そんな時に出逢った女性はとても気が合い考え方も共鳴できそうです。 準備で全てが決まる。怖いということは準備が足りてないということだ、とあるドラマでも話されていました。彼もここまで調べておいたおかげで心の準備ができています。将来の怖さも減り、結婚にもちょっと自信が湧いていて、以前の彼とは違っていました。結婚への第一歩です。

フリーランス レディのマリッジブルー

では次は女性目線で考えてみましょう。こどもの頃から絵が大好きで、時間があると漫画や童話を書き、アルバイト先の大きな黒板にメニューを描き込む担当を引き受け、好評を博していました。そんなイラストを気に入って自分のブログにアップする女性が増え、それを見つけた出版社から挿絵の打診され仕事を受けるようになり、それをきっかけに飲食店等の店舗からインテリア家具への飾り絵を頼まれるようにもなり、早くからフリーランスとして独立していた女性の例です。 安定とは言えないまでも楽しく生活できる程度になった頃、恋人からプロポーズされ結婚することになりました、がここで初めての悩みが出てきました。仕事は続けたい、と思うけどそのためには何が必要なのかと考えだしたら結婚に不安がたちこめてきたのです。

結婚したら名前を変える?

特に気になるのは『これまで契約先に事業者名として届けを出していた場合、どこまで変更が必要なのか、そのままでいいのかどうか』です。その為には最初に各契約先それぞれへの確認が必要です。旧姓のままで登録継続可能かどうか業者により取り扱いが変わってくるので、要請があれば対応しなければいけません。もちろん旧姓のままでもビジネスネームとして仕事を続けて問題がないと言われた場合でも、支払先としての名前は納税時に関わってくるので支払調書や銀行口座との不一致が起きないよう変更必須です。

フリーランスで開業届の有無

また、フリーランスとして開業したとき税務署へ届け出をしていたら、納付先の税務署によって扱いが変わってくる場合があるので、必要な手続きを前もって直接確認し、旧姓で仕事をしていた時期等を含め相談の上、確定申告前に必要事項を完了しておきましょう。子育て等で長期間仕事をしない時は廃業届も必要になるので合わせて確認してください。

《 個人事業の開業届出・廃業届出等手続 》 新たに事業を開始したとき、事業用の事務所・事業所を新設、増設、移転、廃止したとき又は事業を廃止したときの手続です。

基本的な部分で、結婚後に転居し納税地が変わった場合は納税地の変更届が必要です。提出期限は定められていないようですが、届け日以降に変更されるので確定申告までに済ませましょう。

結婚後のフリーランスワーク

必要な手続きがわかってきたらちょっと明るい気持ちになってきました。恋人はサラリーマンなので彼女は家に入ろうと考えています。結婚したら旦那様が快適に働けるようできるだけ家のことをちゃんとしたいし、せっかくなら仕事で身についたインテリアセンスを自分の家にも取り入れて家具にも凝りたいと彼女は結婚後の生活を想像しています。 幸い彼も彼女のイラストや仕事に対する姿勢が好きで評価してくれていて、仕事を続けることは喜んで承諾してくれています。これまでの仕事量ではなくなるだろうけど、結婚後に仕事を続けられる環境はありそうです。

結婚後してからのフリーランス育児

結婚したら早く子供も欲しいですし、育てながら子供向けの仕事も受けられるようにと考えています。夫婦ふたりで仕事をして、子育てもするなら配偶者控除の他に扶養控除も必要です。 ところで子供、と言ってもいったいいくつまで認められるのでしょうか。成人したら子供として認められなくなるのか?選挙権が18歳になったし結論はどうなのか、ではあらためて内容を見てみましょう。

納税者に所得税法上の控除対象扶養親族となる人がいる場合には、一定の金額の所得控除が受けられます。これを扶養控除といいます。

控除対象扶養親族は、12月31日現在の年齢が16歳以上の扶養親族の人で、特定扶養親族とは、12月31日現在の年齢が19歳以上23歳未満の控除対象扶養親族の人です。粛々と進学していると考えれば扶養親族が高校3年生、特定扶養親族が大学4年生ということです。 特別扶養控除は23歳未満、つまりある程度計画的に家計や税務対策をすれば、子供が大学を出るまでは控除対象OKということです。色々理解し始めて安心できれば、結婚しても仕事をしながら子供も育てられそうだとわかり、マリッジブルーも消え、結婚への期待が、未来が、明るくなってきますね。

フリーランス同士の結婚

ここまでは独身の男性・女性フリーランスが非フリーランスと結婚する事を想定してお話ししてきましたが、フリーランス同士での結婚の場合はどうでしょうか。配偶者控除、扶養控除の他にも忘れたくない手続きがありそうです。

フリーランスと個人事業主

ここまで国税庁のホームページを随分眺めていましたが、国税庁のページではフリーランスという言葉はいっさい出てきません。職業として認識されていないようですね。その代わり個人事業主という単語は頻出します。何が違うのでしょうか。

国との契約で個人事業主

個人事業主になるには上記でも説明した開業届が必要です。事業の開始等の事実があった日から1月以内に提出しなければいけません。

これが受理されて初めて個人事業主となるわけです。つまりフリーランスでも届出をしていない場合は個人事業主、と自己紹介できないので早まってドヤ顔をすると恥をかいてしまいます。法人で営業しているフリーランスだけが胸を張って個人事業主と言えます。

個人事業主はぼっちじゃない

個人事業主として開業すれば税務上多様なメリットもあります。青色申告であれば、簿記による帳簿の記帳が必要になりますが、最高65万円を特別控除を受けることができ、赤字文は翌年以降3年間の黒字金額から差し引くこともできます。また、家族を従業員として雇い、給料を支払う事もできます。夫婦揃って個々に個人事業主となり開業し確定申告をする方法もありますし、どちらかが個人事業にしとなり、結婚相手を従業員として雇うスタイルも選んでふたりで一緒に働くこともできます。ただし、この場合、配偶者控除・扶養控除は受けられないのでどちらが有益か考えみてください。事業所得が290万円以下なら事業税が発生しないので申告書を提出しない、個人事業主扱いでない活動をする場合が多いようです。

青色申告者に対しては種々の特典がありますが、その一つに所得金額から最高65万円又は10万円を控除するという青色申告特別控除があります。

サラリーマンでも個人事業主

余談ですが、届け出さえすれば個人事業主として納税ができますので、会社勤めをしながらそっと、企業とフリーランス契約をして活動することも可能です。収入金額に応じてどちらをメインにするか考慮し、会社任せにしないで自分自身で確定申告をしていけばいいのです。

事業主になると税金対策も幅がひろがりますので色々な対策を練って結婚相手と力を合わせていくと良いでしょう。参考までに、白色申告という簡易版とも言える申告方法もあり、こちらは事業所得が300万円未満なら記帳義務がなく、同様に配偶者控除・扶養控除はありませんが、50万円の控除が受けられます。赤字の繰り越しはできません。また、配偶者が白色申告をしている場合も扶養控除等が受けられませんので気をつけましょう。

青色申告者の事業専従者として給与の支払を受けていない又は白色申告者の事業専従者でないこと

結婚への第一歩!

さぁ、下調べは終わりました。まずは65万円の特別控除を受けるためにも、個人事業主として開業し収支の把握をしながら生計を立て、自信を持って結婚への足固めをしましょう。どちらかがフリーランス、会社勤め、もちろん専業主婦でも個人事業主にはなれますし二人揃ってフリーランスならこれまで仮定したような別の対応もできるので選択肢はさまざまです。自信を持ってフリーランスとして自立し、結婚の幸せへと突き進みましょう!

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