上座と下座のマナー・場所やシーン別の上座・下座はどこ?

コミュニケーション

社会人としてマナーの基本とも言える「上座・下座」ですが、正しく理解されていますか?これから社会人として働く方や、既に社会人として働いているがビジネスマナーに自身の無い方は必見です。TPOに合わせた「上座・下座」のマナーについて解説します。

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上座・下座とは?「席次」の基本

場所や場面、集まりによって上座・下座は変わります。そもそも上座・下座とは「席次」においての立ち位置を指す言葉です。 席次とは、儀式など催しにおける座席の順序のことです。上座は順序が最も上の者が座る席を指し、順序が最も下の者が座る席を指します。 つまり、その順序を間違ってしまうと目上の方に対して失礼になってしまうのです。

席次の基本的な考え方

会社組織においては「役職」が定められている事が多く、役職に基づいた席次を意識する事が基本となります。

一般的な役職

・会長(取締役会長) ・社長(代表取締役社長) ・副社長(代表取締役副社長、取締役副社長) ・専務(取締役専務、代表取締役専務) ・常務 (取締役常務) ・監査役 ・執行役員 ・本部長または事業部長 ・部長 ・次長 ・課長 ・係長 ・主任

役職においてはこのような順位となりますが、役職が同じ場合は「社歴」、次に「年齢」を元に席次を考える事が一般的です。 若い世代では上下関係がゆるいと言われていますがビジネスの世界ではそのような考え方はありえません。 まずは立場の上下を理解し、立場に伴った席次を考えましょう。

場所によって上座・下座は変わります

上座・下座の考え方には立場の他に場所も考えなければいけません。 社会人として働くようになると様々な場面に直面することになります。 会社の宴会や取引先との接待、会議や出張等仕事上の付き合いの方と共に過ごす時間が増えてきます。立場と場所によって上座・下座は変わります。

場面別での席次の考え方を確認しましょう。

宴会(和室)においての上座・下座

宴会においての上座・下座は以下の点がポイントとなります。

・和室では床の間の前が上座 ・和室では入口に最も近い席が下座 ・長いテーブルを囲む場合は中央が上座 ・狭い場所、料理が遠くなる場所は下座

 ーーーーーーーーーーーーーーー |    | 床の間 |    | |     -----     | |    ⑤  ①  ③    | |   ---------   | | ⑦|   テーブル   |⑥ | |   ---------   | |    ⑧  ②  ④    | |               |  ーー 入口 ーーーーーーーーー

床の間とは掛軸や活花等が飾られている場所を指します。一般的には床の間に背を向ける形で座る席が上座となり、入口に最も近い席が下座となります。

床の間が上座である理由

床の間は書院造りの特徴ですが、書院造りは、室町時代にそれまでの寝殿造りにとって代わり普及しました。床の間は床より一段高くされ、そこには三具足を置き、仏画を掛けました。床の間は仏画をかける神聖な場所であったため、部屋の一番奥の出入り口から遠い落ち着いた場所に造られました。その神聖で落ち着く場所に身分の高い大事な人に座ってもらう事から床の間が上座とされています。

宴会(円卓)においての上座・下座

円卓においての上座・下座も基本的な考え方は同じになります。

・入口から離れた席が上座 ・入口に最も近い席が下座

 ーーーーーーーーーーーーーーー |       ①       | |    ③ ーーー ②    | |     /   \     | |   ⑤| 円 卓 |④   | |     \   /     | |    ⑦ --- ⑥    | |       ⑧       | |               |  ーーーーー 入 口 ーーーーー

円卓でのマナーとしては料理を取るのも上座の人から順番に取る事がマナーとされています。 また、居酒屋においての上座・下座も同様の考え方になります。 入口を基準に考え正しい席次を見分けましょう。

会議室においての上座・下座

会議室での席次については基本的な考え方は同じですが「議長席」がポイントになります。

・議長席が中心となる ・議長席に近い席が上座 ・入口から離れた席が上座 ・入口に最も近い席が下座

 ーーーーーーーーーーーーーーー |               | |    ②  ④  ⑥    | |   ---------   | | ①|   テーブル   |   | |   ---------   | |    ③  ⑤  ⑦    入 |               口  ーーーーーーーーーーーーーーー

会議の議題によっては役職が下の方が議長席に座る事もありますが、席次においては議長が席次の中心となります。

接待や会議時には社外の関係者に注意が必要!

宴会や会議の場では取引先が参加されることも多くあります。 社外の関係者がいる場合、上座・下座は変わります。 宴会(和室)で紹介した席次では、「長いテーブルを囲む場合は中央が上座」と説明しましたが接待の場合は席次が変わります。 「同じ会社・グループごとに並んで座る事」が考え方に加わります。そして、並んだ中では中央が上座となり、入口に近い席が下座となります。 取引先との関係性にもよりますが、基本的には「取引先=お客様」という考え方が一般的で取引先をより上座に座らせることが礼儀となっています。

 ーーーーーーーーーーーーーーー |    | 床の間 |    | |     -----     | |    ③  ①  ②    | |   ---------   | | ⑧|   テーブル   |⑦   | |   ---------   | |    ⑥  ④  ⑤    | |               |  ーー 入口 ーーーーーーーーー

タクシーにおいての上座・下座

タクシーの中にも上座・下座の考え方があります。

・運転席の後ろが上座 ・助手席が最も下座 ・後部座席に3名で座る時は、真中が下座

    ↑  ------- |       | | ④  運転手| |-------| |       | | ② ③ ① |  -------

タクシーの場合は運転手がいるのでこのような考え方になります。 これが「メンバーの中の誰かが運転する場合」になると席次が変わります。

・助手席が最も上座 ・運転席の後ろが上座 ・後部座席に3名で座る時は、真中が下座

    ↑  ------- |       | | ①  運転手| |-------| |       | | ③ ④ ② |  -------

となります。 また、人数が少ない場合は後部座席の方がゆったり座れるので後部座席が上座という考え方もあります。乗車時に「後ろの席でよろしいでしょうか?」と確認すると良いでしょう。

新幹線・列車においての上座・下座

新幹線や列車での上座・下座は以下の点がポイントとなります。

・窓側と通路側では、窓側が上座 ・3人席では、真中の席が下座 ・ボックス席では、進行方向に背を向ける側が下座 ・車内では、出入り口から遠い方が上座

←進行方向 ドア        (窓)   《二名の場合》  ------------------ | |  |  |  |  | ①| |出|  |  |  |  | ②| |入|      (通路) |口| ④| ③|  ||④  ②| | | ②| ①|  ||③  ①|  ------------------ 《四名出入口近く》(窓) 《四名ボックス席》

新幹線・列車においても入口から遠い席が上座という考え方は変わりません。 より居心地の良い場所が上座となっています。

エレベーターにおいての上座・下座

エレベーターの中にも上座・下座があります。 ポイントとしては以下のようになります。

・入口から遠い方が上座 ・入口から近い方が下座 ・操作盤の前が最も下座

 ー--出入口ーーー |     (操作盤) | | ③  ④  ⑤ | |         | |  ②   ①  |  ---------

エレベーターに乗り込む際にも注意が必要で、目上の方に先に乗ってもらうようにしましょう。乗り込むまでは入口のドアを押さえて相手が安全に乗り込めるようにし、一番最後にエレベーターに乗り込むようにしましょう。

一番大切な事は「相手への気遣い」

席次は古くから伝わる日本固有のおもてなしです。目上の方によりくつろいでもらいたいとゆう大切なお客様や年配者などへの配慮が込められています。出入り口付近が下座なのは、出入りが頻繁にあると落ち着かない気分になるため、大事な人を座らせるわけにはいかないからです。 現代においては上座であっても「冷暖房の風が直接当たる」「直射日光が当たる」「逆光で目上の人が心地よく過ごせない」等の場合があります。そのような場合は無理に上座に座ってもらう必要はありません。その時々の状況に合わせて席を勧めるのが、本当に相手を気遣ったおもてなしといえます。

気遣いを忘れずに。マナーを実践しよう!

席次のマナーは社会人として必須のマナーです。「上座・下座を理解しているかしていないか」=「社会人としての立ち回りが出来るか出来ないか」という自分自身の評価になってしまいます。会社内での宴会や取引先との会食では仕事以上に自分自身が試されます。また、仕事以上の付き合いが生まれる場でもあります。 相手への気遣いを忘れずに、正しい席次の上座・下座を実践してください。

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