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スケールメリットの使い方効果が期待できる具体例5つとポイント

営業

いろいろなビジネスシーンで使われている「スケールメリット」という言葉の意味を正しく理解し、正しく使用しましょう。スケールメリットを理解するには、活用法やその効果についても知る必要があります。また、シナジー効果も一緒に理解しましょう。

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スケールメリットの意味

規模を拡大することで得ることのできる利益の総称です。 単純な表現をすれば、規模が大きくなれば、経費が減少する、つまりコストが下がる事を意味しています。

ビジネスでのスケールメリットとは

ビジネスにおけるスケールメリットとは、事業規模を拡大する事によって、経営効率をあげる事を言います。 ただ、ビジネスにおけるスケールメリットという言葉は、必ずしも正しく使用されているわけではありません。あくまでも、規模による効果の事を言います。

規模経済

規模の経済とは、規模を拡大する事によって、生産力があがり、原材料や労働力に必要な経費が減少する結果、利益率が向上する事です。 つまり、スケールメリットを活かした企業活動の事を言います。

スケールメリットの正しい使い方例文

スケールメリットという言葉を正しく使った例文を3つあげます。

例文1

工場を拡大し、生産ラインの自動化を進めたため、スケールメリットを得ることができた。

例文2

スケールメリットをいかし、減少した生産コストを、綿密に計算しました。

例文3

飲食チェーン店の多くは、店舗数を増やし、店舗展開するエリアを拡大することによって、スケールメリットを求めている。

スケールメリットで効果が期待できる具体例5つ

スケールメリットは様ざまな効果ができます。その中から具体例を5つ紹介します。

スケールメリットで効果が期待できる具体例1:仕入価格や調達コストの削減

販売数が増加すれば、交渉が有利になります。 スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの小売店や、ファミリーレストランや居酒屋チェーンなどの飲食店は、店舗数を増やしていくことによって、売上も増加します。売り上げが増加するということは販売数が増えることになります。販売数が増加すれば、仕入先との交渉を有利に進めることができます。そして、仕入れ価格や調達コストの削減につながります。

スケールメリットで効果が期待できる具体例2:物流コストの削減

配送量や配送個所が増えると物流コストの削減につながります。 たとえば、決められたエリア内で、3か所配送するのも6か所配送するのも、使用する車両などの償却コストは同じです。また、残業手当などは別として、担当者の基本となる人件費は同じです。そして、燃料費についても配送件数が2倍になったからといって、必ずしも2倍にはならないでしょう。 また、配送量が増えることによって、1個あたりにかかる物流費が抑えられ、コストの削減につながります。そのことによって、売上単価が減少し、競争力の強化につながったりします。

スケールメリットで効果が期待できる具体例3:店舗運営コストの削減

店舗運営におけるランニングコストは削減できませんが、イニシャルコストは削減できます。 1店舗の売り上げを向上させれば、ランニングコストを削減することは可能ですが、ここではスケールメリットにおける店舗運営コストの削減を説明します。チェーン展開をする場合、店舗デザインや私用するアイテムは消耗品を含めほとんど同じです。すると、一店舗づつ展開する場合のイニシャルコストより削減することができます。

スケールメリットで効果が期待できる具体例4:知名度の向上に伴う広告コストの削減

規模拡大に伴い知名度がアップすれば、広告に関する費用対効果がアップします。 たとえば、個人経営の小さなお店が費用をかけてテレビやラジオCMをしたとします。知名度が低いため、よほど印象に残るCMでなければ効果は限られてきます。また、費用対効果は非常に低いものになります。中規模経営の企業が同じようにCMをしたとします。もともと知名度があるため、個人経営よりCMの費用対効果はあがります。そして大規模経営の企業になりますと、知名度が絶大であれば広告自体を削減することができます。

スケールメリットで効果が期待できる具体例5:知名度の向上に伴う採用コストの削減

「入社するなら、自分が知っている有名な会社がいいな」 とほとんどの方が思われるのではないでしょうか?ここでも、費用対効果がかなり違ってきます。中小企業の場合、どんなに採用コストをかけても大企業ほどの採用実績をあげることは難しいでしょう。

スケールメリットのポイント5つ

もうすでにお分かりでしょうが、販売量、生産量が増加してもスケールメリットが生まれない場合があります。 そこでスケールメリットについて押さえておきたいポイントを5つご紹介します。

スケールメリットのポイント1:需要と供給のバランス

販売価格というものはすべて、需要と供給のバランスによって決まります。 たとえば、旅行をしようと考えた時、平日であればホテルや旅館などの宿泊料金は安くつきますが、休日前や連休中だと価格は高くなります。これは、平日だと利用する人が少ないのでホテルや旅館は価格を安く設定します。しかし、連休などの場合、利用する人が多くなるので、建物の設備や部屋数が増えるわけではないので、価格は高くなるという事です。 また、食品の場合、野菜や魚は収穫時期はたくさん出回るので価格は安く設定されます。しかし、収穫時期を外れると収穫量が減少するので、価格は高騰します。 これらのことから、需要と供給のバランスを考えずにやみくもに規模を拡大し生産量を増やしてもスケールメリットは生まれません。

スケールメリットのポイント2:希少価値やプレミアム感は適用外

稀少価値のあるものや、プレミア感のある商品についての販売は、スケールメリットとの関係性はありません。 たとえば、先程の野菜の販売で例えると、収穫時期に収穫量が多すぎた場合、生産者はあえて収穫量すべてを市場に出しません。これは、価格の暴落をさけるためです。しかし、稀少価値のあるものは、もともと流通しないものなので価値があります。稀少価値のあるものやプレミア感のあるものをたくさん扱うことと、スケールメリットとは関係がありません。

スケールメリットのポイント3:固定費の把握

生産量、販売量が増加しても固定費が増加すれば、スケールメリットは生まれません。 スケールメリットを考えるうえで、絶対に忘れてはならないのが固定経費です。固定費とは一般に、人件費、光熱水費、リース料、償却費、賃貸料などがあげられます。事業規模を拡大するうえで、これらの固定費を把握し、増加しないよう考えスケールメリットを発揮する必要があります。 たとえば、飲食店のチェーン店やコンビニエンスストアが出店していった場合、これらの固定費も増加します。しかし、その中でもスケールメリットを活かし、固定費を削減する方法もあります。

スケールメリットのポイント4:RPAの導入

RPAとは、ロボティック・プロセス・オートメーションの略です。 その意味とは、事務部門(経理、総務、人事、営業事務など)の仕事をパソコンやサーバー上にあるソフト型のロボットが代行し自動化することです。 工場の生産ラインなどでは、すでにロボット化が進んでいます。これは工場生産でスケールメリットを得るため設備投資をし生産量を増やすだけではなく、固定費の削減にもつながっています。それを事務部門に拡大したRPAは固定費の削減に拍車をかけることになります。 ただ、RPAが注目されはじめた原因は、超高齢化社会の到来につながる生産年齢人口の減少(労働力の低下)といった大きな問題もあります。RPAの導入は、働き方改革のサポートパートナーを得ることや、人材不足の解消といった面でも期待されています。 また、ロボットであるRPAは人間のように集中力が途切れることがないので、ミスを防ぐことにもつながります。

導入企業

RPAツールにもいくつか種類があります。そして、残念ながら万能ツールではありません。導入、展開するうえで対象業務を検討する必要があります。 今回はNTTが開発しました「WinActor」を導入している(ネット上で公開されている)企業を少しご紹介します。 アステラス製薬株式会社、象印マホービン株式会社、東北電力株式会社、株式会社みずほ銀行、三菱UFJリース株式会社 などがあげられます。

スケールメリットのポイント5:テレワーク制度の検討

テレワークとは、在宅勤務だけをさす言葉ではなく、「離れたところ」と「働く」を合わせた造語です。在宅勤務以外にモバイルワークやサテライトオフィス勤務があります。 スケールメリットとの関係の前に、テレワークは国が推進している働き方改革の柱の一つにあげられます。導入マニュアルの公開や助成金を設けたりしています。テレワークを導入する目的は、経営目的以外に働く人のワークライフバランスの実現、多様な働き方による人材の確保があげられます。 テレワーク導入によるメリットとは、通勤費の削減、オフィス経費の削減、営業職の顧客に対する迅速な対応、研究・開発・事務部門の計画的、集中的な作業実施に伴う作業効率の向上などがあげられます。これらは、スケールメリットといかすことができる企業こそ導入を検討すべきでしょう。

導入企業

テレワークを導入している(ネット上で公開されている)企業を少しご紹介します。 株式会社日立製作所、富士通株式会社、KDDI株式会社、アサヒビール株式会社、マツダ株式会社、花王株式会社、株式会社ベネッセコーポレーションなどがあげられます。

スケールメリットとシナジー効果の関係性

シナジー効果とは「相乗効果」を意味します。別組織が同じ目的を共有し協力しあうことです。 社内外を問わず、別組織が同じ目的に向かって、協力し合うということは、規模を拡大しスケールメリットを生むということにつながります。シナジー効果は「1+1=2」ではなく、3以上の効果を生む状況を表しています。そして、ウィン&ウィンの関係である必要があります。社外でのシナジー効果を求めるケースとして、業務提携や企業間のM&Aがあります。これは、企業規模の拡大、売上向上など、より多くのスケールメリットを得るねらいがあります。 しかし、最終的に反対の結果に終わってしまう場合があります。そのことを「アナジー効果」といいます。企業が最も避けたい状況でしょう。考え方や経営手法が全く違っていれば、シナジー効果を得ることは難しいでしょう。そのためにも、お互いの理解を深めることや、具体的なプランを明確にしなければなりません。

スケールメリットの意味を正しく理解する必要がある

ビジネスで使用されている「スケールメリット」とは、経済学用語の「規模の経済」と意味はほぼ同じです。 「ビジネスでのスケールメリットとは」のところで触れました、規模の経済の意味は「生産量の増大に伴い、原材料や労働力に必要なコストが減少する結果、収益性が向上する結果。」そして、スケールメリットを活かした企業活動をさします。 いろいろなビジネスシーンで、「スケールメリット」という言葉がでてきます。言葉の意味を正しく理解しなければなりません。 ちなみに、スケールメリットの反対語は「デメリット」です。

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