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住民税を滞納すると差し押さえられるか・給与から差引きがあるか

税金

住民税とは、都道府県が徴収する都道府県民税と市町村が徴収する市町村民税の総称です。前年に収入がある方は住民税を納税しなくてはなりません。では住民税を滞納してしまったらどうなるのか、今回は住民税滞納についてご紹介いたします。

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住民税を滞納すると差し押さえされるのか

住民税を滞納すると差し押さえられるか・給与から差引きがあるか

サラリーマンなど会社に勤めている人は毎月給与から住民税を支払います。なので、会社が住民税の支払いを怠らない限り滞納することはありません。しかしアルバイトや自営業などの人は、自分で納付する必要があります。払い忘れたり、払わなかったりした時はどうなるのでしょうか。 もちろん滞納すると差し押さえられます。ただすぐに差し押さえされるわけではなく段階を踏んで差し押さえになります。では、差し押さえまでどのような流れになるのかこれからその段階の流れを説明します。

差し押さえまでの流れ

住民税を滞納すると差し押さえられるか・給与から差引きがあるか

差し押さえされるまでには ・督促状・催告書 ・財産調査 ・差し押さえ この順番で流れます。では、一つ一つどのような内容なのかを細かく説明していきます。

督促状・催告状

住民税の納付期限が過ぎた1~3か月くらいから督促状が郵送にて届きます。郵便物には下記のものが入っています。 ・住民税の納付のお願い ・延滞している住民税および延滞金の金額 ・コンビニなどで支払えるバーコード付きの納付書 支払いの期限は督促状が届いてから10日以内に支払わなければなりません。この督促状の期限までに住民税を払わないと次に催告状が郵送にて届きます。内容は督促状とほぼ同じですが、書面に「強制執行」と言った注意を促す文面が追加で入ります。

財産調査

督促状や催告状が届いても住民税の納付をしないと次に財産調査が入ります。自家用車や不動産などお金になりそうなものを持っている人はそういったものを調べられたりします。また、滞納者の会社や持っている口座の金融機関に調査票が送られます。 滞納者にも差押予告書と言った最終警告が郵送にて送られます。内容は督促状とほぼ同じですが、「期限までに納付が確認できなければ、預金や給与などの財産を差押える」と言った文が追加で記載されます。

差し押さえ

差押予告書を無視して住民税を滞納すると差し押さえになります。差し押さえになる期間は自治体によって異なります。差し押さえのタイミングは自治体によってバラバラです。差押予告書が届いてから1年以上経って差し押さえられる人もいれば差押予告書の納付期日後すぐに差し押さえられる人もいます。

住民税を滞納すると給与から差し引きがあるのか

住民税を滞納すると差し押さえられるか・給与から差引きがあるか

上記で説明したように住民税を滞納するとすぐには差し押さえにはなりません。何回か書面でのやり取りを行いそれでも納付に応じなかった時に差し押さえになります。 まず、差し押さえになった時に会社に勤めている人であれば会社に連絡が行き給与から滞納分を控除します。勤め先が自治体に振り込む形になります。だいたい給与の4分の3ほど差し押さえになります。1か月生活できる最低の金額は残してくれます。1回に徴収できなかった分は翌月の給与でまた差し押さえになります。

住民税を滞納は分割できるのか

住民税を滞納すると差し押さえられるか・給与から差引きがあるか

納付期日までに住民税を支払えない場合、督促状などに記載されている市役所・区役所の「納税課」または「税務課」に相談します。内容によっては分割にできる猶予制度というのがあります。分割期間・回数は基本1年間12回払いです。ただし、それでも支払いが困難な場合は担当の人に相談すると無理のない程度の支払いに対応してくれる場合もあります。 分割納付中にまた住民税を滞納すると分割納付自体ができなくなりますので注意して下さい。猶予制度が認められると延滞金を減額や免除してもらえるメリットもあります。

減額や免除の条件

猶予制度で延滞金を減額や免除してもらえる条件は、下記のようなものがあります。 ・生活保護を受給している ・生活に困窮し、援助を受けている ・前年の所得が低く、解雇や倒産により収入がない ・前年の所得が低く、さらに今年は大幅に所得が下がる ・災害により身体や財産に多大な被害を受けた 特定の条件にあてはまれば、住民税を減額されたり支払い自体を免除になることがあります。ただし減税、免除は市役所・区役所によって異なります。住民税の減税免除を希望するには手続きが必要です。ただし、減税免税できるのは納付期限内の税金だけです。滞納している住民税の減税免税認められませんが、滞納金が増えるのを抑えられるので対象の方は申請しておいた方がいいです。

引っ越しした場合の住民税の滞納はどうなるのか

住民税を滞納すると差し押さえられるか・給与から差引きがあるか

住民税は前年の1月1日に住んでいた市役所・区役所に納付します。なので引っ越しした場合でも住民税は以前住んでいた市役所・区役所より請求されます。滞納したまま引っ越しをしても請求は来るので滞納分が無くなるということはありません。引っ越しした先で滞納していた分の督促状・催告書が届いた場合は以前住んでいた市役所・区役所に速やかに電話して相談してください。そのまま無視し続けると差し押さえされてしまったり分割納付もできなくなったりします。

住民税を滞納すると会社にバレるのか

住民税を滞納すると差し押さえられるか・給与から差引きがあるか

会社勤めのサラリーマンは住民税を会社の給与から引かれます。なので滞納するといったことはないのですが再就職などをして以前滞納していた分がある人はそのままにしておくと会社にバレる可能性かがあります。前にも話したように滞納分を払わず督促状・催告状を無視し続けると財産調査が入ります。その調査で勤めている会社や金融機関に調査票が届き差し押さえになるので督促状・催告状を無視している人だと会社にバレてしまいます。差し押さえになると勤め先から市役所・区役所に滞納分を払う形になるので会社にも迷惑をかけることになります。

住民税を滞納すると住宅ローンの審査に影響するのか

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住民税を滞納すると住宅ローンの審査に影響するのかどうかですが、住宅ローンの審査にとき銀行は信用情報機関に問い合わせをします。信用情報機関では、クレジットカードの有無や滞納歴、キャッシングの有無、他のローン(自動車ローンなど)の有無を調べます。信用情報機関では税金の未納は記載されていません。 ですが、住宅ローンの審査には納税証明書の提出を求められる場合があります。この納税証明書には未納税額と言う項目があります。税金を滞納している場合その項目に未納金額が明記されます。なので納税証明書の提出を求められ、あなたが住民税を滞納していると住宅ローンの審査はとおりません。

住民税の滞納に関する相談方法

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住民税を滞納してしまった場合、督促状・催告書が届いた場合は早めに役所に相談してください。市役所・区役所では、「税理課」「滞納整理課」「特別滞納整理課」「徴収担当」などの窓口で相談を受け付けています。

市役所・区役所での相談の流れ

住民税を滞納した場合、必ず市役所・区役所に相談しにいかないと最終的には差し押さえになります。督促状や催告書が届いたら早めに相談に行ってください。では、市役所・区役所に相談に行くとどのような流れになるのか紹介いたします。

聞き取り

住民税を滞納した理由と生活状況の聞き取りを行います。窓口の担当者から下記の内容を聞かれます。 ・住民税の滞納理由と支払えない理由 ・借金について(総額、月々の支払額) ・収入額と毎月の支払額(家賃・光熱費など) ・家族構成

条件の提示

聞き取りを行ったうえで役所から条件を提示されます。差し押さえを逃れたい場合、役所から提示される条件を受け入れるしかありません。 ・住民税滞納分を一括返納 ・住民税滞納分を分割返納 どちらかの提示をされます。

支払方法

役所からの条件をふまえて支払方法を検討します。支払いの約束をするだけでは役所の方も納得してくれません。具体的にどう支払っていくかを話し合います。 ・収入支出の見直しをして支払い分を具体的に出す。 ・家族や親せきからの援助を頼む ・仕事をしていない人は仕事をしてもらう

誓約書の記入

その場で住民税滞納分の返納ができない場合、「何月何日までに支払います」という誓約書を書きます。この誓約書が役所で受理されれば一旦差し押さえはストップされます。ただし期日までに住民税の滞納分が返納できない場合差し押さえが実行されますので注意してください。

その他の相談場所

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住民税の滞納は、基本的に市役所・区役所に行かなければなりません。差押予告通知書などを受っとっていて差し迫ってる場合は至急市役所・区役所に相談に行ってください。ただ、住民税を滞納していてそこまで急いでいるわけではなければ他の場所で相談することもできます。いくつか相談場所を紹介します。

ライフサポートセンター

労働団体が運営する相談機関で全国にあります。生活に困っている方をサポートするセンターです。役所の相談窓口を案内したり、アドバイスをもらえたりします。必要に応じては専門家(弁護士など)を紹介してくれたりします。相談料は無料です。

滞納相談センター

税理士や弁護士、社会労務士などが集まって税金滞納者の相談をしているボランティア団体です。電話相談、直接相談(有料)どちらでも可能で基本的には24時間相談可能なセンターです。滞納後の見通しや、役所に相談しに行くときの必要書類・交渉方法などを専門家が相談に乗ってくれます。 また、生活が厳しく困難な場合の滞納者には弁護士など専門家がボランティアで役所に交渉してくれるケースもあります。ただ、東京の税理士や弁護士を中心にボランティアを行っているため地方の方だと利用できない可能性があります。

法テラス

弁護士などの専門家に相談できる窓口です。収入・資産が一定以下なら弁護士や司法書士に無料で相談できます。ただ、法的トラブルによる相談になるので住民税を滞納しただけだと相談には乗ってもらえません。 たとえば、多額の借金を抱えていて住民税滞納額を収めることができないや役所に相談に行ったのに不当な扱いを受けたなどのトラブルに対して相談する窓口になります。 法テラスも全国にあるので近くの窓口に相談してください。

住民税を滞納した場合の延滞金

住民税を滞納すると差し押さえられるか・給与から差引きがあるか

住民税を延滞した場合、納付期限の翌日から延滞金が発生します。延滞金については年度によって違うので納付する市役所・区役所のホームページを確認してください。 一番直近では、29年度(1月1日から12月31日)が納期期限翌日から1か月まで2.7%で納期期限翌日から1か月を経過した日から9.0%、31年度が納期期限翌日から1か月まで2.6%で納期期限翌日から1か月を経過した日から8.9%となります。住民税の延滞金は決して安いものではありません。滞納している期間が長ければ長いほど延滞金が増えていきます。

滞納金の計算式と計算例

①納付期限翌日から1か月以内に納付する場合  税額×経過日数×1か月以内延滞金率÷356=延滞金額 ②納期期限2か月目以降に納付する場合  税額×最初の1か月の経過日数×1か月以内延滞金率÷365=最初の1か月の延滞金額(a)  税額×2か月目以降の経過日数×2か月以降延滞金率÷365=2か月目以降の延滞金額(b) (a)+(b)=支払う延滞金額

計算例

平成28年度住民税第1期分 納期期限が平成28年6月30日 住民税\10.000 納付した日平成29年1月20日 まず、納付期限1か月以内の経過日数が平成28年7月1日から平成28年7月31日の31日間と納付期限2か月目以降の経過日数が平成28年8月1日から平成28年12月31日の153日間、平成29年1月1日から平成29年1月20日の20日間です。 これらの条件を計算式に当てはめて計算すると、 (a)10000×31×2.8%÷365=237円(小数点以下は切り捨て) (b)10000×153×9.1%÷365=3814円   10000×20×9.0%÷365=493円 237+3814+493=4544円端数処理により4500円 この場合の延滞金は4500円になります。

住民税に時効はあるのか

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住民税にも時効はあります。住民税は原則、納期期限から5年間で時効になります。そして、時効が成立すると、市役所・区役所は住民税を徴収する権利を失うので、住民税の支払い義務がなくなります。ただ、この時効は成立させるのがとても難しいです。なぜなら、時効を停止して時効の完成を阻止する時効の中断という制度があるからです。 この制度を使われるとそれまでの時効期間はリセットされ、もう一度5年を数えなおすことになってしまいます。この時効の中断は督促状の発行、催告状、差し押さえなどをおこなえばいいだけなので市役所・区役所が滞納を見逃さない限りすぐに時効期間はリセットされてしまいます。住民税滞納者にとっては残念ですが時効はほぼ期待できません。

住民税を滞納している方はまず役所に相談しよう!

住民税を滞納してしまうと最終的に差し押さえられてしまいます。一度、差し押さえという記録が残ってしまうと今度家を購入したり車を購入したりしたときのローンにも影響が出てしまいます。最悪は会社にも信用問題など問われる可能性もあります。 住民税を滞納している方、手元に督促状・催告書が届いた方はとりあえず市役所・区役所に相談しに行ってください。ちゃんと相談することで役所の方に誠意と支払う意思があることが伝わりますし、最善の解決方法を提示してくれる可能性も広がります。 何も連絡・相談もせず放置することが一番よくないです。差し押さえを防ぐにはとにかく連絡と相談を忘れないでください。

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