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固定資産税の滞納のリスク|差し押さえ・対策とポイント

税金

固定資産税という言葉は聞いたことはありますか。固定資産税がどのような税金なのか、滞納した場合のリスクなど気になりますよね。今回は、固定資産税がどのような歴史があるのかや、何に対してかかる税金なのか、滞納した場合の対処法やリスクなどご紹介します。

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固定資産税

固定資産税の滞納のリスク|差し押さえ・対策とポイント

固定資産税という言葉を一度は聞いたことはありませんか。実際にはどのような税金のことなのかご存知ですか。 親と一緒に実家で暮らしている方や、賃貸のマンションやアパートに暮らしている方などにはあまりなじみのない税金になります。将来、自身の家を建てたり土地を購入したりする機会があるかもしれません。そんな時初めて固定資産税という税金を払うことになります。 今回はそんな固定資産税について、どのような税金なのか、支払いが厳しくて固定資産税を払えずに滞納してしまった場合の事などご紹介します。

固定資産税の歴史

固定資産税の滞納のリスク|差し押さえ・対策とポイント

固定資産税とは一体どんな歴史があるのでしょうか。まずは固定資産税の歴史についてご紹介します。

地租改正以前

明治6年の地租改正が行われるまでは、江戸時代の租税制度がそのまま引き継がれていました。江戸時代の税金を納める方法としては 1.収穫量の一部を納める地租 2.土地の特産物などに課せられる雑税 3.幕府の指示のもと江戸城の修理や橋梁、河川の工事をしたり米やお金を納める課役 の三種類が中心でした。 明治政府は、世界で影響力を持つ各国家に追いつくためにも財政基盤を強化する必要がありました。そのため税収の大部分を占める地租を根本的に改革しました。

地租

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地租の改革で変更した点は四つあります。 1.税金をかける基準を収穫量から地価に変更 2.納税を米などの物からお金に変更 3.納税をすべき人物を耕作者から地主に変更 4.地方ごとに違っていた税の制度を統一 明治10年頃までは税収の80%近くが地租でした。この地租こそが固定資産税のルーツとされています。 地租の改革前は、日本の資本は農家が支えている比重が重かったです。しかし従来の税制では農業の負担が大きく、商業の税負担が非常に軽く制定されていたために、税の負担格差が生じていました。

地租改正後から戦時後まで

地租の改正には、農業の税負担の比重が重く格差が生じていたものを平等にするという役目がありました。それと同時に戦争などで大きな財源が必要となったために、酒税や所得税等も創設されました。 この頃になると地租となる固定資産税の税収が低下していきます。昭和6年から従来の地租条例が廃止されて地租法が設立されました。 戦後すぐの昭和22年には、地租は地方自治法設立に伴い地方税に変わりました。そして昭和22年から25年のシャウプ勧告によって地租が廃止されて、土地、家屋、償却資産を課税対象とする固定資産税になりました。

固定資産税とは?

固定資産税の滞納のリスク|差し押さえ・対策とポイント

固定資産税とは以前は地租として設立されていました。では、具体的にはどのような税金なのでしょうか。

土地や家屋に課税される税金

固定資産税とは固定資産の所有者に課税される地方税の事です。税金が課せられる対象は、土地、家屋、有形償却資産です。土地や家屋は、購入したり名義を変えることで登記簿に載ります。この登記簿から、市町村にて課税対象である所有者の把握をしています。 償却資産は登記などでの確認ができないために申告制になっています。この償却資産とは機械や備品などに課せられる税です。注意が必要なのは、現在使用していない機器に関しても課税の対象になります。 具体的な償却資産とは、各種製造設備や機械式駐車設備、遊覧船、飛行機などです。

納税の義務者

固定資産税の納税義務者は毎年1月1日現在で土地、家屋、償却資産を持っている所有者にあります。(毎年1月1日が賦課期日と言います) しかし、登記簿に載っている人が1月1日前に死亡している場合は、賦課期日現在で土地や家屋を所有している人に納税の義務があります。 土地、家屋の所有者が、その土地や家屋の価値を元に算定された額を納めます。

固定資産税の算出方法

固定資産税の税率は1.4%です。 算出方法は 1.固定資産を評価して、固定資産の価格を決定します。そして、出た価格をもとに課税の標準額を出します。 2.課税標準額×1.4%(固定資産の税率)=税額 以上が算出方法になります。 資産の評価額は原則3年ごとに評価を替えます。ただし、土地を分けたり、家屋を新築や増築した場合などは翌年度に新しく評価額が決定されます。

評価額に関する審査

3年ごとに評価が替わりますが、固定資産税の課税台帳に登録してある、土地や家屋の評価額に不服がある場合は審査の申し出を行うことができます。審査の申し出は、評価替え及び新築後の初めての年度に可能です。 しかし、2年度3年度の据置年度の価格については審査の申し出はできません。 ただ、所有している土地の使用目的が変わった場合や地価の下落修正を行った場合や、新築や増築のためにその年から初めて課税対象となった部分については、毎年審査の申し出ができます。 審査の申し出については、固定資産税の課税台帳に価格を登録し公示した日から納税通知書の交付を受けた日の60日までです。

固定資産税の納期は?

固定資産税の滞納のリスク|差し押さえ・対策とポイント

固定資産税の歴史や種類、税額の算出方法などはご説明しましたが、固定資産税の納期はいつなのでしょうか。

普通徴収

固定資産税は普通徴収といって、1月1日の賦課期日に固定資産税の所有者に市町村から納付通知書が送られてきます。会社勤めの人などは住民税や所得税は特別徴収といって、給料から天引きされます。それは、自身の所得が関わってくるからです。 固定資産税は土地や家屋の評価額で決まるので、自身の所得とは関係ありません。なので直接市町村から納付の通知書が送られてきます。

納付の支払い納期は?

固定資産税の納期は年4期に分けて、市町村ごとに定めていいとされています。固定資産税の納付書は、遅くても納付期日の10日前には納税義務者に送らなければいけません。 市町村によっては納期の日にちに差があります。参考までに東京都の2017年の納付期間と期限は ・1期6月1日から6月30日で期限が6月30日 ・2期9月1日から10月2日で期限が10月2日 ・3期12月1日から12月27日で期限が12月27日 ・4期2月1日から2月28日で期日が2月28日 となっています。 では、この固定資産税の納付を滞納した場合はどうなるのでしょうか。次は滞納した場合のリスクや滞納してしまった時の対策などをご紹介します。

固定資産税の支払いをしたくないと感じている人とは?

固定資産税の滞納のリスク|差し押さえ・対策とポイント

固定資産税は土地や家屋を持っていると必ず支払いの義務が生じます。しかし、必ずしも土地や家屋を所有したくてしている人ばかりではありません。 親からの遺産相続でいらない土地までついてきた。景気のいい時代に購入した家や土地が売れない。など支払いが負担に感じている人が支払いをしたくないと感じています。 いらない土地だからと売却をしたくても売れない、市町村で引き取ってほしいとお願いしても断られたということもあります。 固定資産税の支払い義務は、土地や家屋を所有している限り一生続きます。

固定資産税を滞納してしまった場合のリスクとは?

固定資産税の滞納のリスク|差し押さえ・対策とポイント

固定資産税が高いからと滞納してしまうといったいどのようなリスクがあるかご存知ですか?滞納してしまった場合にどのようなことが起こるのかご説明します。

滞納すると延滞金が発生する?!

固定資産税の支払いを滞納すると延滞金が発生します。滞納した期間によって延滞金は変わります。 延滞したのが納付期限の翌日から1か月を経過するまで年4.3%の 延滞したのが納付期日の1か月経過した場合9.2% 滞納した固定資産税によって延滞金は変わりますが、土地や家屋によっては何千円から何十万円まで幅広い金額があります。滞納した場合の延滞金は何千円の場合は微々たるものでも、何十万円になると延滞金も大きくなってしまいます。

督促

支払い納期を一日でも滞納すると延滞金が発生します。それでも滞納していると、次に起こることとはどんなことでしょうか。 固定資産税の支払いを滞納すると役所は20日以内に督促状が届きます。この督促状には滞納している固定資産税の延滞金のことや、督促状を発した日から10日以内に完済しないと差し押さえします、督促処分に不服がある場合は60日以内に異議申し立てをできます、ということが書いてあります。 この督促状に加えて、役所などから電話や実際に家まで来て支払ってくださいと督促が来ます。この督促なども無視をして滞納をしていると大変なことになります。

差し押さえ

督促状には10日以内に完済しないと差し押さえになりますと書いてありますが実際はどうなのでしょうか。 督促状を発した日から10日を超えると役所はいつでも財産の差し押さえができます。なので滞納を続けていると、いつでも差し押さえられる危険があります。 督促を無視して滞納を続けていると財産の調査をされます。滞納者がどのぐらいの財産があるのかを調べます。差し押さえをされる財産は、土地や家屋はもちろん、預金や給与などです。 差し押さえを受ける前に、催告書や差押予告書などが送付されてくるので滞納している固定資産税を払うと差し押さえを回避することができます。

差し押さえられた財産の行方は?

固定資産税の滞納のリスク|差し押さえ・対策とポイント

固定資産税を滞納して差し押さえされた財産はどうなるのでしょか。預金や給与はそのまま滞納額の支払いに充てられます。 それ以外の財産に関しては公売という方法で売却され、滞納分に充てられます。公売とは差し押さえ財産を国が売却をすることを言います。 公売は基本的に誰でも参加ができます。しかし、税金の滞納者や税務署や国税局などの職員などは参加ができません。公売の方法は入札と競り売りの方法があります。 入札は、入札を行った参加者のうち最高金額を示した入札者に売却されます。競り売りはインターネットのオークションサイトで買い受けを行い、最高価格の申込者に売却される方法です。

滞納している場合の対策とは?

固定資産税の滞納のリスク|差し押さえ・対策とポイント

固定資産税を滞納している場合の対策の一番いい方法は、すぐに支払うことです。しかし、金銭的に支払うことが難しくて滞納している場合は、すぐに支払うことができません。 では、固定資産税を滞納してしまった場合の対策方法をご紹介します。

滞納している固定資産税を分納

固定資産税は年4回の支払いがあります。しかし、一回一回の支払い額が大きくて支払えない場合があります。そんな時は滞納してしまっている固定資産税を分割で支払う方法です。 分納の場合、役所で徴収担当者に相談したり、自治体によっては電話でも対応が可能です。後日、分割払いのための納付書が届きます。 この分納ですが、手続きは簡単ですが滞納していた時に発生している延滞金は免除されません。分納の手続きをしたのにも関わらず滞納した場合は、差し押さえの可能性があります。

徴収の猶予

徴収の猶予という制度もあります。これは、一定の条件をクリアしないと受けられない制度ですが、条件をクリアして利用できると滞納していたときの延滞金は支払わなくてもよくなる場合があります。 一定の条件とは 1.災害や盗難にあった 2.本人や家族がケガをした 3.事業で莫大な損失を受けた 4.災害、盗難、病気、ケガに類似することがおきた 5.事業の休止、廃止、莫大な損失に類似することがおきた    になります。 このどれか一つでも当てはまると50%から100%の延滞金が免除されます。手続きは大変ですが、滞納していた分の延滞金が大きい場合この方法が有効です。

滅免

徴収の猶予をしても納税が困難な場合固定資産税を滅免できるとされています。滅免の条件は 1.天災や特別な事情があり滅免を必要と認められる場合 2.生活保護法の公的扶助を受けている場合 3.上記以外で客観的に見て固定資産税を負担する能力がないと判断された場合 と、なっています。 課税の公平さを保つためにも、滅免措置を行う場合は根拠が必要です。

滞納処分の停止

猶予の条件に自分が該当しても支払うのが困難な場合があります。そんな時には滞納処分の停止という方法があります。 この方法では、滞納していた固定資産税をゼロにすることができます。この滞納処分の停止は個人でも事業者でも当てはまります。利用できる条件は 1.差し押さえ財産を処分しても滞納分の回収が見込めない 2.滞納処分することで生活ができなくなる可能性がある 3.滞納者の住所や財産が不明 となっています。 しかしこの方法は、滞納者自身が申請することはできません。行政が調査や審査を行い認められると、滞納処分の停止通知が届きます。3年すると納税義務が消えます。

債務整理

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自身の借金があった場合などに債務整理を行う場合があります。債務整理を行うことで、借金を減額したりゼロにすることができます。この方法で滞納している固定資産税はゼロにできないのでしょうか。 まず、固定資産税を支払えない時点で任意売却という方法があります。これは買い手がいる場合に有効です。土地や家屋などを売却することで、固定資産税を支払う義務がなくなります。 しかし買い手もつかず、支払いもできない場合に債務整理をすれば、借金のように支払いの義務がなくなるのではないかと考えませんか。固定資産税は債務ではありません。国民の義務です。 なので、たとえ自己破産をしても固定資産税がなくなることはなく、支払いの義務も消えません。税収はどこまでもついてきます。

固定資産税を滞納してしまった場合のポイント

固定資産税の滞納のリスク|差し押さえ・対策とポイント

固定資産税を滞納してしまった場合、解決するためにはポイントがあります。

支払いが困難な場合は窓口に連絡

固定資産税の支払いが困難な場合は、役所などに相談する方法があります。支払えない場合は、電話や直接役所に出向いて相談するのがベストです。 上記でも述べたように様々な方法があります。そんな様々な方法の中で、役所の担当者と一番の得策を探ることができます。 税金は国民の義務なので、借金のように債務整理をしてもなくならずに一生ついてきます。滞納処分の停止以外に原則納税の義務はなくなりません。支払いが困難でどうしようもないと一人で悩まずに、まずは窓口に相談してみましょう。

そのまま放っておかない

固定資産税の支払いが困難だからと言って、そのまま放っておいてもなにも解決しません。放っておくことでより大変なことになる可能性があります。 滞納を続けることで差し押さえられた場合、個人の場合は財産の調査のために会社などにも連絡が行きます。事業主の場合は来月には売掛金があるから支払えると考えていても、実際売掛金が入ってこない場合もあります。 放っておくことで自身の信用問題になる可能性もあります。

固定資産税の滞納

固定資産税の滞納のリスク|差し押さえ・対策とポイント

土地や家屋を所持しているかぎり、毎年4回固定資産税を納めなければいけません。しかし、その支払いが生活を圧迫しているために、支払いを滞納してしまう場合があります。 そこで大切なのは、一人で悩まない・督促状がきた場合に放っておかないことです。役所などの窓口に相談することで、解決策が見えてくる場合もあります。放っておくことで自身の財産などを差し押さえにあって会社に連絡が行き、信用を失ってしまう可能性まであります。 納税は国民の義務です。土地や家屋を所持している限り固定資産税は一生ついてきます。新築で家を建てる、相続で山がついてきた場合など新たに固定資産税の支払いが発生する場合があります。 その時に慌てないように自身で調べ備えておくことが必要です。

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