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リネン素材の洋服を洗濯するときのポイント|シャツ/ワンピース

更新日:2020年08月28日

リネン素材の服は素朴な風合いが素敵です。でも洗濯をしたら縮んでしまったり、ひどいシワになってしまうという悩みをお持ちの方もいらっしゃるでしょう。ここでは麻素材のリネンの服ともうひとつのリネン類(寝具など)の洗濯の仕方について解説します。

リネン素材の洋服を洗濯するときのポイント|シャツ/ワンピース

リネン素材のものを選択するときのポイント

まずここでは寝具としての「リネン」の洗濯の仕方を説明します。シーツ類などの種類によって洗う時の注意事項が違います。ここでは「コットン」「ウール」「レーヨン」の3つの素材について洗濯の注意点などを見てみましょう。

コットン素材の洗濯

コットン素材は水で洗濯することで5%~7%縮むという特徴があります。シーツの場合一枚布の平らなタイプは少し縮んでも使用できなくなることはありませんが、ベッドや布団をくるんで覆うタイプのシーツは洗濯の縮みによってサイズが合わなくなり使えなくなることもあります。

コットンは一回目の洗濯で一番縮みやすくなっています。乾燥機などにかけるとより縮んでしまう場合もあります。コットンのリネン類はまず一回目の洗濯は慎重に手洗い、または洗濯機ならドライコースなどでソフトに洗濯することをします。そして必ず「水」を使いお湯や乾燥機は一度目の洗濯の縮み幅を見てから判断しましょう。

ウール素材の洗濯

ウール素材の敷きパッドなどを洗濯するときは、たたんで洗剤液に浸けて押し洗いするのが一番安全です。洗濯機を使う場合は洗濯ネットにたたんで入れ、ドライモードで洗います。ウール素材は水を含むと重くなり干した時に型崩れを起こしやすい素材です。また脱水機をかけすぎても繊細なものは型崩れしてしまいます。

ウール素材の寝具は洗ったあとバスタオルなどに挟んで水分をできるだけ取ります。そして吊るすのではなく、平干しにすると劣化を防ぐことができます。

レーヨン素材の洗濯

レーヨン素材の特徴は長く水に浸けるほど、どんどん縮んでゆくということです。そのためレーヨン素材のリネンの洗濯は「短時間」がポイントです。基本的にレーヨン素材の洗濯表示には「手洗い禁止」のマークが付いています。(もちろん洗濯機もNGです)ただ、ほんの数分間で洗い上げた場合には縮みはほんのわずかで洗濯後干す時に伸ばしながら干すことでほとんど気にならない程度です。

レーヨン素材のものを洗うとき水に浸ける時間は「1~2分」というルールのもと洗濯してみましょう。そして干す時は形を整えながら伸ばすようにしていきましょう。でもお気に入りの枕カバーなど失敗したら困るものはドライクリーニング店に任せることをします。

カーテンなど

リネンのカーテンの洗濯のポイントも「洗濯時間は短く」「脱水時間は短く」の2点です。完全に乾いてからアイロンをかけるより、少し湿度があるうちにアイロンをあてた方がシワがよく伸びます。

風通しの良い窓のカーテンなら、水滴が垂れない程度に軽く脱水してカーテンレールにかけたまま自然乾燥しても良いでしょう。部屋の顔になるカーテンなので、シワの解決策がポイントです。

タオルリネンなど

タオルの洗濯のポイントはふんわりした仕上がりでしょう。肌に直接触れるタオルの洗濯は乾いた時の肌触りが重要です。

タオルを乾かした後のゴワゴワ感の原因は主に次の理由です。ひとつは「乾燥しすぎ」、通常繊維はある程度の湿度を含んでいるので乾燥機のかけすぎには注意が必要です。

もうひとつは選択によって繊維が倒れてしまい固く感じるためです。それを防ぐためには干す時に軽く何度が振って繊維を立たせるようにするだけで仕上がり感が違ってきます。

頻度は?

リネンの洗濯の頻度ですが、使い方や種類によって異なります。カーテンなどは時々ホコリをとる程度の掃除をしながら「春と秋」など季節の変わり目に洗濯する程度でよいでしょう。

寝具であるシーツや枕カバーなどは、週に一回程度は洗濯することをします。人は寝ている間にもコップ1杯分の汗をかくといわれているので、可能なら週に2~3回洗濯できればよりベターです。

直接肌に触れる洋服はできれば着るたびに洗いましょう。セーターやその他傷みやすい素材以外は毎回洗濯することをします。

洗濯をする前に注意すること

次は洗濯をするときの基本事項です。次の2点は必ずチェックして洗濯をしましょう。

洗濯表示を確認する

洗濯表示を詳しく見てから洗濯をする方は少ないのではないでしょうか。でも面倒だと思われるそのひと手間で洗濯に関する失敗はぐんと少なくなるはずです。特に「色落ち注意」というはその表示のものだけではなく、洗濯機の中で他の洗濯ものに色が移ってしまい被害が大きくなります。リネン素材の服の中にはかなり多くの色落ちに気を付ける必要のあるものがあるので注意が必要です。

洗剤

洗濯洗剤の中には「蛍光増白剤」という見た目を白く保つための添加物が含まれているものがあります。真っ白いシャツなどにはこの「蛍光増白剤」は良い面を発揮するのですが、リネン素材の魅力のひとつである「きなり」や「淡いベージュ」などは変色を起こす可能性があります。

他の「藍色」やアースカラーと呼ばれる自然に近い色合いも蛍光増白剤の影響で本来の良さを失う恐れがあります。そのため洗濯洗剤に含まれている材料には気を配る必要があります。リネン素材を洗濯するときは、「石鹸成分の自然派洗濯洗剤」や「オシャレ着洗い用洗濯洗剤」を使うことをします。

リネン(麻)素材の洋服を洗濯するときのポイント

リネン素材の洋服を洗濯するときのコツについて説明します。リネン素材は服によってはシワも味わいのひとつと言えますが、できれば大きなシワは残したくありません。ここでは「シャツ」「ワンピース」「ストール」に分けて洗濯のポイントをみてみましょう。

シャツ

リネン素材のシャツの洗濯でまず心配されるのが「色落ち」でしょう。リネンシャツは他の素材に比べて「色落ち・色移り」しやすいものが多くあります。できれば他のものとは分けて洗うのが望ましいのですが、できない場合はそのシャツの色に近いものを集めて一緒に洗えば色移りがあってもあまり気になりません。

ただ、濃い色あいのシャツの場合はまわりへの影響が大きいので面倒でも別々に洗うことをします。リネン素材のアイロンがけも大変だと思われているかたも多いでしょう。シャツが乾いてからアイロンをかけようとしてもなかなかシワは伸びません。リネン素材のシャツにしっかりアイロンをかけたい場合はシャツがまだ半乾きのときにアイロンをかければシワは簡単に伸びます。

ワンピース

ワンピースも基本はシャツと同じです。色の濃いものはできるだけ単体で洗濯することをします。シャツにも同じことがいえますが、脱水機に長時間かけるとリネン素材の場合シワになりやすいのであまりできません。

ワンピースは面積も広いのでシワになるとアイロンがけにも時間を要します。脱水機は水が滴らない程度の時間かけて、あとはシャツと同じように半乾きの状態でアイロンをかけると早くシワが伸びます。

Tシャツ

Tシャツはラフに着こなす物が多いのでひどいシワでなければ、そんなに神経質にならないという方が多いでしょう。干す時にたたんで手で叩くようにするとシワが伸びます。

チーフ

チーフはアイロンかけが面倒という方も多いのではないでしょうか?アイロンかけを楽にするためには干す時によくシワを伸ばしてから干します。

清潔なトレーなどにピッタリと貼りつかせて乾かすとシワが伸びたまま仕上がるので、アイロンかけが不要になります。

セーター

セーターは必ずネットに入れて洗濯しましょう。網目が他の洗濯ものと絡みやすいということと、型崩れを防ぐためです。

そして縮み防止のために乾燥機にはかけずにバスタオルなどで挟んで水分を取り、台の上などに平干しにすることをします。

スカート

スカートは洋服の中でもシワが気になるジャンルではないでしょうか。スカートを洗濯する時も他の洗濯ものと絡み大きなシワになることを防ぐために必ずネットに入れましょう。

脱水機にかける時間も短くし洗濯物の重さでシワがなるべく伸びるように干すことでアイロンがけが楽になります。

ストール

リネン素材のストールは自然な色合いが特徴です。シワさえも味わいのひとつになっている事が多いでしょう。ストールも色落ちしやすいものが多いので、他の物とは別に洗うか同系色のものと一緒に洗いましょう。ストールの場合は脱水機にかけすぎると型崩れや伸びてしまうという不安があります。

リネン素材のストールは水が滴らない程度脱水機にかけたあと、バスタオルの上などで平干しにすることをします。

リネンを洗濯したときの失敗談

ここではよくあるリネンの洗濯の失敗談をご紹介します。

縮み

「朝の出勤前に洗濯して干す時間がなくなり、夕方まで洗濯機の中に放置してしまったらシワが取れなくなり仕方なくもう一度洗濯し直した」

「洗濯機の中で他の洗濯ものと絡まり、必要以上にシワになってしまった」

このようにひどいシワを作らないためにはネットに入れたり、脱水した後はすぐに洗濯機から出すことが大切です。

伸びる

「洗濯機の中でセーターが他の洗濯ものと絡まって袖が伸びてしまった」

「干す時に時間がなくて形を整えなかったら襟ぐりが伸びてしまった」

リネンのセーターは特に注意が必要です。必ずネットに入れて形を整え平干しにしましょう。

色落ち

「白いシャツとリネンの赤いストールを一緒に洗濯したら白いシャツに色移りしてしまった」

リネンは素朴な色合いが特徴の洋服が多いのも特徴です。そして色落ちしやすいものもとても多いので色の薄い他の物と一緒に洗濯するのは避けましょう。

しわ

リネン素材の大きな特徴のひとつがシワになりやすいということです。個人の好みにもよりますが、そのシワが良い雰囲気を醸し出しているといえる服もあるのは確かです。シワが気になる場合は「脱水機にかけすぎない」「伸ばしながら干す」「半乾きのうちにアイロンをかける」など工夫すれば、シワはかなり抑えられます。

リネン素材の洗濯はこれでもう大丈夫!

リネン素材の服とリネン類と呼ばれる寝具の洗濯の仕方について見てきました。基本的に洗濯は洗濯表示に従えば失敗することはあまりありません。しかしリネン素材の服の洗濯は「色落ち」「シワ」などいくつかの課題があり、洗濯をするときにコツがいることも確かです。「縮み」による失敗も少なくないでしょう。

リネン素材の洗濯はほんのひと手間をかけることでいつまでもきれいなまま使うことができます。主なポイントは3つ、「短時間で洗う」「他の物とは分けて洗う」「脱水機は短時間、半乾きでアイロン」です。このポイントをしっかり守ればもうリネン素材の洗濯は心配ありません。

初回公開日:2018年01月18日

記載されている内容は2018年01月18日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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