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2022年問題|生産緑地法/介護/地方/教育・おすすめの本

社会人常識

2022年問題という非常に大きな問題について、あなたはどれくらい理解しているでしょうか。私たちには全く関係ないと思われているそこのあなた、これは日本に住むすべての人に大きな影響をもたらします。今回はこの2022年問題について詳しく解説いたします。

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2022年問題とは

年代が符号となっている問題とはいくつかあります。そこそこ前になりますが、近年では2000年問題が代表的でしょう。あの問題では2000年になることでコンピュータが正常に認識できなくなるため、各企業が対応に追われたというなつかしいトラブルです。 このような年代によって発生する問題の中で、最近になってからひときわ取り上げられるようになったのが2022年問題となります。取り立てて目立つような数字ではないので、この年代だけを見ても何のトラブルが発生するのかは想像できないでしょう。いったいどのような問題が発生するのでしょうか。

わかりやすく解説

この2022年問題とはすごくおおざっぱに説明してしまうと、都市部を中心に大量に宅地が供給される可能性が発生するので、地価が下落して日本に大きな影響をもたらす可能性が大きいというかなり危険な問題です。 この2022年問題の根底にあるのが生産緑地制度です。この制度は条件を満たした市町村から認められた農地は固定資産税の減免や相続税の納税猶予を受けられるというものなのですが、この制度認定された農地はその土地を農地として管理する義務を負います。 管理義務は市町村に対する生産緑地の買い取りの申出が必須であり、その条件が従事者が死亡してしまうとか故障により農業を続けることができなくなってしまうか、「生産緑地として公示されてから30年経過する」かの2択になります。 生産緑地制度が始まったのが1992年なので、この管理義務がなくなるのが2022年となります。2022年問題とはここにリンクします。1992年に指定された農地が2022年に管理義務がなくなって宅地転用が可能となり、一気に不動産市場に流れる恐れがあり、そこから地価下落に繋がると問題視されています。

生産緑地法の2022年問題

それではより具体的に、この2022年問題について掘り下げていきましょう。いったいどのようなことが起きると予想されているのでしょうか。

不動産業界はどうなる?

この生産緑地制度は30年経過した土地を行政に買い取りを申し出ることが可能です。そのため、制度認定された農地が行政に買い取られる場合はそこまで不動産業界に大きなショックを与えることは少ないと推測されています。しかし、実際には行政の財政も苦しいので買い取りはほとんど発生しないだろうと考えられています。 その結果、大量の土地が売却されるようになると推測されており、需要と供給のバランスが確実に崩れて地価は大崩れするだろうと懸念されています。生産緑地は、2022年問題の根底的な部分なので不動産業界も大荒れになるだろうと覚悟をしております。

マンションやアパートはどうなる?

当然、需要と供給のバランスが崩れるので、2022年問題によって価格破壊が出てくるでしょう。どの程度のレベルで破壊されるのかまでは推測できませんが、現行の金額よりも大きく下落する予想が大筋で立てられているので、2022年問題が発生するまで、マンションを購入することを控えている人も多くなっております。 「どうせ安くなるのだから今手を出すだけ損」という考え方です。2017年の現在ではそこまで買い控えは生じておりませんが、2022年問題に対しての対策を一切せずに2020年代に突入した場合、マンションの購入を控える人も大量発生し、不動産業界も冷え込むという予想もあります。

農地の維持はできないのか?

実際に、生産緑地制度に認定が解除されたところで、そこの土地を管理している人が農地を手放さなければ問題ないと考える人もいるでしょう。その考え方は正しいのですが、この制度は固定資産税の軽減がされており、この軽減もなくなるという現実の前ではその考え方は難しいでしょう。 実際にどの程度軽減されていたのかというと、なんと宅地の1/200分で済むようになっていました。生産緑地指定された農地は極端に低い税額になっていましたが、解除されることでいきなり高い税金を納める必要性が生じるので、はっきり言って維持できない人が続出するでしょう。 つまり、「農家ではないから土地はいらない」という考え方で2022年問題が発生するのではなく、「農地の税金が払えないから、一秒でも早く手放したい」という考え方で2022年問題が発生するのでより深刻なものとなってしまいます。

生産緑地制度発足当時はどうだったの?

1992年はバブル崩壊がすでに始まっており、日本経済と日本人は大きな混乱期に巻き込まれることになるのですが、実は地価の急上昇はまだ終わっておらず、地価が急上昇していた地域の地主は大きなダメージを負っています。 このダメージをどうにかして減少させるために編み出された方法が賃貸住宅を建てるという方法です。というのも、賃貸住宅を建てることで税制優遇が発生し、固定資産税が6分の1など非常にありがたい状況に運ぶことができるからです。 その結果、地価が上がりすぎて税金に苦労していた方々が、税金優遇を求めて賃貸住宅をとりあえず建てる世の中になってしまい、大量のアパートやマンションが誕生します。その結果、2022年問題の先駆けのように需要と供給のバランスが崩壊して賃料が劇的に下がることになってしまいました。 逆に言えば、土地を売却するという選択をとる人が少なかったことを意味しており、なんとか税金を減らすことで維持はしようという選択を選んだ人が多くいました。2022年問題では土地の売却に逃れる人の数がどうなるのかまでは推測できませんが、大きな混乱に繋がるのは間違いないでしょう。

介護の2022年問題

介護の2022年問題

この2022年問題とリンクしているのが介護施設です。介護施設は高齢化社会において必須となる施設です。マンションやアパートなどの賃貸住宅が飽和状態になるリスクを避けるためにも高齢者住宅や介護施設の土地活用を選択した方が良いという考え方が強くなっており、2022年問題対策として介護施設の名前がたびたび出てきております。

地方の2022年問題

地方の2022年問題

都市圏において問題視されている2022年問題は地方で影響はあるのでしょうか。2022年問題からどのように地方に影響が出るのかを推測しましょう。

人口がよりいびつになる?

2022年問題で考えられているのが、アパートやマンションが乱立し、地価が下落することです。逆に考えれば、都市圏の家賃や賃貸料が安くなることを意味しており、今までよりも多くの働き手が都市圏に入り込むことが予想されております。つまり、2022年問題によって地方の人口が減少する恐れがあります。

教育の2022年問題

教育の2022年問題

2022年問題による人口の流れは教育分野においても悪影響をもたらします。働き手が都心部に集中すると言うことは、人口減に繋がります。つまり、地方の子供も加速度的に減少するということです。そうなると、地方の学校に生徒が急速にいなくなるので学校の閉鎖も加速度的に進むでしょう。

2022年問題を取り扱ったおすすめの本

マイホーム価値革命―2022年、「不動産」の常識が変わる (NHK出版新書 519)
マイホーム価値革命―2022年、「不動産」の常識が変わる (NHK出版新書 519)

このように2022年問題とは5年後という近い未来でありながら、一般市民の方々に非常に大きな問題をもたらすものであり、生活を一変させてしまう可能性を秘めています。そのため、座して放置するのは危険であると言えるでしょう。 この2022年問題をより深く知るためには専門的な本を読むといった対策が必要になります。いくつかこの2022年問題を題材にして本は出版されているのですが、最もわかりやすく問題について説明しているのは「マイホーム価値革命―2022年、「不動産」の常識が変わる」でしょう。こちらをオススメします。

他人事にしてはいけない2022年問題

このように2022年問題はかなり深刻な問題です。国としても対策は講じているようですが、それでもこの流れは止まらないという専門家も多く、私たちはこの大きな問題に立ち向かう必要があります。 しかし、知らないまま2022年問題に立ち向かうのは極寒の中裸で挑む様なものなので、実際に問題に対面しても動けるように知識を持って挑むようにしてください。

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