IT人材のためのキャリアライフスタイルマガジン

賞与はもらえる?嘱託社員の給与相場や就業規則

制度

「嘱託社員」というものをご存知ですか?では「契約社員」との違いはわかりますか?同じ「社員」でも、呼び名がちがうと何が違ってくるのでしょうか。そこで今回は、「嘱託社員」「契約社員」「正社員」など、呼び名の違うこれらについて、詳しく紹介していきたいと思います。

更新日時:

嘱託社員とは?

嘱託社員とは?

「嘱託社員」と聞いて「正社員」や「契約社員」と、どう違うのか分かりますか。「嘱託」とは「仕事を依頼する」という意味ですが、では「嘱託社員」とはどのような雇用形態なのでしょうか。 「嘱託社員」とは、非正社員の雇用形態の一つで、雇用期間に定めがある有期雇用契約のもとで、働いている人のことです。「嘱託社員」というのは法で規定されているものではないので、明確な定義はありません。 実際には、定年退職後の再就職で、雇用契約をした社員を指すのが大半です。有期雇用契約ですので、契約期間の満了をもって終了、契約更新されれば、そのまま継続という形になります。 「嘱託社員」の意味は企業などによってさまざまで、医者や弁護士など高いスキルをもつ人を雇う際に「嘱託社員」と呼ぶこともあるようです。

嘱託社員・契約社員・正社員の違い

嘱託社員・契約社員・正社員の違い

「嘱託社員」「契約社員」「正社員」と、違った呼び名ですが、どこがどのように違ってくるのか、細かく見ていきたいと思います。

正社員

「正社員」とは、正規雇用で企業に雇用された従業員のことで、「正規社員」ともいいます。雇用契約上、特別な取り決めなく雇用された社員のことです。 「正社員」には、雇用期間の定めがないこと(終身雇用)、解雇が厳しく制限されていること、原則としてフルタイムで勤務し、三六協定(さぶろくきょうてい・労働基準法36条に基づき労働時間が1日8時間、週40時間を超えてはならない)の範囲内で残業も義務付けられているのが特徴です。また、フルタイムといっても企業により所定労働時間は異なり、裁量労働制や短時間勤務などの「正社員」も存在しています。 また、多くの「正社員」の場合は、企業の中でも中心的に働き、安定的に処遇されています。

契約社員

「契約社員」とは、一般的に「雇用期間に定めがある従業員」のことです。「正社員」には、雇用期間の定めがありません。つまり、企業側から解雇されたり、自ら退職しない限り、ずっと働くことができます。 それに対して「契約社員」は、雇用契約で定められた期間だけ勤務し、契約期間が満了した時点で仕事は終了となります。契約が満了した時点でそのまま勤務する場合は契約更新し、契約更新しない場合は、別の企業などに行くことができます。この契約の形態を「有期雇用契約」といいます。 「労働契約法」では、「契約社員の契約期間は最長で3年間」と定められています。ただし、高度な専門知識をもついわゆるスペシャリストと、60歳以上の従業員との契約は、「最長で5年間まで」となっています。

嘱託社員

「嘱託社員」とは、「契約社員」と同様に、「雇用期間の定めがある従業員」のことを指します。企業と「有期雇用契約」を結んで勤務するということですから「契約社員」と同じことになります。 法の上では「嘱託社員」という契約区分が存在するわけではありませんので、別の言い方をするなら、「嘱託社員」とは、『一部の「契約社員」につけられた呼び名』ということになります。定年退職後の「正社員」を再雇用した場合に「嘱託社員」と呼ばれるのは、定年退職後に雇用期間の定めがなかった従業員が、「有期雇用契約」になったためです。 「嘱託社員」と「契約社員」の違いといえば、労働時間です。「契約社員」はほぼフルタイムなのに対し、「嘱託社員」の労働時間はまちまちで、定年退職後の再雇用のケースが多いことから、臨時や非常勤意味合いが強いです。

嘱託社員の就業規則や雇用契約のきまり

嘱託社員の就業規則や雇用契約のきまり

「嘱託社員」の就業規則や雇用契約については、さまざまな決まりがあります。それを一つずつ、詳しく見ていきましょう。

就業規則

「嘱託社員」の就業規則は、「有期雇用契約」をかわす際に、特に「嘱託就業規則」に記載がない場合、一般の「正社員」と同じになります。 しかし、定年退職後に「嘱託社員」となった場合の有給休暇については注意が必要です。定年退職後に一日も空けずに「嘱託社員」となった場合には、定年前の有給休暇の残日数が、定年後の嘱託社員になった後も継続して取得できます。また、勤務年数についても継続されます。 「嘱託社員」の就業規則には、通常、労働時間や休日、その他の労働条件などについて記載されます。「嘱託社員」の労働時間および休日は、「嘱託社員」本人の希望、能力、経験、企業の経営状況、職場状況などを総合的に判断して、個別の嘱託契約として定められます。 その他の労働条件については、有給休暇、契約更新時の給料の改定の可能性、賞与、退職金、休暇についてなどが、記載されます。よく理解し納得したうえで、契約を行うようにしましょう。

雇用契約

「嘱託社員」の雇用契約は、「有期雇用契約」の原則に従うことになります。契約期間がある「有期雇用契約」は、期限が来たら終了するのが原則です。しかし、期限の定めがあっても、更新される事情があるときは、更新されるのが原則で、更新拒絶(雇止め)には、期間の定めがない契約にならって、解雇が許される場合と同じ条件と手続きが必要です。 つまり、更新されるのが妥当な場合に、更新を拒絶されたときには、「正社員」と同じ条件と手続きでなくてはいけない、ということです。厚生労働省では、トラブル防止のために、「有期雇用契約の締結及び更新・雇止めに関する基準」を設けています。ですが、これは罰則付きの強行法規ではありません。

有期雇用契約

「有期雇用契約」について、もう少し詳しく説明します。「有期雇用契約」というのは、契約期間のある労働契約のことで、「有期雇用契約」の労働者を「有期雇用労働者」と呼びます。 労働基準法では、この「有期雇用契約」は、1年を超える期間について契約してはならない、と定められています。これは強制労働や不当な人身拘束を排除するために、長期の雇用契約で労働者を縛ることにならないように、といった理由で定められています。 ただし、一定の事業の完了に必要な期間であると認められる場合のみ、3年を超えない期間で契約をすることができます。 実は「嘱託社員」には種類があります。その種類とは、定年退職後の再雇用の場合の嘱託型契約社員、高度専門職型契約社員、準社員型契約社員、パート・アルバイト型契約社員などです。つまり、すべて「契約社員」の枠に入るというわけです。

嘱託社員の給与の相場

「嘱託社員」の「給与」については、時給制のところも多く、そうした企業では「正社員」と比較するとかなりの差額があるようです。固定給であっても、「正社員」の5割から多くて7割といったところです。 ただし、高度な専門知識を持ついわゆるスペシャリストの「嘱託社員」は、また違った給与形態になっているようです。また、定年退職後の再雇用による「嘱託社員」も、定年退職前に比べて、地位や役割に大きな変動がなくても、給与が下がるのが一般的なようです。

年収

「嘱託社員」の年収についても、「正社員」と比べて5割から6割なのが一般的です。給与に比べて割合が下がるのは、「賞与」が大きく関係してくるからです。「賞与」がまったく無い「嘱託社員」の場合は、5割を下回ることもあり得ます。 もし、立場や給与に不満を感じ、自分の希望する条件がそろう企業で働きたいと思ったら、転職エージェントに相談することをおすすめします。転職のプロがあなたに合う求人を紹介してくれます。

嘱託社員の社会保険

「嘱託社員」の社会保険についてですが、「嘱託社員」であっても『「正社員」のおおむね4分の3以上の勤務時間』であれば、社会保険には強制加入になります。本来、強制加入なので、加入できない場合は違法となりますが、「企業側の事情で加入できない」などと告げられるといったケースが報告されているため、確認をしておいた方がいいでしょう。

嘱託社員に賞与はある?

嘱託社員に賞与はある?

「嘱託社員」の「賞与」、つまりボーナスなどに対しては、契約時の就業規則にに基づき定められています。「嘱託社員」の「賞与」は、「有期雇用契約」の際に提示された就業規則に、「賞与」に関して特別な記載がない場合には、その企業の「正社員」と同じ扱いになります。 つまり、就業規則に「賞与」に関しての記載がある場合には、記載されている通りに「賞与」の有無が決まります。「賞与」に関しての記載がない場合には、その企業が「正社員」に「賞与」を支払っているときには「嘱託社員」にも「賞与」は支払われますし、「正社員」に「賞与」がないときには、「嘱託社員」にも「賞与」がないことになります。 就業規則に「賞与」についての記載があるときは、ほとんどの場合、「正社員」の「賞与」の6割から7割に設定されているようです。 もしなかなか評価されないと悩んでいるなら、きちんと人事評価してくれる企業に転職するのもひとつの道です。転職エージェントなら、今後のキャリアの相談も可能です。希望に合う求人を紹介してもらいましょう。

嘱託社員は退職金がでる?

「嘱託社員」の「退職金」ですが、これも「有期雇用契約」においての就業規則によって定められています。就業規則に「退職金」に関する特別な記載がない場合には、「正社員」と同様に扱われます。 就業規則に「退職金」についての記載がある場合はその通りに「退職金」の有無が決まります。就業規則に記載がない場合には、「正社員」と同様の扱いになり、「正社員」に対して「退職金」が支払われていれば、「嘱託社員」であっても「退職金」が支払われます。

有給休暇はある?

「嘱託社員」の「有給休暇」についてですが、「正社員」「契約社員」「嘱託社員」にかかわらず、条件を満たしていれば取得できます。 ちなみにその条件としては、労働時間が週30時間以上の人に、企業は、「従業員が6ヶ月以上勤務し、その企業で働かなければならない日の 8割以上出勤したときには、6ヶ月経過後には、10日間の有給休暇を与えなければならない」というのが法律で決まっています。有給休暇を与えない場合には違法となります。

嘱託社員は副業してもいいの?

「嘱託社員」の「副業」についてですが、こちらも「有期雇用契約」の際に提示された就業規則によって定められています。就業規則に特別に「副業」を禁止する旨の記載がない限り、「副業」を行っても問題ありません。しかも、「副業」を禁止する旨が記載されていたとしても、禁止する根拠がなければ、法的有効性を持たないことになります。 「嘱託社員」や「契約社員」は就業規則の規定により、ほとんどが時給制であったり、「賞与」が無かったり、といった状況です。そうすると、生活していくために「副業」やダブルワークをせざるを得ない状態になることもあります。そのような場合に「副業」を禁止するのはどうなのか、といったことが問題視されてきています。

嘱託社員の今後

嘱託社員の今後

「嘱託社員」について紹介してきましたが、かなり就業規則に縛られた、不自由な契約形態である印象を持ちます。契約する際の就業規則によって、さまざまなことが変わってきてしまいます。「嘱託社員」として勤務する際には、就業規則をきちんと理解し、納得したうえでの契約をおすすめします。

関連タグ

アクセスランキング