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マイナス金利でのメリットとデメリット|国際/企業/銘柄

家事

昨年の1月に日銀が衝撃的なマイナス金利を導入して1年半が経過しましたが、皆さんの生活にどうような影響があったでしょうか。そもそも、このマイナス金利とはいったいどういうことなのか、主な金融商品を事例にして紐解いていきましょう。

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マイナス金利とは何がマイナスになるの?

マイナス金利とは何がマイナスになるの?

マイナス金利とは、メガバンク等の銀行が日本銀行に預けている当座預金に対して、その一部をマイナス金利にするというものです。具体的には、その当座預金残高はマイナス金利導入時約260兆円だったのが、現在(平成29年8月)約360兆円に膨れ上がっています。その新規増加分の一部にマイナス0.1%の金利を適用するというものです。 それに伴って、当時の長期国債や短期国債の金利が、すべてマイナス金利となっていました。その後、日銀のイールドカーブコントロールにより、長期国債はわずかなプラスに浮上しています。このイールドカーブコントロールというのは、ザックリといえば長期国債と短期国債との金利差を拡大させるというもので、民間銀行の利ザヤ(預金と貸出の金利差)縮小による収益悪化を和らげようという意図があります。 要するに、今のところ預金金利がマイナス金利になって手数料を払うということではなく、今まで通りほんのわずかながらも利息がもらえるということです。

マイナス金利はどうして必要なの?

マイナス金利はどうして必要なの?

そもそもマイナス金利は、日銀の金融緩和政策の一環としての金利引き下げの究極の選択といえます。従来から、景気低迷期には繰り返し実行されてきた政策ですが、マイナス金利になるのは史上初のことです。この政策は、金利低下⇒企業融資増加⇒設備投資増加⇒企業収益改善⇒賃金アップ⇒消費拡大⇒物価上昇⇒企業収益向上といったシナリオで、景気の好循環を図ろうとするものです。 その資金が、また日銀当座預金という形で日銀に還流してしまっては全く意味がないので、マイナス金利にして「もう当座預金に預けないで企業融資やM&Aに有効活用してほしい」ということなのです。

マイナス金利のメリットは?

マイナス金利のメリットは?

マイナス金利で金利が低下すれば、企業や個人ローン利用者(住宅ローン、オートローン等)には絶大なるメリットがあります。また、市場には潤沢な資金があふれて、株式投資、不動産投資等が活況を呈することになります。また、金融庁が推奨している「貯蓄から投資へ」というスタンスが国民に浸透しやすくなるというメリットもあります。ここでは、具体的な金融商品を取り上げて、そのメリットを説明していきましょう。

住宅ローンのメリット

マイナス金利の最大のメリットは住宅ローンです。現在、大手銀行で変動金利約0.6%、全期間固定金利約1.2%(期間25年)まで金利が低下しています。また、ネット銀行であればさらに割安な金利となり、そのメリットは大きくなります。これは、平成バブル期の金利(約7~8%)と比較すると一目瞭然、金利が異状に低いといえます。 ぜひ、このメリットを見逃さないで、しっかりとしたライフプランを立案することをお勧めします。たとえば、新規に住宅ローンを検討されている方は、固定金利を主軸としたローン設計の方がメリットが大きいです。また、借り替えを検討されている方は、借入残高1,000万円以上、残存期間10年以上であれば、諸費用(保証料、手数料、登記費用等)を差し引いてもメリットになるケースがありますので、めんどくさがらず積極的にメリットを享受しましょう。

不動産投資のメリット

現在、東京都市部を中心に不動産価格が急騰しています。場所によってはバブル期よりも上昇している所もあります。まさしく「プチバブル」状態にあるといえます。これは、先ほどふれた日銀のマイナス金利政策によって、有り余った資金が不動産投資に向かったこと、さらに、円安によって欧米や新興国の投機マネーが、割安だった日本の不動産に流入したということです。 また、相続税控除の縮小による相続対策の一環として、金融機関がアパートローン等での節税対策に注力したことも価格上昇に弾みをつけました。このように、実需以上に投資、投機の対象として不動産に注目が集まっているので、価格が上昇するメリットがあります。

国債のメリット

このマイナス金利で一番バブル状態にあるのが、国債ということになります。なんといっても、日銀が年間80兆円もの国債を新規で買い続けているので、市場では国債が品薄状態で価格が急騰しています。現在の国債の金利は、個人向け国債で約0.05%、新型窓口販売国債で約0.1%(期間10年)と大手銀行の定期預金金利(金額、期間を問わず0.01%)よりも若干のメリットがあります。 また、国債は銘柄ごとに価格があり、その需要が旺盛であれば価格が上昇していくことになります。たとえば、証券会社等で販売されている新型窓口販売国債であれば、株と同じように市場価格での途中売却も可能で、現在のように価格上昇時にはキャピタルゲイン(売買益)をゲットできるメリットもあります。

株式投資のメリット

一昔前まで株式投資は、証券会社窓口や営業担当者からの買入が主体で、その売買発注も電話でしたので、一般投資家には少し敷居が高く、クイックレスポンスではありませんでした。しかし、昨今のインターネット環境の整備で、ネットでのリアルタイムの売買発注が可能となりました。 また、情報ツール、トレーディングツール等も大変充実しており、自己判断するに値する価値ある内容となっています。そのような環境が整った株式投資ですので、このマイナス金利での潤沢な投資資金が、株価上昇の後押しをしています。また、個人投資家のみならず、外国人投資家もマイナス金利の金融緩和政策や政府の公共投資を含めた財政政策または政権の安定性を理由として、日本株買いを加速させています。

投資信託のメリット

金融庁は様々な税制優遇のメリットを打ち出して、国民に投資信託の魅力を周知徹底しようとしています。なんといっても、このマイナス金利の状況にもかかわらず、国民の資産運用の50%以上が現預金というのが現実です。具体的な制度として、確定拠出型年金やNISA(少額投資非課税制度)、積立NISA(平成30年より実施)等があります。 マイナス金利の低金利だからこそ、課税優遇措置を賢く利用して人生設計をすることが肝要です。もちろん、投資信託はリスク商品でもありますので、その選定にあたっては金融機関の提案を参考程度にしながら、自分自身でネットの情報ツール等を活用してスキルアップすることも必要です。もし、独立系のファイナンシャルプランナーの意見が聞ければ、それは客観的な提案であることが多く、メリットがあると考えて良いでしょう。

マイナス金利のデメリットは?

さて、ここまでマイナス金利のメリットを説明してきましたが、デメリットはないのでしょうか。まず、国民にとって、預金金利がほとんど付かないという致命的なデメリットがあります。また、金融機関にとっても利ザヤの縮小で収益が圧迫されるとともに、預かった資金の運用益も格段に低下します。 そのため、一部金融機関では高金利の外貨預金、外国債券等にシフトしましたが、それも為替リスクの荒波に揉まれて、運用益は芳しくありません。さらに、生命保険会社の運用難も深刻で、保険料の引き上げ、一部商品の販売中止等のデメリットが表面化しています。

マイナス金利はどうなるの?

マイナス金利はどうなるの?

今の政府日銀が、実現不可能に近いインフレターゲット2%ということに固執しすぎると、マイナス金利が長期化する危惧があります。そうなると、金融機関の体力も消耗していき、日本経済、国民生活への悪影響が鮮明になり、メリットよりデメリットが大きくなるでしょう。ですから、国民として、本当にマスコミがはやし立てた「アベノミクス」が最善策だったのか、ただの旧態依然とした政策ではなかったのかを、いま一度チェックする必要があります。

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