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手術する人にとっては、執刀医や看護師からの言葉は大きな安心感につながります。温かい言葉や手術後の明るい未来を想像させるような言葉はもちろん、緊張感をほぐすような、くすっと笑ってしまう言葉をかけてもらえるのも、手術する人にとっては嬉しいものです。
例文としては、「○○さんを救うために全力を尽くします」や「今から〇時間後には、新しい世界にいるからね」「手術をすれば〇カ月後には旅行に行けますよ」というような言葉は、手術に踏み切る励みになるでしょう。
手術する人にかけるべきではない言葉の例
手術する人にかける言葉として、相手に寄り添う温かい言葉や、未来の明るく前向きになれる言葉を例文としてご紹介しました。一方で、普段は何気ない言葉でも、無神経に言葉をかけると、相手の不安を増幅させてしまったり、傷つけてしまったりする恐れがあります。
ここからは、手術する人にかけるべきではない言葉をご紹介します。手術する人にかける言葉は慎重に選びましょう。
縁起の良くない言葉
「弱る」「枯れる」「重なる」「終わる」といった言葉は不吉な連想をさせるため、「忌み言葉」と言われています。手術に対して良くないことを連想してしまうため、手術する人にかける言葉としてもふさわしくありません。
また、「度々」「またまた」といった言葉は、言葉を繰り返す「重ね言葉」と言われ、良くないことを繰り返す連想をさせてしまうと考えられています。こちらも手術する人にかける言葉としては不適切です。
絶対に成功する・大丈夫
手術に「絶対」という言葉はありません。たとえ命に関わる可能性が低い手術であっても、後遺症が残ってしまうこともありえます。手術する人も、自分が受ける手術のリスクはきちんと理解していることがほとんどです。励ましの言葉として無神経に使うことは失礼にあたりますので気をつけましょう。
また、「大丈夫」という言葉も、何がどう大丈夫なのか分からないため、かえって不安を煽ってしまう恐れがあります。
確証がなかったり、手術の内容や病状を正確に知らなかったりするにも関わらず、このような言葉を使うのは控えましょう。
かわいそう
「かわいそう」という言葉は、相手のことを親身になって考えた上での発言かもしれません。しかし手術する人にとっては、同情されると嫌な気持ちになってしまう人もいるため避けるべき言葉です。
代わりに、「退院したら○○へ行こう」といったような、相手が少しでも前向きになれるような言葉をかけてあげましょう。
頑張れ
「頑張れ」は、励ます言葉として使いたくなるところですが、手術する人にかける言葉としてはふさわしくありません。手術する人は、すでに病気と闘って頑張っている状況です。そのような中で安易に「頑張って」と声をかけると、重荷に感じてしまう恐れがあるので避けるべき言葉です。
「頑張れ」の代わりに「応援しているよ」「一緒に乗り越えようね」といった寄り添う言葉をかけてあげましょう。
簡単な手術・命にかかわるものではない
発言をする側にとっては、深刻にならないように言ったつもりでも、失礼にあたってしまうため気をつけましょう。どんな手術でもリスクは存在します。手術する人は、手術の程度に関わらず様々なリスクを考えて不安になってしまっているため、無責任な言葉は避けるべきです。
身体のどこかが悪いせいで手術を受けているわけですから、手術の程度に関わらず、相手の不安に寄り添った言葉をかけてあげましょう。
相手の過去の病気と比べる
「今回の手術は、この前受けた手術よりも簡単そうだね」といった言葉も、励ましのつもりで言ってしまうかもしれませんが、手術する人にとっては傷つく言葉になりかねません。
手術する人は、過去の病気に関わらず今の病気に苦しんでいます。過去と比べるのではなく、今の相手を寄り添って明るい気分になれるような言葉をかけてあげましょう。
自分と比べる
あなたの状況は関係なく、手術する人は今、目の前の病気に苦しんでいます。自分のことと比べるのではなく、今の相手のことを理解して寄り添った言葉をかけてあげましょう。