【業界研究】石油業界の現状・今後の動向・将来性を学ぼう

石油ストーブなどの利用に欠かせない石油は、私達の生活において、なくてはならない存在の1つです。今回は、石油業界への就職を検討している方や、業界研究をしている方に向けて、石油業界の現状や動向、将来性などをご紹介していきます。

石油業界研究:現状

まず始めに、石油業界の「今」を把握するため、現状について見ていきましょう。基本情報や業界シェアなどから、石油業界が今どのような状況なのか読み取っていきます。

石油業界の現状:基本情報

以下は、平成25年~平成26年の石油業界の各ステータスなどを元にした情報です。

市場規模:28兆9939憶円
労働者数:12873人
平均年齢:42.5歳
平均勤続年数:18.8年
平均年収:810万人
引用元:「業界動向SEARCH.COM(※1)」

石油業界の基本情報で注目したいのは、市場規模の大きさです。他の業界と比較すると、かなり大きな市場となっており、全業界の中でもトップを争う程です。このように巨大とも言える市場規模に対して、労働者数は至って標準的な人数。寧ろ、市場規模の大きさから考えると、少ないうらいです。石油業界は、少数精鋭で大きな市場を支えている印象を受けます。

平均年収に関しては、高めと言えるでしょう。業界や役職に関係なく統計された、2015年の平均年収は、440万円(※2)。この金額を標準と考えると、石油業界の810万円という金額は、かなり高額です。

石油業界の現状:業界シェア

続いて見ていくのは、石油業界の業界シェア。巨大な石油業界の市場は、どのような内訳となっているのでしょうか?業界シェアを見ていくことで、石油業界企業の力関係や傾向を読み取ることができます。以下は、平成25年~平成26年の石油業界企業の売上高を元にしたランキングです。

業界シェア1位:JXホールディングス(エネルギー事業)
業界シェア2位:出光興産
業界シェア3位:コスモ石油
引用元:「業界動向SEARCH.COM(※1)」

石油業界の業界シェア1位に輝いたのは、JXホールディングス(エネルギー事業)でした。シェア率は37.1%、売上高は10兆7457憶円と、非常に高い業績となっています。他の業界と比較して特に大きな石油業界の市場ですが、そのうちの4割近くを占めるJXホールディングス(エネルギー事業)は、市場を独占していると言っても過言ではありません。2位以下にも大差をつけており、今後更に独走状態を強めていけるかどうか、動向が気になります。

続いて、業界シェア2位にランクインしたのは、出光興産。シェア率は17.4%、売上高は5兆349憶円となっています。1位のシェア率と比較すると、大差をつけられている印象を受けますが、2割近い業界シェア率を誇る出光興産の業績も、非常に高いものと言えるでしょう。

シェアランキング3位は、業界シェア率12.2%、売上高3兆5377憶円のコスモ石油でした。2位には、売上高にして1兆円以上のリードをつけられていますが、業界全体の市場のうち、売上高が1割を超えていることを考えると、こちらも好業績と言えます。しかし、4位の業績やシェア率とも僅差となっているので、まずは3位の座を維持できるかどうか、今後が気になる企業の1つです。

石油業界研究:動向

次に、石油業界の動向についてご紹介していきます。石油業界が現在抱えている課題や、近年の業界規模の推移を見ていき、最終的には将来性について考察します。

石油業界の現状:課題

始めに、石油業界の課題を見ていきましょう。課題や問題点を見ていくことで、石油業界全体の将来性や今後の方針など、さまざまな事柄が見えてくるのではないでしょうか?

石油業界の課題1:原油輸入の依存率の高さ

日本は石油資源を持っていない為、石油業界は以前から、海外からの原油輸入に頼ってきました。特に、中東地域への依存率が高く、その地域の情勢や状況に変化があった場合、石油業界は大打撃を受ける可能性があります。中東地域への依存率を下げることは難しいとは言われているものの、万が一の際のリスクや影響を小さなものにする為に、輸入先の分散化を進めていく必要があるとされています。(※3)

石油業界の課題2:連産品産業の強化

石油業界特有の単語として、「連産品」という言葉があります。蒸留することで中間留分製品や重質留分製品が同時に生成されるという、原油の特徴をいかした産業のことです。日本は今後、少子化による人口の減少や、エネルギーの多様化により、石油そのものの消費量は減少するとみらえています。その影響から石油業界の規模も減少する可能性は大いにあり得るため、連産品の海外輸出などを踏まえた設備の増強などを図っていく必要があるとされています。(※3)

石油業界の課題3:新たなエネルギー分野への進出

上記で取りあげた連産品産業とはまた別に、石油業界は今、新たなエネルギーを模索し、産業として成長させる必要にも迫られています。太陽エネルギーやバイオ燃料など、再生可能エネルギー事業を強化し、化石燃料を有効活用する方法を探すことは、これからの石油業界という産業を更に成長させていうためのステップとして、必要不可欠とされています。(※1)

石油業界の現状:市場動向

続いて、石油業界の市場動向を追っていきましょう。近年の業界規模の推移を見ていき、将来性について考察していきます。

石油業界の市場動向:業界規模の推移

以下は、平成17年~平成25年までの、石油業界の業界規模推移をあらわしている資料です。

引用元:「業界動向SEARCH.COM(※1)」

石油業界の業界規模は、平成17年~平成19年にかけて、順調に成長していました。しかい、平成20年には横ばいとなり。平成21年に急激な落ち込みを見せています。

平成22年に回復傾向に転じると、その後は順調に業界規模を拡大させていきます。平成25年には、平成17年以降で、最も大きな業界規模にまで成長し、好調な印象を受ける推移をなっています。

しかし、その裏側で、廃業するガソリンスタンドなどが増えているようです。その原因は、消防法の改正。40年を越えた古い地下タンクなどは、回収をする必要が出てきた為、その為の費用が捻出できない中小企業などは、廃業に追い込まれています。現在生き残っているのは、経営力のある大手企業が多く、このような流れが今後の石油業界にどのような影響を与えるのか、各業界が注目しています。

石油業界の現状:将来性

これまでご紹介してきた、石油業界の現状や動向などから、将来性について考察していきます。

現在の石油業界は、大きな転換期を迎えていると言えるでしょう。一見すると、順調に業界規模を拡大し続け、好調な印象を受けますが、今後は人工減少や世界情勢の変化、エネルギーの多様化により、業界規模は縮小していくと見られています。来る時に備えて、今のうちに対策をいかに練っておけるかが、石油業界の今後の命運を左右すると言えるでしょう。

例えば、「課題」でも取りあげた、偏った地域への原油輸入の依存率を低下させることは、世界情勢の変化などが起こった際に、石油業界が被ることになるであろうリスクを、低減させる効果が期待されます。また、新たなエネルギー事業の模索や強化は、環境問題や海外事業の強化に大きな効果があると考えられています。順調な業績を出せている現在のうちに、これらの課題に取り組み、解消することができた企業が、今後の石油業界の牽引役となるでしょう。

石油業界研究:業界研究本

最後にご紹介するのは、石油業界の研究におすすめの、業界研究本です。石油業界について、もっと深く学びたい!という方、注目ですよ。

1.最新 業界の常識 よくわかる石油業界

石油業界の基本的な仕組みや用語など、基礎的な内容が学べる書籍。石油業界への就職を目指しているなら、目を通しておきたい1冊です。

2.トコトンやさしい石油の本(第2版) (今日からモノ知りシリーズ)

石油の成分や種類など、石油そのものの知識を習得することができる1冊です。マーケットなど、業界のシステムや仕組みについても触れています。

3.結局、世界は「石油」で動いている

石油を中心に、これまで起こった世界の事件や変化を見ていく、ユニークなコンセプトの書籍です。

終わりに

エネルギーの多様化が進んでいる現在ですが、私達の生活において、石油はまだまだ必要不可欠な存在です。その石油を扱う石油業界で働くことは、社会に大きく貢献することを意味します。現在、石油業界への就職を目指している方は、誇りを持って就職活動に励んで下さいね!

業界の動向・課題と合わせて、各企業のランキングから、優先順位を付けて、それぞれの企業の研究を行っていきましょう。こちらの記事がおすすめです。

[参考資料・引用元]

関連するまとめ

このまとめに関するまとめ

アクセスランキング

最近アクセス数の多い人気のまとめ