med-cms-import-mayonez-wp

申し送りで伝えるべき事項とは?目的や効果的にするポイントを解説

[allpage_toc]

「申し送りってどんな目的で行われるの?」
「申し送りで伝えないといけない事項ってなんだろう」
「申し送りを効果的に伝えるポイントとは?」
仕事を引き継ぐために申し送りをすることになった際、このような疑問を持っている人もいるのではないでしょうか。

本記事では、申し送りに関する基礎的な知識とともに、申し送りが必要な職種や申し送りで伝えるべき事項、効果的に伝えるためのポイントなどについて解説します。

この記事を読むことで、申し送りの目的を理解することが可能です。その知識をもとに、自分が伝えるべき事項を踏まえて適切な情報を申し送ることができるでしょう。

申し送りを必要とする職種に就職・転職するという人は、ぜひこの記事をチェックしてください。

「申し送り」の意味は?

申し送りは「申す」と「送る」の2つの言葉を使った用語です。その意味は、「仕事を引き継ぐ上で必要な情報や進行中の業務について、前任者から後任者へ伝えて引き継ぐこと」とされています。

簡単に言ってしまえば、前任者が行っていた業務や継続して続けなければいけない仕事に必要な情報を、自分の後任として働く人へ伝える業務や作業を意味しています。

申し送りをする目的は?

申し送りをする目的は、基本的に後任者に対して必要な情報を提供するためです。ただ、情報を提供する・伝えるのはあくまでも基本的な部分であり、情報を提供することで業務が適切に行えるようにすることが重要です。

ここからは、申し送りをする目的として2つのポイントを解説します。

情報を円滑に共有するため

申し送りは後任者に対してだけではなく、一緒に業務を行っているチーム全体に向けて共有しておきたい情報も含まれていることが多いです。

ノートなど形に残るように申し送りをすることで、対面で共有できないことも円滑に共有できます。

業務を可視化するため

ほかにも申し送りをする目的として挙げられているのが、業務の可視化です。申し送りではその日に起きた出来事や共有しておかなければいけない事項を伝えますが、それらを通じてその時間内で行った業務も把握できます。

業務が可視化されることで、業務の進捗具合や問題点を把握しやすくなり、優先順位や改善点を踏まえて業務に対応することが可能です。

申し送りが行われる職種は?

申し送りは全ての業種・職種で行われているわけではなく、その頻度も異なっています。その中でも特に申し送りが頻繁に行われている職種として挙げられているのが、看護職・介護職や営業職、警備職です。

ここからは、申し送りが行われている代表的な3つの職種について解説します。

看護職・介護職

看護職や介護職の業務は24時間体制となっているほか、交代制や不規則なシフト制で業務にあたっています。このため後任のスタッフに対して、患者やサービスを利用している高齢者の情報をはじめとした様々な事項を申し送りする必要があるのです。

申し送りの事項としては患者や高齢者の体調や症状、観察内容のほか、行ってほしいケアや処置が挙げられます。

営業職

営業の仕事は普段から申し送りをするというわけではなく、異動や配置換えなどで営業担当を引き継がなければいけない場合に申し送りをするという形になっています。

これまでの進捗状況や営業先の感触、担当先の決済者や営業をする際の注意点など、これまで前任者が培ってきた営業先との信頼関係を維持するための情報を申し送らなければいけません。

[no_toc]

警備職

看護職や介護職同様に、交代制で仕事を行っている警備職も後任のスタッフに対しての申し送りが重要になります。

申し送りの内容としては、警備している建物や施設に発生した問題への対応の内容が事項となっていることが多いです。

申し送りで伝えるべき事項は?

申し送りの際に後任者に伝えるべき事項としては、業種や職種によって内容が異なります。ただ伝えるべき内容として共通している事項は、業務を適切に遂行するために必要な情報です。

例えば看護職や介護職の場合、後任者が患者や利用者の情報や変化を把握していないと、業務に支障が出たり適切な処置ができなくなったりします。

警備職であれば後任者に把握・確認してほしい問題や異常、営業職であれば自分が担当していた営業先に関するノウハウは、伝えておかなければトラブルにつながりかねません。

効果的に申し送りをするためのポイントは?

申し送りをする際、ただ伝えるべき事項を伝えるだけではきちんと相手に伝わらない場合があります。このため、申し送りをする際には効果的かつ効率のよいポイントを押さえて事項を伝えることが大切です。

ここからは、効果的かつ効率的に申し送りをするためのポイントを解説します。

5W1Hを意識する

申し送りに割ける時間は限られているため、情報を端的かつ正確に伝えられるようにしなければいけません。そのために意識しておきたいのが、5W1Hです。5W1Hとは、以下のポイントをまとめたものになります。

・いつ(When)
・どこで(where)
・誰が(Who)
・何を(What)
・何故(Why)
・どのように(How)

これらのポイントを伝えることで、必要な情報の要点を押さえて伝えることが可能です。

テンプレートを作っておく

申し送りをするたびに白紙から情報をまとめたり体裁を整えていたりすると、必要な事項が抜けてしまう可能性があるほか、申し送りをする人によって伝える情報にばらつきが出てきてしまいます。

情報をまとめるにも時間がかかってしまうので、あらかじめ申し送りに必要な事項をまとめたテンプレートを作成しておくというのもポイントです。

テンプレートを活用すれば申し送りの内容が見やすい・まとめやすいだけではなく、誰が申し送りをしても統一した事項を伝えやすくなります。

先輩のまねをする

慣れない新人のうちは、申し送りで何を伝えればいいのかわからないという人もいるのではないでしょうか。また、新人でなくても、申し送りが苦手な人も少なくありません。

申し送りが上手くできるまでは、先輩のまねをしてみるというのも1つのポイントです。先輩がどのような事項を伝えているのか、どのような部分に注目しているのかを見極めてみましょう。

伝える際に項目を分ける

分かりやすく申し送りをするために時系列順に伝えるという人もいますが、場合によっては物語調になってしまうため、申し送りには適さないという意見もあります。

申し送りをする際は時系列順ではなく、確認してほしい事項や注意してほしい事項など項目に分けて伝えた方が、要点をまとめやすく相手もポイントを把握しやすいでしょう。

[no_toc]

伝え忘れがないようにする

伝えなければいけない事項を伝え忘れてしまうと、思わぬトラブルにつながってしまう可能性があります。

伝え忘れることがないように、申し送りに必要な事項をまとめた定型的なメモを作成しておくなど、自分なりに伝え忘れがないように準備や工夫しておくことも大切です。

事実と所感を区別する

申し送りの際に注意しておきたいのが、事実と所感(主観や意見)がごちゃごちゃにならないようにすることです。これらが混ざってしまうと何が事実なのかわかりにくく、解釈が変わってくるなど正しい情報伝達ができなくなります。

そのようなトラブルを予防するためにも、事実は事実として伝え、所感とは項目や事項を区別して伝えることが大切です。

事実から伝えて所感で締める

事実と所感をどのように区別すればいいかわからないという人もいるのではないでしょうか。

そのような時は、まず事実を伝えてから所感で締めるようにすると内容がまとめやすく、相手にも正しく情報が伝わりやすいです。その際、「私の意見ですが」と枕詞をつけると、事実と所感の区切りがわかりやすくなります。

SBARを意識して簡潔にまとめる

SBAR(エスバー)とは、医療機関で看護師の教育方法として用いられている手法で、以下の内容で構成されています。

・状況(Situation)
・背景(Background)
・アセスメント(Assessment)
・提案(Recommendation)

この要素を踏まえて申し送りをすることで、簡潔に内容をまとめやすいだけでなく、相手にも分かりやすく報告できます。

普段からメモを残しておく

現場では様々な出来事が起きるため、申し送りした方がいいと思った情報が入ってきても、伝え忘れてしまうことがあります。また、情報の内容を曖昧に記憶してしまうと、正確に報告できなくなってしまう可能性も少なくありません。

普段からメモを残しておく癖をつけておけば、伝え忘れの予防や正確な情報を記録に残せるでしょう。

申し送りの書き方は?

申し送りをノートなどに記載する場合は、基本的には既定のテンプレートに沿って項目や事項を埋めていくことになります。

特に既定のテンプレートがない場合は、日時・記入者・業務内容・所感の4点の項目で構成していくのがおすすめです。その際には5W1Hを意識して、所感でその日の業務内で感じたことや思った事項などを記載していきましょう。

「申し送り」を使った例文は?

「申し送り」は名詞のような形で使われることが多いため、文章などで表現する際には「申し送りをする」という形で使われることが多いです。このため、申し送りを使った例文としては以下の文章が挙げられます。

〈例文〉
・今から申し送りを行います。
・〇〇に関する申し送りをお願いします。
・数分前に〇〇さんへ申し送りを済ませています。

「申し送り」はどう言い換えられる?

[no_toc]

申し送りは情報共有や業務の可視化を円滑にするためのツールとして用いられている言葉ですが、申し送りという言葉以外にも似た意味で用いられている言葉がいくつかあります。

ここからは、申し送りの言い換えとして使われることがある類語を3つ紹介します。

伝達する

伝達には、人に情報を伝えることという意味があるため、申し送りの類語として使われています。「伝達事項」と使われることもあり、「申し送り事項」とほぼ同じ意味になっています。

ビジネスシーンでは、電話やメールなどのツールを使った情報の報告手段として用いられており、「申し送り」よりもやや硬いイメージが強いです。

引き継ぐ

ビジネスシーンで申し送りの類語としてよく使われているのが、「引き継ぐ(引継ぎ)」です。営業職の場合は、申し送りよりも引き継ぎの方を使うことが多いのではないでしょうか。

実は申し送りと引継ぎは厳密には意味が異なっており、前者は仕事の進捗状況を伝えるのに対して、後者は仕事そのものの続きを後任者が請け負うという意味です。

バトンタッチする

「伝達する」や「引き継ぐ」よりもフランクな言葉として用いられている類語が、「バトンタッチする」です。

バトンタッチするというのは、前任者の仕事や役割を後任者に渡す・任せるという意味合いがあり、情報の共有とともに担当者を交代・変更するという意味合いもあります。

「申し送り」は英語で何という?

申し送りを英語で表記する場合、「message」を使います。「message」には伝言・伝えるという意味もあるので、申し送り事項という解釈で使うことが可能です。

ほかにも情報を伝えるという意味合いで英語表記をするのであれば、「pass the word(言葉を伝える)」もしくは「handing over(引き渡す)」、「transfer(業務の引き継ぎ)」が用いられます。

「申し送り」に関するマナーは?

業務上必要な情報を伝えるために行われる申し送りは、必要な情報や事項を正確に伝える・時間内に報告するなど、ある程度のマナーや注意点があります。

ほかにも申し送りという言葉を使う相手によっては失礼にあたる場合もあるため、気をつけなければいけません。

ここからは、申し送りに関するマナーの中で特に注意しなければいけないポイントを解説します。

社外の人や上司には使わない

そもそも申し送りは社内用語であり、社外で用いる言葉ではありません。そのため、クライアントや取引先など社外の人に、申し送り(事項)という言葉は使わないのが一般的です。

また、上司など目上の人には「ご報告します」など丁寧な言い方や表現にすることが望ましいでしょう。

申し送りで伝えるべき事項を理解しよう

[no_toc]

申し送りは、自分が行った業務の進捗や情報などの事項を後任者に報告し情報を共有することで、後任者が円滑に業務を行えるようにするための大切な作業です。

この記事で紹介した申し送りを行う目的や伝えるべき事項を理解した上で、効果的に申し送りができるようになりましょう。

モバイルバージョンを終了