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教員免許を履歴書に書くには
教員免許を取得して教師になろうとする人も、それ以外の仕事に就こうという場合にも、履歴書には名称や取得年月日など、正式に記入することが重要です。一方で、教員免許は種類や教科、免許が効力を持つ時期や更新など、いざ記入しようとすると、頭を悩ませる複雑な事柄が多くあります。
この記事では、基本的な履歴書の書き方から、複数所持している場合の記入など、迷いやすい書き方についてまとめてみました。
基本的な書き方
履歴書の資格欄に教員免許を記入する際には、学校の種類(小学校、中学校、高校の順)、免許状の種類(一種、二種、専修)、教科の順に記入します。
<記入例>
平成30年3月 高等学校教諭一種免許状(数学)取得
履歴書の資格欄の日付には、教員免許状に記載されている授与年月日を記入します。種類は取得した学位に対応しており、大学院では専修、大学では一種、短大では二種と分かれています。
教員免許を複数所持している場合
教員免許を複数所持している場合は、資格欄の1行にひとつずつ書いていきます。例えば、中学校と高等学校の国語の教員免許を取得している場合は、以下のように記入します。その際「中学校・高等学校教諭 一種免許状(国語)取得」のように、まとめて書かないように注意しましょう。
〈記入例〉
平成30年3月 中学校教諭 一種免許状(国語)取得
平成30年3月 高等学校教諭一種免許状(国語)取得
新卒の場合は「取得見込み」
新卒の場合は、教育実習を終えたとしても就職活動中には免許を取得していないので、履歴書の資格欄には、免許の正式名称の後に「取得見込み」と記入します。
(記入例)
平成30年3月 高等学校教諭一種免許状(国語)取得見込み
履歴書の資格欄の日付は卒業見込みの年月日を記入するのが一般的ですが、不安な場合は大学の学生課や就職課に問い合わせてみましょう。
教員免許を企業就職に有利にいかす
教員にならずに企業での就職を希望した場合にも、教員免許所持はアピールポイントとして活かせます。
教員免許取得までの知識や勤勉さをアピールできる職種を選び、履歴書の志望動機や面接時の回答を工夫して教員免許取得を強みにしましょう。
ポイント1:教員免許が強みになる職種
教員免許を持っていることが有利になるのは、特に学校関係、教育関係の仕事です。具体的には、塾や予備校、家庭教師などの講師や、教科書や参考などを作成している出版社、文具や、玩具など子どもを対象としたメーカーなどが挙げられます。
塾講師や家庭教師は教員免許が必須ではないものの、免許を所持していることが保護者への安心材料となります。出版社やメーカーも、教員免許取得のために勉強した教育関係の知識が活かせます。
ポイント2:教員免許の活かし方を履歴書に書く
就職活動の際は、履歴書の資格欄に「教員免許取得」と、履歴書の志望動機や自己アピールの内容を教員免許に絡めて記入しましょう。そのためには、自己分析をしっかり行い、教員免許を取得したことがどのように活かせるかを書くことが重要です。
ここでは、教員免許を取得した上で、その応募先をなぜ志望したのかという志望動機を新卒、既卒に分けてご説明します。
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志望動機の書き方(新卒の場合)
新卒の場合、教員免許を取得したことをアピールするなら、なぜ教師にはならずにその企業を志望しているのか、明確な志望動機を書きましょう。
元々企業で働く意志があり、スキルや資格、知識の一つとして取得した場合や、教育実習を行ったものの向いていないと自覚した場合などが考えられますが、どちらにせよ企業で前向きに働く意志があること、教員免許取得がそれに役立つことなどを書きましょう。
志望動機の書き方(転職の場合)
転職の際の履歴書の志望動機は新卒以上に練り上げる必要があります。教員免許所持を志望動機に織り込むとしたら、前職が教員で企業に応募する場合と、教育関連の企業や塾に応募する場合が考えられます。
前職が教員の場合は、教員から企業に転職する明確な理由を書くようにしましょう。教育関連の企業に応募する場合は、教員免許取得の課程やその後の経験が応募先で役立つことをアピールするようにしましょう。
ポイント3:なぜ教員にならなかったかを説明する
履歴書に教員免許のことを書き、企業に応募して面接となった場合、採用担当者から「なぜ教師にならなかったのか」と尋ねられることがあります。
これには第一志望が教員なのか、一般企業なのかを見極めたいという採用側の意図があります。この場合、応募先企業に就職したいという熱意を伝えることが重要です。教育界や、教員にならない自身へのネガティブな発言を慎み、前向きな姿勢で企業で働きたいという意志を伝えましょう。
面接回答例(新卒の場合)
以下は新卒塾講師の面接回答例です。
元々人に何かを教えるのが好きで、教員を志望し教員免許を取得しました。そのため、大学在学時は塾講師や家庭教師のバイトをしていました。生徒が理解できたときに、とても喜びを感じていました。
教育実習に行き、担当教科の数学で手応えを感じ、とてもやりがいを感じました。教員志望も考えましたが、教えることに集中したい気持ちが大きく、貴社のメソッドに大いに魅力を感じ志望しました。
面接回答例(転職の場合)
転職の際の面接回答例もチェックしましょう。
教員免許は資格の一つとして取得しました。卒業後、××教育出版に入社し、営業部所属となり、教職課程の知識がとても役立ちました。
業務の中で、マーケティングに興味を持つようになり、貴社の専門的なマーケティングに興味があり、この度応募致しました。教員免許取得は、貴社に採用していただいた場合、消費者リサーチなどの面で役立てたい所存です。
教員免許は更新手続が必要
教員免許は更新制で、条件に講習の受講があります。平成21年4月1日以降の免許状を新免許状、それ以前の免許状を旧免許状と区別しています。新免許状は10年間の有効期限があり、旧免許状は個人個人に期限があります。
免許を使用している人は更新が義務ですが、教員免許を使用していない場合は、有効期限を過ぎていても失効しません。のちに教員免許を使用したい場合は、そのタイミングで更新講習を受講する必要があります。
期限が切れている場合の履歴書の書き方
教員免許の期限が切れている場合、履歴書の免許状の欄に記載する必要があります。
更新講習を受講していない場合、履歴書の教員免許状の欄には「(更新講習未受講)」といった一文を添えましょう。
教員免許は企業応募の履歴書にも記入してよい
教員免許取得は履歴書にしっかりと明記して、アピールポイントにしましょう。履歴書に応募企業の職種と関係のない教員免許の資格が書いてあったとしても、有利に働かないのではと疑問に思う方も多いでしょう。
しかし、教員免許取得までの課程で得た技術や知識、ミュニケーション能力など、企業に勤めてからも役立つ技術が身についているはずです。それを応募企業にアピールできるかが重要です。
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教員免許を取得した理由を明確に説明する
教員免許を取得したのになぜ企業に応募するのかという疑問は、採用側としては当然持ちます。
どういう意図で教員免許を取得したのかを明確にして、応募先の企業に熱意を持って働きたいという意志を伝えるようにしましょう。