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気象予報士の試験問題と過去問例|試験におすすめの参考書

業界・企業研究

非常に難関な試験として知られている気象予報士。ここでは気象予報士試験の試験内容と勉強方法、そして気象予報士の仕事の魅力について紹介していきます。ニュース番組に出るお天気キャスターだけではなく、さまざまなお仕事がありますよ。

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気象予報士試験の難易度

気象予報士は幅広い気象の知識を活かして天候を予測する仕事であり、気象予報士の資格は国家資格と定められています。毎日のニュースで見かけるお天気キャスターが一番イメージしやすいでしょうが、民間の気象会社で気象予測するのも気象予報士の仕事です。この気象予報士は難関資格として知られており、合格率は例年5%前後を推移しています。

学科試験と実技試験

気象予報士試験には学科試験と実技試験があり、その両方に合格しなければいけません。学科試験で合格点を取った場合のみ、実技試験が採点されるようになります。つまり、実技試験の出来がいくら良くても学科試験で足切りされれば合格できません。学科試験と実技試験の合計点で試験に合格か否かが決まります。 学科試験は大気の構造や気象現象に関する一般知識と予報業務に関する専門知識がマークシート式で出題され、実技試験は天気図などの気象条件をもとに文章や図表で解答を作成します。 学科試験の一般知識と専門知識はそれぞれ15問出題され、11問以上の正答が合格の基準とされています。実技試験は70%以上の正答率が合格の基準となっています。いずれにせよ7割以上の正答がないと合格はできません。

気象予報士試験の勉強時間

目安は1000時間!?

もちろん予備知識や基礎学力によって大きく違いますが、気象予報士試験に合格するために費やす勉強時間は一般に1000時間以上と言われています。1日3時間勉強したとしても1年近くかかることになり、この勉強量からみても非常に難関試験であることがわかります。 試験は幅広い分野が出題されるので、勉強する時間がなかなか取れないサラリーマンは2〜3年かけて出題範囲を網羅する学習をする人が多いです。しかし、時間が取れない人は頻出する分野に集中して学習を進めるのが無難でしょう。

気象予報士試験の勉強法

気象予報士の勉強法は、大学の受験勉強や宅建やTOEICなどの他の資格試験とほとんど変わりません。出題範囲の暗記と的確な答えを導き出すアウトプットとなります。 学習の方法として最もスタンダードなのは、基礎となる一般知識を演習し、過去問を何度も解いて解答方法を身につけることです。過去問は5年分ほど解くのがベストです。「理解する」ことと「問題を解ける」ことは違います。問題を解く「アウトプット」に慣れるためにも過去問は必ず解きましょう。そうすれば合格は近くなります。

学科試験

市販の参考書を読み、関連する知識をたくさん身につける必要があります。学科試験は暗記がほとんどですので、エビングハウスの忘却曲線にのっとって復習するタイミングが非常に重要です。一度メモして覚えた内容はその直後に復習し、翌日も読み返して復習し、次は1週間後、2週間後、1ヶ月後と間隔をあけて復習していくと記憶に着実に定着していきます。 気象予報士試験は出題される分野が非常に広いため、1日に暗記する範囲を広くするとその後の復習の時間を確保できなくなります。少しずつですが着実に覚えていくことが望まれます。また、自分で穴埋め問題を作ってみたり、重要なワードや文言は音読して記憶に定着させる勉強法もおすすめです。

実技試験

実技試験の時間は75分ですが短く感じてしまうことが多いです。天気図などを読んで答えを導くためには付け焼刃の知識では到底太刀打ちできず、答えをアウトプットする能力が試されるからです。本番を想定して問題を解くときは、実際の試験時間より短く想定したほうが答えを考え出すスピードが鍛えられるでしょう。 設問になくても、等圧線などの情報を読み取り天候を予測して気象予報の勘を磨いていくことも大切です。前線の作図も慣れていけば、実務でも困ることはないでしょう。 地方名や海域名はすでに知っているという前提で出題されますので、地理に疎い方は苦戦するかもしれません。日本はもちろん、中国大陸や朝鮮半島、台湾などの地名や海域名などを 緯度や経度と照らし合わせながら覚えていきましょう。

独学で気象予報士試験を受ける

前述した通り、気象予報士試験は難関試験であり、合格率は5%前後という狭き門です。しかし、過去問はインターネットや書籍で容易に手に入れることができ、試験で出題される範囲や問題の形式はほぼ決まっています。そのため、独学で勉強することも可能です。 通信教育や資格予備校を利用して受験する場合、学費が莫大にかかります。独学ではそのコストを抑えられるだけでなく、自分のペースで学習を進められるメリットもあります。スケジュールを立てて勉強できるという人は独学の方がいいでしょう。 ただし、気象予報士の試験では化学や物理、数学の微分積分の知識が必要な問題が多数出題されます。高校で理数系の科目を勉強してないor理数系が苦手だったという方はいきなり勉強しても苦労するでしょう。試験勉強の前に中学レベルの数学や理科から勉強した方が合格の道は近いです。プライドは捨てましょう。

過去問と例題

気象予報士試験の過去問はインターネットや書籍で多数出回っています。ここではヒューマンアカデミーが公開している想定問題を2題紹介します。

学科(一般)想定問題

霧の発生要因について述べた次の文章(a)~(d)と、該当する霧の名称の組み合わせとして正しいものを、下記の①~⑤の中から一つ選べ。 (a) 温かく湿った空気が冷たい地面・海面上を移動するとき下面からの冷却によってできる霧。 (b) 水面上の冷たい安定な空気塊が、暖かい水面からの急激な蒸発によって水蒸気の供給を受け飽和してできる霧。 (c) 風が弱く雲のない夜間に、大気の下層部が放射冷却などで冷えて温度が下がるときに発生する霧。 (d) 湿った空気が山腹を吹き上がる際、断熱変化による冷却によってできる霧。  (a)  (b)  (c)  (d) 1  蒸発霧 移流霧 放射霧 滑昇霧 2  蒸発霧 放射霧 滑昇霧 移流霧 3  移流霧 蒸発霧 放射霧 滑昇霧 4  移流霧 滑昇霧 蒸発霧 放射霧 5  滑昇霧 放射霧 移流霧 蒸発霧

この問題の正解は[3]です。 空気には水蒸気が含まれていて、冬の寒い日にガラスに水滴がつくのは水蒸気が冷やされたからです。この水滴が空気中に漂い、大陽の光の反射で白く見えているのが霧です。雲も同じ原理です。気象予報士試験ではこのような気象条件のメカニズムが多数出題されます。

学科(専門)想定問題

台風について述べた次の文章(a)~(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の1~5の中から一つ選べ。 (a) 国内向けでは、赤道以北の東経100度~180度の北西太平洋に存在する熱帯低気圧のうち、中心付近の最大風速が17.2m/s以上となったものを台風と呼んでいる。例えば、東経180度以東の海域でハリケーンが発生し、西進して上記の海域に達した場合、これは継続してハリケーンと呼ばれ、台風とは呼ばれない。 (b) 台風の大きさは、最大風速が15m/s以上の強風域の半径により区分され、また、台風の強さは最大風速により区分している。 (c) 台風の中心付近では周囲と比較して気温が高く、これを暖気核と呼ぶ。暖気核は台風の眼で発生する下降気流に伴う断熱昇温に起因し、特に下層付近で明瞭に見られる。 (d) 台風が海上を通過した直後は、その海域の海面水温が一時的に下降することが多い。  (a) (b) (c)(d) 1 正  正   正  正 2 正  正   誤  誤 3 誤  正   正  誤 4 誤  誤   誤  正 5 誤  誤   誤  誤 この問題の正解は[4]となります。 台風は気象予報士試験でも最重要テーマの一つです。発生から成長、そして衰退して消滅する過程を知ることが防災上の意義において非常に重要となるからです。日本は温暖湿潤な中緯度帯(北緯30~45°)であり、なおかつ冬季は寒冷になる大陸東岸側(東経130~145°)の気候です。そして国土の上空には偏西風が吹いていて、様々な要因で気候に変動が現れます。それを「予測」するのが気象予報士なのです。

過去問は以下のサイトでも公開されています

おすすめの参考書

気象予報士試験の勉強に役に立つ参考書、過去問を紹介します。いずれも好評を得ているため、参考書選びに迷ったらまずこの3冊を手にとってみてはいかがでしょうか?

気象学のバイブルとも言われ、大気の構造から降水の過程までを網羅した名著です。なぜ風が吹くのか、なぜ雨が降るのかなどを簡潔に解説してあり、初学者はまずはこの本から勉強することをおすすめします。

一般気象学 第2版補訂版 | 小倉 義光 |本 | 通販 | Amazon

資格試験参考書で最も重要となる過去問の最新版です。ただ過去問を解くだけではなく、「なぜ誤りなのか?「なぜ正解なのか?」という疑問点を徹底的に分析して解説してあります。

気象予報士試験 模範解答と解説 46回 平成28年度第1回 | 天気予報技術研究会 |本 | 通販 | Amazon

気象観測(地上・高層・レーダー・気象衛星)、予報(数値・短時間・短期・中期・アンサンブル)から、台風やさまざまな気象現象・気象災害まで、幅広い分野がわかりやすく解説されています。各章の最後に過去問が掲載されているので、学習したことの復習がその場で行えます。

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気象予報士を目指してみませんか

気象予報士試験の難易度は国内最難関クラスですが、狭く深くの分野であるため難易度の割に潰しが利かない資格でもあります。花形といえばニュース番組のお天気キャスターですが、そのキャスターが読み上げる台本を作成しているのも気象予報士の仕事です。その専門性を活かして国家公務員になることもでき、気象庁職員や自衛隊の気象予報官になる人もいます。 また、広告代理店が野外イベントを実施する場合、雨だったら中止しなければならず、その判断を決めるために正確な気象予測を提供するのは民間の気象会社の気象予報士です。決して華やかとはいえませんが、縁の下の力持ちという役割です。 気象予報士になるためにはまずなにより「気象が好き」であることが第一であるといえます。まず資格取得するまでが大変であり、実務でも複雑な気象データを取り扱うのですから気象に関して深い興味を持っている人が活躍できる分野です。地球温暖化やゲリラ豪雨、暖冬かと思えば大雪といった近年頻繁に話題になっている異常気象も気象予報士が扱う話題です。専門家として、異常気象にどう対処すればいいか考えられるのも気象予報士の醍醐味と言えるのかもしれません。 気象予報士のスクールならこちら!

資格を取得する前に転職活動をしよう

転職を有利に進めるため、異業種への転職のために資格を取得する方が多いですが、資格を取得してから転職活動をしようと考えてはいないでしょうか。 ・取得した資格が希望の職場や職種で有利に働かなかった ・転職の場合は資格以外にも必要なスキルや経験があった ・取得した資格以外にも実は取得したほうがいい資格があった 転職活動を始めてから気づいて後悔することもしばしば。事前に防げる後悔をする前に、転職エージェントへ「転職のために必要な資格は何か」を相談することをおすすめします。 中でも「DODA(デューダ)エージェント」は、国内最大級の転職支援数があるため、企業が求めている資格やスキルを正確に教えてくれますよ。無料で相談できます。

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