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間違いも多い敬語「ですので」の意味・使い方と例文|だからの敬語?

更新日:2024年03月03日

敬語表現

目上の人などに対して「だから」と話す際、どのような敬語に言い換えれば良いでしょうか?「だから」の正しい敬語表現についてご紹介しています。また、「だから」の丁寧な言い方として使ってしまいがちな「ですので」。「ですので」の間違った使い方などもまとめています。

「ですので」は敬語?ビジネスシーンにおける使い方

「○○は××である。だから、△△と言える」といったように、私達は文章を書いたり会話をしたりする際に、「だから」という言葉をよく使います。 しかし、ビジネスシーンでは、「だから」という言葉は少々フランクで、砕けたような感じがしますよね。「だから」の敬語として、「ですので」などと言い換える方も多いのではないでしょうか? 「ですので」を「だから」の丁寧な言い方として捉えている方もいらっしゃるかもしれませんが、実は「ですので」と「だから」は別の意味を持つ言葉です。 今回は、ビジネスシーンにおける「だから」よりも丁寧な敬語の表現と、「ですので」の正しい使い方をご紹介していきます。

「だから」の敬語表現

まずは、目上の人との会話などで「だから」という意味を含んだ言葉を使う際、どのような敬語に言い換えれば良いのか、考えていきたいと思います。

「なので」を「だから」の敬語として使うのはNG

「だから」の敬語として使う人が増えている、「なので」という言葉。しかし、「なので」を「だから」と同じ接続詞として使うのは、大きな間違いと言われています。 「なので」という言葉は、接続詞ではなく助動詞という扱いになる為、単独で使うことは出来ないのです。そのため、「だから」と同じ感覚で「なので」を使うのは、文法として間違いとされています。

「だから」の敬語表現には、「ので」がおすすめ

では、「だから」を丁寧に表現する場合、どのように言い換えれば良いのでしょうか? おすすめの言い換え方の1つとしては、「ので」という言葉です。「○○となりますので、××して下さい」のように、公共施設の注意書きなどでも、「ので」が使われているケースがたくさんあります。 「だから」と比較すると、響きが柔らかく丁寧な印象になるので、敬語を話すような目上の方と話す際は、「だから」を「ので」に言い換えると良いでしょう。

「ですので」と「だから」は異なる意味を持つ言葉

では、今回のテーマでもある「ですので」を、「だから」の敬語として使うのはどうでしょうか? 結論から言うと、「だから」の敬語として「ですので」を使うのは、間違っていると言えます。 そもそも、「ですので」という言葉自体が、敬語ではありません。敬語ではないものの、丁寧な響きを言い回しを持つ言葉ではありますので、上司などに対して「ですので」という言葉を話すこと自体は、問題ないでしょう。 問題は、「ですので」の使い方です。例えば、「明日は雨です。だから、遠足には行けません。」という文章の「だから」の部分を「ですので」に置き換えてみます。「明日は雨です。ですので、遠足には行けません」となりますね。 しかし、この文章は、「です」と1度区切った後に「ですので」を使っているので、文法上間違っていることになります。 「ですので」という言葉は、「だから」のように文頭に置くことができません。文と文の間に置いて、「明日は雨ですので、遠足には行けません」のように使うのが、「ですので」の正しい使い方です。

「ですから」もビジネスシーンでは適切な言葉

上記では、「ですので」はそもそも敬語ではないものの、ビジネスシーンで使える言葉であること。そして、「だから」の敬語表現として「ですので」を使うことは、文法的に間違いであることをご紹介しました。 「ですので」と似たような響きを持つ言葉に、「ですから」もありますが、こちらもビジネスシーンで話す言葉としては、適切と言えます。「○○となっております。ですから、こちらをお選び頂くことをおすすめします」などのように使うことで、「だから」を使うよりも丁寧な印象を相手に与えられそうですね。

「ですので」は「だから」の敬語ではないので、正しい使い分けが大切

いかがでしたでしょうか?今回は「だから」の敬語表現と、「ですので」の使い方について見てきました。 「だから」の敬語というと、「ですので」を使ってしまいがちな方もいらっしゃるかもしれませんが、「だから」と「ですので」は、性質の異なる言葉です。それぞれの性質や特徴を理解して、しっかり使い分けるようにしましょう。 普段、敬語だと思って使っていた言葉が実は敬語ではなかったり、当たり前のように使っていた言葉の使い方が実は間違いだったりと、敬語はなかなか複雑なもの。しかし、1つ1つの言葉の意味や使い方を調べてみると、納得のいく理由やルールがあります。少しでも「あれ?」と疑問に思ったら、その言葉や表現について、納得できるまで調べてみると、敬語の知識が身につきますよ。

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初回公開日:2016年11月05日

記載されている内容は2016年11月05日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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