IT人材のためのキャリアライフスタイルマガジン

「見る」の敬語表現(謙譲語/尊敬語/丁寧語)・使い方と文例

社会人常識

「目は口ほどに物を言う」というように「見る」という言葉は、日常生活、ビジネスシーンに浸透した言葉です。しかし、間違った敬語表現は相手に不快感を与えてしまうこともあります。ここでは、それぞれ、謙譲語、尊敬語、丁寧語に正しくに変換した表現を学習していきましょう。

更新日時:

「見る」の敬語表現

トピック1021572/要素2349044

「見る」という言葉はビジネスシーンのみならず、日常生活においてもとても頻繁に使う言葉です。しかし、ビジネスシーン(メール・手紙・文書・社内上司へ・社外へ・目上の人へ・就職活動・転職)では適切な敬語表現に変換して「見る」という言葉を使い分ける必要があります。 どんなに仕事ができても正しい敬語が使えないと相手にネガティブな印象を与えてしまい、ビジネスチャンスを逃すこともありえます。逆に正しいきっちりした敬語を使うことができれば、相手に一緒に仕事をしたいというとてもポジティブな印象を与えます。社内でも、正しい敬語で話されて嫌な上司は一人もいないはずです。 敬語とは、話の主題になる人物や話し相手に対する敬意を示すために用いられる言語表現のこと。まず、敬語表現は尊敬語、謙譲語、丁寧語と3種類の表現に分類されます。次にそれぞれ3つの敬語表現とはどういうものかを例文とともに見ていきましょう。

謙譲語

謙譲語とは、自分の動作についてへりくだった表現をすることで、間接的に相手を立てる表現です。「見る」の謙譲語は、「拝見する」「見せていただく」になります。謙譲語はあくまでも、自分の動作について使う表現なので、もし自分自身が目上の相手から何か書類などを見せてもらう時には、必ず自分の立場をへりくだって相手を立てるように「見る」の謙譲語を使う必要があります。

尊敬語

尊敬語は、相手の動作を立てて相手に敬意を示す敬語です。「見る」の尊敬語は、「ご覧になる」「見られる」になります。謙譲語が自分自身が「見る」動作の主体である時に使うことと反対に、相手が「見る」動作の主体であるときに「ご覧になる」「見られる」といった尊敬語の表現を使います。

丁寧語

丁寧語は、「です」「ます」や、より丁寧な「ございます」を使って、文字どおり丁寧に表現しようとする敬語です。「見る」の丁寧語は「見ます」になります。丁寧語は広範囲に、多くの場面で使用されます。 丁寧語は取引先や上司など目上の人に使うには適切ではありません。目上の人に対しては謙譲語、尊敬語を使うようにしましょう。仲の良い先輩や部下、ご近所さんなど、尊敬語や謙譲語を使うのは逆に不自然と思われるような仲の相手に対して、丁寧語は非常に使いやすい敬語です。

「見る」謙譲語の使い方と例文

トピック1021572/要素2349048

「見る」の謙譲語は、「拝見する」「見せていただく」になります。「拝見する」という表現はとても丁寧な印象を受けるので、多くの機会で使いたくなりますが、あくまでも自分自身の動作(見る)が主体の時のみに使うことができます。次に「見る」の謙譲語の具体的な例文を見てみましょう。

拝見する

「見る」の謙譲語である「拝見する」の具体的な例文を紹介します。 送付いただいた資料を拝見します。 商品を拝見します。 これから契約書を拝見します。 見積り書を拝見してもよろしいですか? 資料を拝見したところ、素晴らしい商品だと思いました。 御社の新サービスをホームページで拝見しました。 今朝、新聞で先生のことを紹介した記事を拝見しました。 また謙譲語「拝見する」を誤って使ってしまいがちな表現が「拝見させていただきます」です。「拝見する」と「いただきます」はどちらも謙譲語なので、二重敬語となり誤りとなります。二重敬語はNGルールなので、誤った使い方をしないように気をつけましょう。 その他にもよくある誤った表現として、「拝見していただけますか」という表現があります。「拝見する」は謙譲語で、あくまでも自分自身の動作に関するへりくだった表現になりますので、相手の動作を表現する時には絶対謙譲語「拝見する」を使用しないように注意しましょう。

見せていただく

「見る」の謙譲語である「見せていただく」の具体的な例文を紹介します。 見積書を見せていただいてもよろしいですか。 昨日見せていただきました。 物件を見せていただきます。 また、誤った表現として「見させていただく」という表現があります。この場合の「させて」という言葉には、相手の許可や相手に頼まれた場合のニュアンスを多く含んだ表現なので、自分自身の動作に対する謙譲語としては使うことはできません。

「見る」尊敬語の使い方と例文

「見る」の尊敬語は、「ご覧になる」「見られる」になります。目上の相手の動作(見る)を主体に対する尊敬語なので、自分自身の行動(見る)に対しては絶対使用しないように注意しましょう。次に「見る」の尊敬語の具体的な例文を見てみましょう。

ご覧になる

「見る」の尊敬語である「ご覧になる」の具体的な例文を紹介します。 先日の見積りはご覧になりましたか。 本日は当社の展示会をご覧いただき有難うございました。 新しい商品をお持ちしましたので、ご覧ください。 詳細は、お手元の資料をご覧ください。 部長、チケットを入手したのですが、映画をご覧になりますか。 「見る」の尊敬語の「ご覧になる」ですが、より丁寧にしようとして「ご覧になられる」と使用するのは間違いになります。敬語には二重敬語というNGルールがあり、この場合「ご覧になる」で一つの言葉といえますが、これがすでに尊敬語になっています。この上で、さらに「なる」を「なられる」にするのは二重敬語になり誤りになります。 また、「頂いた資料をご覧しましたところ」という表現も誤りです。尊敬語「ご覧になる」という表現は、必ず相手の動作を敬うことに使う表現で自分自身の動作には絶対使わないようにしましょう。

見られる

「見る」の尊敬語である「見られる」の具体的な例文を紹介します。 先日の見積りは見られましたか。 本日は当社の物件を見られて有難うございました。 資料をお持ちしましたので、どうぞ見られてください。 部長、昨日●●のドラマ見られましたか。 ただし、この表現は時にして誤解を招きやすい表現です。例えばメールで「先日の見積書を見られましたか」という表現をした場合、1「見積書を開くことができましたか」、2「見積書の中身をご覧いただけましたか」、3「誰かに見積りを盗み見されましたか」など受け取る相手によって異なった解釈をされてしまいます。 日本語の表現は難しいという話をよく聞きますが、そのなかでも「られる」を使った尊敬語には注意が必要です。 そのためこのような誤解を招きやすい表現の場合には、同じく「見る」の尊敬語である「ご覧になる」を使うのが誤解を招かず賢明でしょう。

「見る」丁寧語の使い方と例文

「見る」の丁寧語は、「見ます」です。これは、ビジネスシーンでは、部下や同僚に有効な表現です。またビジネスシーンだけでなく、日常生活において友人や知り合いといった幅広い範囲で使うことが可能です。特に尊敬語や謙譲語を使うとかえってマイナスの印象を与える場面にはとても有効な表現です。次に「見る」の丁寧語の例文を見てみましょう。

見ます

「見る」の丁寧語である「見ます」の具体的な例は次のとおりです。 これからメールを見ます。 ●●さん、A社の資料見ましたか。 ●●さん、一緒に見ましょう。 ●●さん、メールありがとうございます。早速見ます。 今朝、ネットで見ました。 丁寧語は取引先や上司など目上の人に使うには適切ではありませんが、ビジネスシーンでは仲の良い先輩や同僚、部下、また日常生活では尊敬語や謙譲語を使うのは逆に不自然と思われるような仲の相手に対して、丁寧語「見ます」はとても使用しやすい敬語です。

「見る」謙譲語と丁寧語を合わせた使用例

「見る」の謙譲語は「拝見する」、「見ていただく」とご紹介しましたが、次にこれらの謙譲語の表現に丁寧語を組み合わせてアレンジした表現をお伝えします。それぞれ使用例もご紹介しましょう。

拝見いたします

「拝見いたします」は 「拝見する」は「見る」の謙譲語、「いたす」は「する」の謙譲語で、二重敬語になり誤った表現なのではないかという見解もありますが、ビジネスシーンにおいて幅広く浸透している言葉なので、その場に応じて柔軟に使用していくといいでしょう。「拝見いたします」の使用例を紹介します。 これから資料を拝見いたします。 恐れ入ります。拝見いたします。 メールありがとうございました。これから添付の見積りを拝見いたします。 ご注文書を拝見しましたが、既に●●は完売となっております。

拝見しました

「拝見しました」は「拝見する」が謙譲語、「しました」は「した」の丁寧語になります。謙譲語+丁寧語では二重敬語にならないので、NGとはなりません。 ビジネスシーンでは、先に挙げた「拝見いたします」をよく使うため、「拝見しました」では、十分な敬語になっていないように感じる場合もありますが、「拝見する」は既に、自分自身をへりくだてて話し相手を敬う謙譲語になりますので、十分丁寧な敬語表現となります。「拝見しました」の使用例を紹介します。 おハガキ拝見しました。あまりの懐かしさに取り急ぎメールいたします。 早速、海辺の新物件を拝見しました。 先生の絵画を拝見しました。今回も力作揃いです。 当社の記事を掲載いただき、有難うございました。早速ホームページを拝見しました。 企画書を拝見しましたが、いくつかお尋ねしたいところがございます。

「見る」の敬語表現を使いこなそう

今回、「見る」の謙譲語、尊敬語、丁寧語を見ていきましたが、ここで抑えておきたいことは、謙譲語は自分自身の動作(見る)をへりくだって相手を敬う表現であり、尊敬語は話し相手の動作(見る)に対する表現です。また、丁寧語はビジネスシーンでの同僚との会話や、日常生活のあらゆる場面で使えます。 二重敬語を使用しない、正しい敬語表現、丁寧語との組み合わせなど、突き詰めていくと大変複雑な敬語といえますが、一番大切なのは相手に敬意を伝え、不快感や違和感を与えないようにすることでしょう。 きちんとした敬語を使おうと意識しすぎて、敬語を多用しまわりくどい言い回しをしていることも意外と多いでしょう。謙譲語と尊敬語、丁寧語はどんな時に使うのかを、本質を理解しながらシンプルに敬意が伝わるような表現をできるようになることが大切です。 「見る」以外にも多くの身近な言葉に謙譲語、尊敬語、丁寧語へ変換する表現があります。これを機に改めて他の言葉もまた深く学習していくことも、新しい日本語の魅力を気づくチャンスかも知れません。一つの表現にこだわらず、すっきりした言い方ができないかも考えてみましょう。

アクセスランキング