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「刹那」の意味と使い方・例文4個・間違いやすい慣用句

更新日:2024年01月29日

言葉の意味・例文

「刹那」の意味はご存知ですか。何となく気持ちが塞いでいる時に使うのでもの悲しいときや、憂いがあるときに使う言葉だと誤解している方も多いのではないでしょうか。この記事では「刹那」の意味や使い方、「刹那的」や「刹那主義」との違いを詳しく紹介しています。

「刹那」の意味

「刹那」の意味は、「ほんのわずかな、極めて短い時間」です。読み方は「せつな」です。 「刹那」は、日常の会話ではあまり使われない表現です。「切ない」と同じ語感なので、もの悲しいときや憂いがあるときに使う言葉だと認識している方も多いのではないでしょうか。一方、文芸作品では比較的よく使われる表現です。

「刹那」の由来

「刹那」の語源は、古代インドで使われていたサンスクリット語「Kasana」と発音する言葉にあります。「Kasana」の発音に漢字を当てた言葉が、「刹那」になります。 なお、「Kasana」の意味を漢字で意味を表すと「念」になります。では、なぜ「念」という意味を持つ言葉から、「ほんのわずかな時間」を表す「刹那」に繋がるのでしょうか。

「刹那」は仏教用語

「刹那」は仏教用語として使われてました。 インドから中国に仏典が伝わり「Kasana」を翻訳するときに、発音は「刹那」を、意味は「念」をあてはめました。時間が経過し、発音である「刹那」だけが切り取られ、普段私たちが使っている言葉として残りました。 なお、仏典では時間を表す単位として使われていました。諸説ありますが、今の時間でいえば「1/75秒」ほどであったと言われています。

「刹那」の使い方

ここからは、現代の日本での「刹那」がどのように使われているのかを見ていきましょう。 基本的には、「瞬間」や「一瞬」とほぼ同じ使い方をします。ただ「瞬間」や「一瞬」よりも、「刹那」といったほうが言葉の響きも相まってかっこいい印象を受けます。そのため、多くの場合は小説などの作品内で使われます。

「刹那」の例文と類語

ここからは「刹那」を使った例文と、「刹那」とよく似た意味をもつ類語を紹介します。 以下の例文では、いかにも漫画や小説で使われそう一節を紹介します。「刹那」を「瞬間」に置き換えた場合と受ける印象の違いを意識しながら読んでみましょう。

例文1「その刹那から後は目が離せなかった」

「彼の目に不意に人影が飛び込んできた。その刹那から後は目が離せなかった」 突然現れた人に、その瞬間から目が釘付けになってしまったことを表現しています。恋愛小説などでよく使われそうな表現です。

例文2「食べた刹那、香味が広がった」

「食べた刹那、香味が広がった。今まで経験したことのない香りに、彼女は驚きを隠せなかった」 食べた瞬間、口いっぱいに香りが広がった様子を表現しています。こちらはグルメ漫画などのモノローグで使われそうな表現です。

例文3「背筋が凍る刹那があった」

「彼は薄暗いトンネルの中を歩いていた。手元の懐中電灯は点滅をはじめ、もうすぐ光が失われようとしていた。そして、背筋が凍る刹那があった」 恐怖の余韻が伝わり、ホラー小説で使われそうな表現です。

例文4「刹那の悲しみに浸る」

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初回公開日:2017年11月10日

記載されている内容は2017年11月10日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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