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職業別・役職別の一般的な定年退職の年齢

転職ノウハウ

日本の定年制について、どれくらい正しく理解していますか。現代の日本においては、定年年齢が60歳から65歳に引上げになったと言われていますが、定年制について、法律ではどのように定められているのでしょうか。今回は、定年制についてご紹介していきます。

更新日時:

日本の企業と定年制

定年制を定めるのは義務ではない?

2017年9月現在、日本の法律では定年制を定める義務がありません。したがって、日本の企業は定年制の有無から内容まで、基本的には自由に決定することができるようになっています。つまり「定年制を定めない」という選択肢も「定年年齢を80歳にする」という選択肢も「職種に応じて定年年齢を変更する」という選択肢も、日本の企業にはあるということです。

定年制を定めている企業はどれくらい?

厚生労働省が行った「平成28年 就労条件総合調査」の結果によると、定年制を定めている企業の割合は95.4%(前年92.6%)となっており、その割合は増加傾向にあります。この結果は、定年制を定めないことによって起こる問題を、少しでも回避しようとする企業の姿勢を色濃く反映している数値だと言えます。 例えば、企業も無限に人を雇うことはできない訳ですから、若い人材を新たに採用して育成していくためには、今の人員を整理する必要もあります。その際に、80歳になった社員に退職してもらう場合に「リストラ」や「解雇」といった強硬手段を取らなくても良いように、あらかじめ定年年齢を定めているということです。

一般的な定年年齢は?

先ほど「日本の企業は定年制の有無から内容まで、基本的には自由に決定することができる」と述べましたが、一つだけ企業が自由に決定することができない内容があります。 それは、定年年齢の下限です。日本の法律では、定年年齢は「60歳を下回ることができない」と定められています。このことから、企業の80.7%が60歳を定年年齢に定めています。(厚生労働省「平成28年 就労条件総合調査」より) しかし近年においては、公的年金の支給開始年齢の引上げに伴い「定年年齢が65歳に引上げになった」という声や「近々70歳に引上げになる」という声も聞こえてきます。これらを踏まえて「企業の80.7%が60歳を定年年齢に定めている」という結果を不思議に思われた方も居られるのではないでしょうか。 このような声が聞こえてくるのは、平成25年4月1日から施行された法改正の影響です。

どんな法律で定められているの?

先ほどから登場する、日本の定年制について定めた法律というのが「高齢者等の雇用の安全等に関する法律(高年齢者雇用安定法)」です。さらに詳しく知りたいという方は、厚生労働省のHPよりその詳細を確認することができます。 この法律の第2章「定年の引上げ、継続雇用制度の導入等による高年齢者の安定した雇用の確保の促進」第8条に、定年年齢は「60歳を下回ることができない」と定められています。そして第9条に「高年齢者雇用確保措置」として「定年年齢が65歳に引上げになった」という声に繫がった内容が記載されています。

「高年齢者雇用確保措置」とは?

実は、厚生労働省もHPに記載しているように、平成25年4月1日から施行された法改正は、定年年齢の65歳への引上げを企業に義務付けるものではありません。 「高年齢者雇用確保措置」とは、引上げられた公的年金の支給開始年齢までに定年退職となり、収入のない期間が生じることによって生活が困窮する高年齢者が生まれないように、国が企業に対して次のいずれかの対応を義務付けたものです。 1.定年の引上げ 2.本人の希望により、定年後も引き続いて雇用する制度(継続雇用制度)の導入 3.定年制の廃止 つまり企業は、必ずしも定年年齢を65歳に引上げる必要はないということです。定年後に本人の希望を確認してから、雇用を継続したり再雇用したりすることができます。だからこそ、法改正後も企業の80.7%が60歳を定年年齢に定めたままなのです。 しかし、1~3の対応をしなかった場合は、厚生労働大臣からの指導・助言がなされます。そして、それでも対応をしなかった場合は、対応しなさいという勧告を受け、最終的に勧告に従わなかった場合は、そのことを世間に公表されることになります。

定年年齢の引上げに賛成?反対?

定年年齢の引上げには、メリットもデメリットもあります。例えば、高年齢者雇用確保措置の理由として掲げられている「引上げられた公的年金の支給開始年齢までに定年退職となり、収入のない期間が生じることによって生活が困窮する高年齢者が生まれない」という面では、大きなメリットになります。 また、先に述べたような「若い人材を新たに採用して育成していくためには、今の人員を整理する必要がある」という面では、デメリットになります。このような面を人々はどのように捉えているのでしょうか。大手転職サイトDODAが、以下のような調査結果を公開しています。

さらに、賛成派・反対派の理由TOP3は以下の通りです。 【賛成派】 1位 60歳以上も働きたい 2位 収入源が確保できる 3位 高齢者も戦力になる 【反対派】 1位 若者の雇用・待遇に影響が出る 2位 65歳まで働きたくない 3位 65歳まで働けるか心配 賛成派の理由の第2位に高年齢者雇用確保措置の理由、反対派の第1位に先ほど例として示した理由が挙げられています。この他には、意欲・体力的な問題から賛成派・反対派に分かれています。

定年年齢の推移

昭和の日本においては定年年齢は55歳でした。それが高年齢者雇用安定法で、1986年に60歳を定年年齢に定めることが努力義務化され、1990年に定年後再雇用が努力義務化され、1994年(1998年施行)に60歳未満を定年年齢に定めることが禁止されて、60歳が定年年齢になりました。 それがさらに、2000年に65歳までの高年齢者雇用確保措置が努力義務化され、2004年(2006年施行)に65歳までの高年齢者雇用確保措置が段階的に義務化され、2012年(2013年施行)に高年齢者雇用確保措置が義務化されたことで、65歳が定年年齢と言われるようになりました。 この先の日本においては、少子高齢化に伴い公的年金制度や定年制がどのように改正されていくのでしょうか。老若男女問わず気になるところです。

定年年齢の計算方法は?

定年年齢の計算には、Excelの関数を用いて計算するのが早くて正確です。実際に「Excel  60歳になる日」や「Excel 定年退職日」というキーワードで検索している人が多いです。手順は案外簡単で以下の通りです。 1.A1セルに生年月日を入力 2.B1セルに「=DATE(YEAR(A1)+60,MONTH(A1),DAY(A1)-1)」という数式を入力 これだけで、定年年齢の到達日を計算することができます。 数式の中にある「-1」というのは、民法の付属法の一つにある「年齢計算に関する法律」により定められている内容をもとにしてあります。また、65歳が定年年齢の方は「+60」の部分を「+65」に変更して計算すると算出することができます。

役職ごとに定年年齢が違うって本当?

一般的に言われる定年制は、社員全員を対象とした「一律定年制」のことを示しています。これとは別に、企業によっては「役職定年制」を定めていることもあるようです。「役職定年制」とは、役職段階別に管理職がラインから外れて専門職などで処遇される制度のことです。 人事院が行った「平成19年 民間企業の勤務条件制度等調査結果」によると、役職定年制を定めている企業は23.8%と多くはなく、企業規模が大きいほど定めている比率が高い傾向にあります。

職業別の定年年齢

ここで、職業別の定年年齢を見ていきましょう。

職業定年年齢
国家公務員原則60歳
市役所60歳
警視庁60歳
警察官60歳
消防士60歳
看護師民間病院60~65歳、国公立病院60歳
海上自衛隊53歳~60歳(階級別)
農協60歳
郵便局60歳

企業別の定年年齢

さらに、企業別の定年年齢を見ていきましょう。

企業定年年齢
ソニー60歳
日立60歳
日産60歳
NEC60歳
私立大学65歳~70歳
三井住友銀行60歳

海外の定年年齢は?

世界でも、日本と同様に定年年齢を65歳前後に定めている国が多く、世界の定年年齢平均も65歳前後と言えます。そんな中で、アメリカやカナダ、オーストラリア、ニュージーランドのように定年制が無い国や、イギリスのように定年制を廃止する国もあります。海外の定年年齢はどのようになっているのでしょうか。

中国の定年年齢は?

中国の定年年齢は男性が60歳、女性が50歳(管理職は55歳)です。しかし、中国も日本同様に高齢化社会に突入しています。 その中で中国社会科学院人口与労働経済研究所によって、女性の管理職と管理職以外の差をなくし、2017年には女性の定年年齢は全て55歳とし、2018年から女性の定年年齢は3年毎に1歳繰り上げ、男性の定年年齢は6年毎に1歳繰り上げ、2045年には男女ともに65歳を定年年齢にすべきという提言がなされました。

韓国の定年年齢は?

韓国の定年年齢は、日本と同様に60歳です。しかし、韓国も高齢化社会に対応すべく、定年年齢を65歳に引上げる方向で動いています。

セカンドライフに向けて

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「定年退職」というのは、人生の中で大きな節目になるものです。定年後のセカンドライフをより充実させたいと考えている人は多くいることでしょう。定年制を正しく理解し、自分に合ったよりよいセカンドライフを送りましょう。

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